タイトルは、愉快ゆかいです。
どの子も描かないわけにはいかない。
やっと見つけた一枚です。
今日は「数奇」がタイトルです。
数奇とは、
(「数」は運命、「奇」はくいちがう意)
不幸せなこと。
境遇の変化がはげしいこと。
(広辞苑より)
皆さんのルーツはいかがでしょう。
4代前まで遡れますか。
爺さんは、顔しか知りません。
親父とさえ、ちゃんと話したことがありません。
誰も苦労話など話さぬものです。
しかし、血は流れているもので、先祖と同じような生き方をしています。
生まれた境遇がそうさせるのか。
土地柄故にそうなるのか。
私が育った島は、家を継いだ長男でも三反百姓です。
次男以下は、必然的に外に出ざるを得ません。
爺さんの兄弟も、親父の兄弟も私も島の外に出ました。
言ってみれば、ほとんどの島人が親元を離れ暮らすことになります。
ここが、数奇の始まりです。
暮らしの途中でいろんな人に出会います。
数奇と言っても、自分が選んだ道です。
西国産まれの私が東北で暮らしています。
転勤とは少し違います。
親である私が家を飛び出しました。
帰る場所はありません。
思えば遠くへ来たもんだ。
一年前まで、自分がカフェを始めるなんて考えもしませんでした。
なりゆきです。
一日に10人のお客様を迎えられるか不安です。
10人のお客様が来られないと、採算割れです。
カフェの前を歩く人は、10人もいません。
これは冒険よりも危険です。
しかし、考えた末の結論です。
昨日から、大工さんや設備屋さんと打ち合わせを始めました。
まんまの古屋を片づけて、なおして住み始めました。
今度も同じことをします。
暮らすということは、こんなことだと思います。
これが数奇としたら、そうなんでしょう。
私のルーツは和寇です。
瀬戸内の赤褌です。
島外に出て暮らすのが、生まれた時から決まっているようなものなのです。
これまでも、これからも一生懸命生きるしかありません。
日本人のほとんどの方が、国外と関わりを持たないと暮らしてはいけません。
温もりのあるカフェを作りましょう。
木陰のような爽やかなカフェにしましょう。
訪ねてくださるお客様一人が大切です。
冒頭の子のように、懸命に見ていれば、何かの発見があるでしょう。
波アワが 風に飛ばされ 松につく
2017年2月2日