hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

Bridgerton in Bath

2022年04月11日 | テレビ
 日本でどれくらい観られているんでしょうか?
 そういう私も元々衣装モノというか、Jane Austin 的な作品に興味がないので、全くのスルーだったのですが、昨年の初夏にバースを訪れたのをキッカケに見ることになり、夢中でシーズン1制覇、そして最近シーズン2を一気に見終えたところです。
 バースにはいつまたロックダウンになるかわからない状況での予定でしたので、電車とホテル以外は何も予約できない状態でした。ところが行ってみるとバースの観光スポットは全てが予約でいっぱいで何処にも行けないことに気づきました。それで娘が視聴済みで楽しんでいたので、主にバースを舞台に撮影しているというBridgerton Tour に参加することにしたのです。
 前日の夜に私は慌てて一話だけ観て予習しました。この時点ではハマれなくて一話でぐったりでした。
 翌日のツアーは「何回観た?一話しか観てないような人が楽しめるようなツアーじゃないぞ!」とガイドさんにちょいと顔をしかめられましたが、とても楽しくてそのままどハマりしたのでした。



 最初は珍しいカラーブラインドのキャスティングに驚いたしなかなか慣れなかったのですが、すぐに全然気にならなくなりそのダイバーシティの大胆さから良さがすごい伝わってきました。この作品の成功の主たる鍵はこのことでしょう。
 衣装もヘアメイクも素敵だし(特にシーズン2)、音楽も面白い。なかなかのユニークさが人気の秘密ですね。
 内容については、リージェント時代のゴシップガール!とあちらこちらで言われていますが、ほんとそれにつきます。
 ただただ何だか知らない中毒性を感じてしまうんですよね〜
 噂によると、原作より映像化の方が断然良い珍しい作品といわれているようです。
 作品自体についてはこれだけです(笑)
 
 ここからはツアーの話。
 2時間のツアーだったのですが、ガイドさんの熱プラス参加者の皆さんのファン度の強さから30分延長という、まさかの2時間半歩きっぱなしで飲み食い無しのツアーでした!
 ここからはやや視聴した人だけ楽しめる話題になってしまいます。
 まずは、この写真の場所がコベントガーデンなんだそうです。黄色いパブの横の白いお店、わかりますか?
 
 参加者が1番湧いた所です。
 そうですね、ドレス屋さんです。
 次の写真はミニが停まっているお店ですが、見覚えがあるでしょうか?
 
 ダフネとサイモンが別れ話をするカフェです。実際はヘアドレッサーで、しかも通りの名前がトリムストリートって言うんですよ。
 そして最後。ここはどこでしょうか!第一話からよく出てきて、シーズン2でもいっぱい出て来ました。
 
 Lady Dunbury のお屋敷で、よくボール(ダンスパーティー)が開かれている所です。
 今は美術館で、私たちの滞在したホテルから中心地に行くために滞在中毎日この美術館とその裏に広がる美しい公園を通っていました。
 この美術館の向かいにはジェーンオースティンが実際住んでいた家、隣にはBRIDGERTONに出てくるクイーンシャーロットが実際住んでいたマンションがあります。
 本当に良いツアーでした。Bridgertonファンでいずれバースを訪れる予定のある方は是非参加してみて下さい。

 最後にどうでもいい話を一つ。
 娘の知り合いの女の子がエキストラであちらこちらに出演。エキストラでも毎回違った素敵なドレスを身につけています。
 その彼女が自分の出演箇所をSNSに載せたところ、「毎回別の男性にコートされてるなんて、君が主役でもいいかもね!」ってお茶目なコメントがありました。面白いですね!
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Eat Pray Love

2022年04月10日 | 映画
これまで全然興味がなかった作品ですが、ローマを舞台にしたものが観たかったので選びました。
 予想外に悪くなかったです。期待通りの美しいローマの街並みを堪能できました。
 なんなら原作を読んでみてもいいかなーとも思いました。
 
 3 out of 5

 主人公ジュリアロバーツがスパゲティを啜って食べるのを延々と流すシーンがあるのですが、あとから誰かに注意を受ける展開かな?と思ったのですが、ただ美味しそうに食べてるでしょ?という描写だったようです。ちょっとビックリしました。
 
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NW by Zadie Smith

2022年04月08日 | 洋書
 こちらの本も娘の高校時代のブッククラブで読んだもので、選んだ先生だけが面白いと言い、見事に学生全員が面白くない、良さがわからないと言った作品です。
 なぜそんな作品を積読本が山のようにある私が読んだのか。
 タイトルのNWは、NorthWestLondon のことで、その中でも決して裕福とは言えない地域の人々の日々の暮らしを、NW育ちでそこからケンブリッジに進学して抜け出した作者が描いている作品になります。
 そして私もこのNWで暮らしている1人なのであります。
 今でこそ住まいだけは違うのですが、長年NWに住み、子供たちも高校卒業までNWで学校に通い、夫婦共NWで働き、社交もNWの人々とし、生活のほぼ全てがNW内という、まさに作者が描いている世界にどっぷり浸かっています。
 なので

 書かれている情景、人々の暮らしぶり、話し方全てを身近に感じ、作品の空気感を肌で味わっている

と言えなくもないのですが、その表現方法があまりにも難しすぎてほとんど伝わってこないというのが本当のところです。
 作品のレビューをいくつか見ましたが、レビューを書いている人の表現も高尚すぎてあまり理解できませんでした。
 内容もメッセージも、作家のようにここから抜け出して別のソサエティに入った人、もしくはここでの暮らしとは全く無関係の世界に暮らしている人にしか伝わらない作品に思えて仕方がありません。上記ブッククラブも、先生は多分そっちの人、学生たちはNWに住む子供達です。先生の思惑は外れちゃったんじゃないかなー
 
 評価はなし

 Audible で聴き読みをしました。このナレーターがすごく上手いというか、まさに作品で描かれている地域出身の私の友人達と同じ聴き慣れたしゃべりなので調べたところ、NW出身の女優さんということでした。さすが!
 話は作品と離れますが、私は最近英語が聴き取れなくて非常に苦労する機会がたくさんありました。どれくらいわからなかったかというと、ネイティブの英語を外国人に英語で通訳してもらうくらいです。
 ロンドン以外のネイティブの英語があまり聴き取れないのです。特に強いアクセントがあるわけでもない本当に普通の綺麗な英語です。一方外国人の方は訛りがあるとしてもそれでもロンドンアクセントなんです。
 そしてこの作品を聴き読みし終わってさらに不安に思い出したのが、もしやNWの英語しか聞き取れないのではないか?ということです。
 NWに限りませんがこの辺の英語がどんな感じかというと、例えば、スラムドッグの主人公の男の子、あの子の英語を聞いた時にすぐ「地元の子だ!」と思いました。実際友達の友達の子でした。
 
 作品中では出会い頭の口論から乱闘になったり、死に至るエピソードなども少しですがあります。
 うちの子たちは特に差別も感じず、危険な目に遭ったこともないというラッキーな方ですが、彼らの友人達は週に2回カツアゲに遭ったとか、ナイフクライムもしょっちゅう聞きます。
 NWで暮らすティーンには暗黙のルールがいくつかあります。
 親に語って聞かせるような話でもないので記憶がうっすらしかありませんが、その一つが服装。この数年ティーンは男女どちらもトラックスーツボトムで出かけるのが普通になっています。学校もお出かけも全部それ。キャップから足元までスポーツブランド。
 そんな中でも、着こなし方、組み合わせ方にルールがあって、ナイキならここまで、アディダスならここまで、どこかを外さないと「自分はギャングです、どうぞ絡んできて下さい」と言っているようなものなんだそうです。化粧の仕方や髪型もそうです。
 追記*ただこの若者内のルールや呼称は肌の色や人種にも関係してくるのらしいです。そうだとは思っていましたが、そこまで明確だとはおもっていませんでした。なので、上記のうちの子たちが危険な目に遭わないのはラッキーなのではなく、彼らの社会の political correctness に関係しているということになります。仁義のようなモノです。
 そういう意味では、私もNW民の1人!と思っていますが、本当の意味では違うんでしょうね。*
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