私は困った時には、一番忙しい友人に相談します。
彼は、いつものように「どうしました」と話しを聞いてくれます。
今日のタイトルは、「何でも面白がる」です。
小さな子供が、時計はどうして時を刻めるのか不思議に思っています。
お爺さんの大事な柱時計は、跡形もなく分解されてしまいました。
幼い彼は、ハーハーと興奮気味です。
心配もよそに、見事元通りにしてしまいました。
時計の構造が、彼の頭に刻まれました。
友人は、その幼い子をそのまま大人にしたような人です。
彼のところには、「難しい」が集まります。
そのもつれた糸を、彼は丹念にほどいていきます。
しばらくして訪ねると、糸は糸巻きにきちんと納まっています。
よって、いつも忙しい。
面白いことと思うのか、全力でかかります。
一つずつ力となり、難問解決は時間短縮されていきます。
「何でも面白がる」
こんな余裕の気持ちが良いことをもたらせてくれます。
昨日聞いた基礎研究でノーベル賞をもらった学者は、遊びでも何でも面白がるそうです。
伸び切ったゴム紐は、切れるしかありません。
時には、緩めて油もさしてやらなければなりません。
ああ、それなのに。効率、成績アップと大人は騒ぎます。
一緒に面白がってあげたら、どんなにか子供は心を開くことでしょう。
「何でも面白がる」人は、行動力があります。
「どうして」、「こうしたら」と最短距離を走ろうとはけっしてしないようです。
途中で道草が待っている。
歩く速度と、走る速度、ましてや車の走行速度とでは、景色が大いに違います。
面白がる人は、常に歩きます。
急いでしまっては、見えるものも矢のように通り過ぎてしまうからです。
「何でも面白がる」
これは、人の生き様そのものです。
こだわりです。
必然性の中にこそ、笑いがあります。
一生懸命がとてもおかしいのです。
歩き始めたみいちゃんが愛おしいのです。
プロジェクトの達人は、それこそ「何でも面白がる」
そうして、引き出しを増やしていきます。
人生にためになることなんて、何一つとしてありません。
かと言って、無駄になることもありません。
中学生に伝えたい。
今、何が面白い?
どうしてそれが面白いの。
いいじゃない。
お母さんが反対するんですか。そんなことより勉強しなさいと。
お母さん、
「どうして面白いの、いいじゃない」と言ってあげてはいかがでしょう。
中学生は気づいています。自分は何をしなければならないか。
何でも面白がって、仕事をしています。
身体がきしんでいても、面白い。
面白いの結末は、予測不能です。
とんぼ追い いつしか野つぼ はまりけり
2016年10月10日