hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

Four Christmases

2012年12月30日 | 映画
   

 お互いに離婚家庭で育ったため、結婚することに意味を見いだせないカップルのブラッドとケイト。それに子供時代に家庭の中であまりいい思い出がなかったりもする。
 クリスマスは面倒くさい家族付き合いをするより、二人でバカンスを楽しみたい。
 互いの家族に発展途上国でボランティアをすると嘘をついて南の島へ旅行に出かけようとした二人ですが、濃霧のため飛行機が欠航、そのニュースを伝えるテレビに映ってしまったため、嘘がバレ、4軒の家族をそれぞれ訪問することに。

 ドタバタコメディではありますが、このカップルがなんというか仲が良くいい感じで楽しく鑑賞できました。
 家族を訪問しながらの出来事を通して、途中から彼女の方が心変わりするのですが、そのことでカップルが衝突。
 「女はすぐこうだ!自分の思いつきに賛同してもらえないとふてくされちゃってさぁ、結局あれでしょ?男が折れて一件落着みたいな?」
 なんて思っていたのですが、ストレートにそういう展開じゃなかったのことが結構気に入ったところです。
 とはいえ、結局結婚(カップル)生活なんて奥さん(彼女)の思う通りなんじゃないの?どこの家庭も(笑)
 私も長年主導権争いに負けている気がするけれど、傍から見ると私の方が強く見えるらしいですよ。

 7 out of 10 
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Mr.Stink ドラマ編

2012年12月29日 | テレビ
 人気児童書「Mr. Stink」がドラマになりました。
 うちの子供たちは二人とも原作を読んで気に入っていましたし、ドラマの方も原作に忠実だったようで楽しんでいました。
 原作と作者の紹介の過去記事はこちら。
 私が個人的に好きだったのは、Mr. Stink は浮浪者で、とっても臭いのですがその臭いのたちこめるのをヴィジュアル化したモアモア~としたものの色がまた本っとにきったない色で上手い!黒でもないし、茶色でもないし、紫でもないし、黄土色でもないし、緑でもないし、なんかすっごい色なんですよ。
 それから、News Agent とは小さい商店のことなのですが、大抵はインド系の家族が経営しています。このドラマでもインド人のショップキーパーがちょい役とはいえ、結構いい味を出しています。彼がというか、ミュータント・タートル・ステイショナリー・セットが。あとはどうでもいいですが、女の子の来ていたワンピースが Nancy のと色違いでした。
 スティンク氏をやったのは誰だかわかりますか?答えは一番下に。
 作者はプライムミニスター役で出演していて、スティンク氏の横に立っている彼です。前回の記事では女装の写真だったので、今回はまともなのを載せてあげましょう。
 
 主人公のクロエの母親はローカルMP(市会議員みたいな感じ)を目指しているのですが、その思想はかなり危険。
 働かないで人々の税金で暮らしてる移民は国に帰れ!
 道でゴロゴロしている浮浪者を一掃しよう!
などなど。
 それで、MR. Stink も絡んで色々あって、母親は最終的に考えを変えてハッピーエンドなんですけどねぇ・・・・・
 作者の本音って本当はどっちなのよー、っていっつも思ってしまうんですよねぇ。
 Little Britain でもガンガン差別をしまくる作品を作って、「こういうのを堂々と取り扱っている」ことで自分は本当はそういう思想は持っていないからこそできるんだみないなアピールばりばりじゃないですか。そしてそういうテレビを作った人が児童書では最後にその排他的思想は間違っていると謳う。「好き」なことを「嫌いなわけじゃない」というツイストした言い方をするイギリス人独特のやり口っていうんですかね。
 だけど、David さんよー、本当の本当の本当のところ、移民問題なんかはどう思っているわけ?!(笑)
 
 Mr. Stink を演じたのはこの人、私の中では古いながら Notting Hill でウィルの友人で、おっちょこちょいなバーニーの役をしたことが印象的ですが、最近では Downton Abbey で人気なのかな。
   
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The Sacrifice

2012年12月28日 | Captain R 13 読書
   

 The Enemy シリーズ4作目です。ちょっとだけですが、シリーズ最初の本についてはこちら
 なんとか生き残っている少年たちは、Tower of London を隠れ家にしています。
 そこにいれば、とりあえずのところ安全。
 でも主人公トムは前巻ではぐれてしまった sister を探しに行きたい・・・・・

 こんなところです。リンクは来年の4月に出るペーパーバックの方にしておきました。
 興味のある方はそれまでの間に前作3巻を読んでおくと良いかもしれませんね。
 別のところからの書評を紹介。

 Brutal, blood-soaked, full of zombies.....it's ace.  

 うーん、こんなの読んでいるのか・・・・実は私も今似たようなのを読んでいる。ただし、これはファンタジーだけど私の方は non-fiction だったりする・・・・

 Lord of the Flies with zomvie......tons of nail-biting action

 ファンタジーではあるけれど、ホラー要素が強いみたいですよね、この本。
 あー!!!今気づいたけど、3巻の Fear は読んでいないですね。慌てて4巻をオーダーしてハードカバーで買ってもらいましたが、実は3巻を飛ばしていた・・・・・GONE の方の Fear は読んだんですけど。それにしても Captain R は気づいていない様子。大丈夫だろうか?ちゃんと理解して読んでいるのか?

 この本とは関係ないですが、最近の Captain R は目の下にくまができて真っ黒け。どうしてなんでしょう?
 目が会う度、ギョッとしてしまいます(汗)ホラーですよ、けっこうな。
 彼が座っていて、私が立っている状態で話しかけた時に、上目遣いに見上げる顔を見るとその目の下の真っ黒けがますます強調され、吹き出してしまう事も。
 睡眠もちゃんととっているし、食事も果物もしっかりとっているはずなんですが・・・・・・呪怨 Grudge のあの少年のように見えます。本人も「・・・本当だ、似てる・・・・」
 くまのできる原因は?
 家の中でのことなので、もしかして冬になって肌の色が白くなってきて、長くてたっくさん生えている睫毛の影ができているのか。(ちなみに Nancy は真っ黒けなのですが、睫毛がやはり長くて量もたくさんなので、目の下に日が当たらず、そこだけ白いんですよ。)

 今日(12月28日)もJ君 the drummer の家へ出かけていきました。 10:30~15:00ですってよ。さらに長時間。 これまで全然付き合いのなかった家にお昼時めがけてこんなに頻繁に行くのはいかがなものかと思い、お弁当持参で送りつけてきました(笑)ドラマーだけに我が家に呼ぶわけにもいかないですしねぇ。
 私の予想に反して意外と楽しんでたというLKは本業のゴルフのため欠席ですが、すっかりその気でギターを習いたいと言い出したとのこと。LK母は「夢中になるものができてよかったわ。」と喜んでいた。多分これで女の子にばかり気をとられないであろう、という意味が含まれているとみた。
 ミュージシャンは不健康そうに見えてなんぼ、みたいなところもある(?)ので、目の下黒いのもあり?
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Kingdom of the Wicked (Skulduggery Pleasant)

2012年12月27日 | Captain R 13 読書
   

 一昨年、昨年と Captain R の中の大ヒット作 Skulduggery Pleasant の第7作目です。
 図書館からハードカバーを借りてきました。
 相変わらず面白いんでしょうね、特にコメントはありませんでしたが、読み終わった後満足そうな顔はしていました。
 まだ続きがあるそうです。早く書いて欲しいですけど、私個人は彼のユーモアのセンスがどうも苦手なんで本当かどうか知りませんけど、裏表紙に He is now quite ill. とあります。

 先週も Captain R のために図書館が大量に本を入手してくれたので、彼のベッドには今所狭しと図書館本が積み上がっています。
 しかも私が新刊をオーダーしているため図書館側もせっせとハードカバーを購入してくれているんですよね。うちはもちろん読みますが、ハードカバーだとその後借りる人がペーパーバックに比べるとあまりいないような気がして、申し訳ない気持ちでいっぱいです。今まで気がつきませんでした。
 ペーパーバックで購入してもらっていた猫の Warriors シリーズも借り手がつかなくて、いつ行っても全巻本棚に綺麗に並んでいるのを見ると罪悪感を感じてしまいますし。
 最近はすっかり読書のペースが落ちているので、あまり図書館を急かさず、ペーパーバックになってからオーダーすることを心がけた方がいいかもしれません。


今日の日記:

 またまた Captain R の音楽ネタです。
 先日J君the drummer の家に御呼ばれしました。LKも連れておいでと。
 最初に話が盛り上がった点で、うちの息子がLKに「ボーカルになりなよ」と打診して「No way!!」と断られていたのですが、good-looking のボーカルってやっぱりバンドにとってアドバンテイジだよねぇ。
 少し楽器の練習もすることは伝えず、プレイタイムだと言ってLKを連れて行きました。
 なんと4時間びっちり楽器を弾いていたそうです。少しじゃなかった!
 可哀想なLK・・・・・ぶっつけ本番でキーボードを弾かされ、強引にバンドのメンバーに入れられ・・・・・・うちの息子は鈍いので「LKも盛り上がっていた」と言っているけど、I don't think so!
 それにしてもJ君、本当に音楽を愛しているんですねぇ。
 Captain R のたどたどしい Snow にも「すごいすごい」と褒めてくれたらしく、すっかりいい気分で帰ってきました。
 休み中にたっぷり練習して新学期早々にパフォーマンスをしたいんだ、なんて言ってますが、M校のあの様子じゃ半端な演奏じゃ舞台には絶対立たせてくれそうもありません。
 「しっかし、中学生がドラムにエレキかぁ・・・・・・そんなの昔は不良のすることだったけどなぁ」とうちのお父さん。古いし!
 それにしても、中学生どころかCaptain R はまだ小学6年生だし、J君は日本でいくと小学5年生ですよ。そのため演奏はともかくこんな風に盛り上がってしまうところや発想が小学生なんですよね。
 とりあえず、ステージで演奏を、ということを考えずに、友達と合わせて弾くことを楽しんでくれれば嬉しいですね。
 それにしてもJ君は Captain R のような友達(4時間黙って楽器の演奏に付き合うような)ができるのをずっと心待ちにしていたんでしょうねー(笑)
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A Jiggy McCue story : Rudie Dudie

2012年12月26日 | Nancy 10 読書
 

 この A Jiggy McCue Story というシリーズはわりと人気のあるオモシロ可笑しい系の作品で、うちにも Killer Underpants というのが一冊あります。
 今回、娘が読んで「すっごく面白い!!」と興奮していました。
 Captain R は小さい時はどちらかというとハートウォーミング系を好み、その後ファンタジーへ、そして闘いもの系へと移行していったので、Killer Underpants には「面白いかったけどね」程度の感想でしたが、やはりこっちの系統は Nancy の方が喰いつくようです。
 普段話をしていても Nancy の方が発想が豊かでユニークなアイディアが次から次へと思いつくタイプなので、きっと波長が合うんでしょうね。
 シリーズはたくさんでていて、どの作品から読んでも特に支障はないようですが、できれば順番に読んだ方がより一層楽しめるということです。
 少しだけ例をあげておきます。せっかくですので、一作目から順番に。

 The Killer Underpants

 The Toilet of Doom

 The Meanest Genie

 The Snottle

 The Curse of the poltergoose

 まだまだ続きます。まぁ、タイトルからどのような感じの本かは想像がつくでしょう。
 150から200ページくらいでしょうか。イラストはありませんが、本の角にパラパラ漫画がついています。
 図書館でシリーズの本を見つけたら借りてきてあげようと思います。
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Christmas According to Humphrey

2012年12月25日 | Nancy 10 読書
   

 娘の好きなハムスターのハンフリーシリーズのクリスマス編です。
 
 クラスのペット、ハンフリーを含むルーム26の子供たちはもうすぐあるクリスマスショーを楽しみにしています。
 各クラスで「出し物」(こういう言い方したよね?)をするのですが、ルーム26では合唱とダンスをする予定。
 ところがピアノの伴奏じゃは練習してこないし、歌がへたっピーな男の子は先生に声を出すなとか言われちゃうし(酷すぎる!)・・・・なんだかスムーズにいきません。
 ここはハンフリーが一役かわなくては!

 そんな話です。
 ハンフリーシリーズについては何度かUPしていますが、きちんと書いているのはこちらの過去記事のみ。よかったら参考にしてください。
 今回のクリスマス編は200ページあり、イラストはほとんどありませんが、楽しさはいつも通りだそうです。
 
本日のちょこっと日記:

 私が子供たちの学校生活でなんとなく物足りなく感じるのは、クラスの一体感がないことです。
 アメリカの学校だともっと盛り上がってるのかなぁ?
 特にうちの子供たちの学校が一クラス制の小さな学校なせいもありますが、多分どこの学校でも「クラス対抗なんとか」というようなものは一切ないでしょうし、競争じゃないにしてもクラスで一致して何かを成し遂げる、作り上げるというような
活動がないんですよね。なんていうか、卒業の時ですら「Y6 2012 the best! 」「Friends Forever!」みたいな雰囲気全然なかったですからね。7年間もずっと一緒に過ごしていたのにねぇ。
 一応ハウス制度があったはずなのに、去年ハウスキャプテンだった息子も別のハウスのキャプテンだったLKも、特に何をしたわけでもなく、一体どこのハウスが年度末に勝利したのかわからないという具合にうやむや。
 いつも先生やPTA主導という感じです。小学校ってそんな感じでしたか。
 日本の学校の合唱コンクールや体育祭や陸上記録会が懐かしい・・・・・
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善き人 Good

2012年12月24日 | 映画
  

 1930年代のヒトラー独裁が進むドイツが舞台。
 主人公ジョンは大学で文学を教える平凡な男。できるだけいつでも「よい人」であろうと心がけ、職場では熱心に講義をし、痴呆症の母親の介護をし、妻の代わりに家事もする。
 息抜きは友人であるユダヤ人のモーリスと時々盃をかわすこと。ユダヤ人として身の危険を感じているモーリスに対して「Hitler is a joke. He doesn't last」というように、静かながらアンチヒトラー政権の姿勢を示したいたが・・・
 ある日彼はナチスのオフィスに召喚される。ぎこちなく例の敬礼をするジョンへの要望は予期せぬものだった。
 彼は以前にかいたフィクション小説の中で、病気で苦しむ妻を安楽死させてあげる夫の姿を描いた。そのシーンにヒトラーが大変感銘を受け、推し進めようとしているT4作戦の支持者となることを打診される。もちろん打診とはいえ、断れるわけもなく、出世を約束にそれまで反対していたナチスにレジスターすることになる。

 T4作戦とはいわゆる民族の血を純粋に保つというナチズム思想に基づき、遺伝病や精神病者などの「民族の血を劣化させる」「劣等分子」を排除するべきであると政策である。これは遺伝病患者などにかかる地方自治体の負担を失くするためと謳い、「断種」や「安楽死」を正当化しようとしていた。そこにジョンの思想が重なるとされてしまったのです。

 ナチスに加入するということは、自分の意思、信念に反する上、親友のモーリスへのこれ以上ない裏切りにもなる。しかしながら時代の流れに逆らえずズルズルと・・・・・
 反ナチス時代に思い悩んでいた頃に妻は「自分の信じるがままに生きていい」と言った。今、自分の信念を曲げてナチスに加入している身には、それもまた裏切った様でそばにいることが辛くなり、ジョンは「時代の変化を信じたらいい。ナチスの作り上げる新しい時代を待とう」と言う、愛人の元へと走る。

 思わぬ展開から大罪に加担せざるを得なくなったジョン。それでも親友モーリスだけはなんとか国外脱出させようともがくが、その度に自分の命と量りにかける状態になってしまう。そうこうしているうちに町からユダヤ人たちは連れ去られ・・・ 
 ほかの映画のようにヒーロー的な行いの全くできない主人公が苦悩し葛藤し続けるストーリー。
 「何もしないこと」が大きな罪になってしまうという話。

 悩み苦しむ主人公はところどころ幻聴が起こる。それはマーラーの曲。精神科医のモーリスは「マーラーはユダヤ人だから、このご時世ならではで無意識のうちに自分の中で奏でてしまうのでは」と診断していたが、最後に訪れたキャンプでジョンはマーラーを奏でるユダヤ人音楽家たちを目撃することになる。「It is real......」これが最後のセリフ。あとで思い返してみるとその幻聴は必ず主人公が迷ったあげく「間違った選択をした時」に聞こえたのでした。未来を予言していたのかもしれません。
 先日読んだ Mozart Question では主人公の両親がキャンプで弾いたのはモーツアルトばかりだったということでしたが、こちらではマーラーでした。

 ナチスの政策には、ジョンの人生を残酷にも変えてしまったフィクションと現実の区別もついてないような馬鹿馬鹿しいものがたくさんあったでしょう。劇中でも、ヒトラーと同じ種のカップルは子孫の繁栄のために子作りを強要(プレッシャーをかける)され、不妊、不適合とわかったら処分を受けるようなエピソードもありました。
 
 ところどころブツ切れ的な作りになっていたこと、私のように知識のない者にやや不親切な難しい会話があった点が気になるところですが、あまりにも弱く普通な主人公の苦しみがとても自然に描かれていたことや、やはり主人公がナチスに加入するいきさつとなるエピソードなど、とても興味深い作品でした。
 あとは主人公も良かったのですが、神経症的な奥さんの演技や、私の好きなジェイソン・アイザックが複雑な心境の難しい役どころを好演していたことなども魅力です。

 4 out of 5
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Robert Pattinson double bill

2012年12月23日 | 映画
 「Twilight: Eclipse」

   

 あらー・・・・・
 一作目があまりにも面白くなかったので、2作目は大好きなマイケルシーンが出ているにもかかわらずパス(子供たちだけ観ていました)、3作目も子供に見せようとだけ思っていたのに・・・・・・
 なんと最初っから最後までちょいと涙ぐみながら観てしまったではないですか!
 全く魅力の感じなかったエドワードのオールドファッションぶりもキュートに思えたし、ジェイコブはあつくるしいけど、役をやっているあの男の子は感じがいいですもんね、なんだか許せます。
 案外とクスっと笑えるセリフがところどころにありましたが、私が一番好きなシーンはロザリンが過去のことを語りながら、ベラに間違った選択をしないように、と忠告をするシーン。
 なんて、一番どうしてもどうしても気になるのは、
 
 狼があんなに大きいことには何か意味があるのか???

ということ。誰か知っていたら教えて!
 3.5 out of 5 意外や意外なかなか楽しんでしまいました


「Remember Me」


 兄の自殺、家庭崩壊、喪失感で無気力に生きるタイラー。
 なにより必死で寄り添おうとしている妹に背中を向け続ける父親のことが許せない。
 悩める若者役をロバート・パティンソンがやっています。
 悪くはないんですけど、結局のところタントラムを起こしたため物事が上手く回り始めるのがどうにも納得がいかないし、最後に無理やりくっつけた9.11もいやらしい、とか思っちゃうし・・・・で、2 out of 5
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One Snowy Day

2012年12月22日 | Nancy 10 読書
 

 クリスマスに雪が降るといいなーと願っているネズミたちのお話。
 Willow Valley というシリーズの本です。


今日の日記:

 子供たちの学校が休みに入りました。
 今日は Nancy の友達が遊びに来ています。
 なんとなく普段は Captain R の友達が来ていることが多いです。というのも男の子は勝手に遊んでくれるから楽だし、おとなしい連中なので出されたものを黙って食べてくれる!これが何と言っても一番。
 ところが女の子はわがままだというか、demanding なんですよね。飲みたい時に飲みたいといい、食べたい時に食べたがる。その上、これは嫌だあれは嫌だと始まるんでね、面倒くさくてついつい滅多に呼んであげないです。
 今日来たTちゃんは私のことを恐れているので、黙って出されたものを食べます。ただし、完全なベジタリアンなので夕飯に何を出すのかいつも困ってしまう。
 これまではマルガリータピザに野菜の付け合わせとチーズのかたまりなど、なんというか「ウサギのえさ」みたいなものばかり出していたのだけど、さすがにそればっかりじゃーねぇ。
 そう思って今日はベジタブルストックを買ってきて、野菜たっぷりのトマトソースのスパゲティを作りました。黙って食べていたので、それなりに良かったんだということで、Tちゃん用レパートリーの一つにしておこう!(マルガリータとね(笑)
 なんとなく安心しながらお母さんに「今食べているからちょっと帰りが遅れるから」とメッセージを送ったら、「えー!!うちこれから家族で外食なんだけど!」との返答が。何だよ、早く言っておくれよ、悩んで損しちゃったよ。
 だったら Captain R のいない今夜は Nancy と二人でステーキでも食べたかったなぁ。
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I now pronounce you Chuck and Larry

2012年12月21日 | 映画
 特に選んでいるわけではないのですが、今日はゲイ&ゲイもどき映画4連発です。まずはこちらから。

   

 ケビン・ジェイムスとアダム・サンドラー共演コメディ。
 1年前に妻を亡くしたばかりの消防隊員ラリー(ケビン)は、悲しみのあまり妻あての手紙を開封することができず正式な手続きをしそこなり、危険の多い仕事をしている自分に万が一のことがあっても残された子供たちが生命保険を受け取れないようになってしまった。手っ取り早い解決策は再婚すること。
 他の女性に気持ちが向くことが決してないと考えているケビンはなんと職場の同僚であり大親友のチャックに結婚してくれと迫る。命の恩人のラリーの頼みを無下に断ることもできず承諾するチャック。
 かくして二人の偽装結婚は始まるのだが、愛妻家だったラリーとどうしょうもない女好きだったチャックの突然の同性同士の結婚はにわかに信じてもらえず・・・・・方々からの疑いを晴らすために必死にゲイであることを証明し続ける羽目に。
 全体を通してありがちな話ですが、ケビン・ジェイムスのキュートぶりと共演者たちの魅力でなかなか楽しい映画に仕上がっていました。
 特に最近ジャスティンティンバーレイクと結婚して「ごっつい顔してなんでピンクのフリフリのウェディングドレスなんて着るわけ?似合わないっつーの」と意地悪な私が思っていたジェシカ・ビールがとっても魅力的でした。
 3 out of 5

 「I love you Philip Morris」
 

 まずタイトルがストレートで好きですね。
 奥さんと娘と幸せな結婚をしていた男が交通事故で一命をとりとめたことをきっかけに、今まで隠していたけれどゲイとして生きることを決意。何の不満もなかった結婚生活を捨て、ボーイフレンドのために尽くす人生を始める。
 大好きな彼のために贅をつくした生活をするために数々の詐欺を働いてきたスティーブンはついに刑務所へ。
 その刑務所でフィリップ・モリスと運命の出会い。
 華麗なる手口にて自分をフィリップを刑務所から出すことに成功、そこから先も次々と詐欺を働いては捕まり、捕まっては脱獄し、を繰り返す。それもこれもすべて「愛のため」。
 これ、実話なんですよね、信じられないですよね。
 ジム・キャリーが「この役をこなせるのは俺しかいないだろう!」という勢いで飄々と演じています。フィリップ役のユアンは・・・・・ちょっとやりすぎじゃないの?
 私にはちょっとスピード感がありすぎて、うまく伝わってこないことが色々ありました。ちょっと期待外れかな。
 3 out of 5 スティーブンの元嫁が理解があって素敵過ぎるんですけど、それも本当なのかなー・・・・・

「Weekend」
 

 ノッティンガムという北にある地味な街を舞台にしたゲイの青年二人のストーリー。
 主人公ラッセルは一夜限りのつもりでゲイ専のバーでグレンをナンパ。
 次の朝目覚めた二人はなんとなくお互いの話を始め意気投合し、次の日も会うことに。
 二人の若い男のまったりとした会話が中心の作品ですが、なんとなく雰囲気がいいです。アマゾンの紹介文

 It is about the search for identity and the importance of making a passionate commitment to your life.

というのがぴったりそのまましっくりきます。好きなタイプの作品でしたよ。3 out of 5

「Time to leave」
 

 こちらフランス映画です。
 ガンでいくらも生きられなくなったカメラマンの男性が恋人の青年に病気のことを隠し通したまま不器用に別れを切り出したり、しばらくぎくしゃくしていた家族との関係を修復する話。
 今ポスターの写真を見るまで忘れていましたが、死ぬ前に人のためになることをと考え、子供のできない夫婦のために・・・・なんてエピソードもありました。
 主人公の男性も半端なくカッコいいのですが、とにかく出てくる人出てくる人全てが美形な映画でした。
 上の3つ以外でもこれまでもたくさんゲイの映画を観てきたのですが、ちょっとある一点において一番印象に残るシーンがありました。ちょっとこちらではとてもじゃないけど書けませんが・・・・・ 3 out of 5
  
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Take the Lead

2012年12月20日 | 映画
 

 バンデラスがニューヨークの問題行動の多い学校の detention class で、社交ダンスを通じて子供たちを更生させようとする話。実話に基づいているそうです。
 ヒップホップ系とはいえダンスの好きな子たちだったためか、案外あっさりとダンサーピエールの誘いに乗り、自分たちなりの踊りも取り入れながら大会出場に向けて必死に練習を重ねていく。
 と、設定はベタな感じではありますが、生徒たちの一人ひとりのキャラが丁寧にそれでいてしつこくない程度にしっかり描かれている点が優れているため、なかなか興味深く観れました。
 特に社交ダンスの音楽とヒップホップのフュージョンぽい音楽やダンスが素敵で引き込まれました。もっともっと取り入れてくれればもっと楽しめたかも。
 それにしてもバンデラスカッコ良かったです。なんかもっとお年寄りだと勘違いしていたため、若々しくそれでいて大人の男性のセクシーさフル!みたいな。彼の身なりも良かったのですが、ダンスの大会の日の女の子たちのドレスも素敵で、コスチューム面でもなかなかの作品でした。
 3.5 out of 5

 
今日の日記:

 子供たちと3人で観ましたが、ダンス大好きな娘はかなり夢中でした。もちろん途中一緒に踊ったりするんですよ、まだ子供らしいでしょう。
 息子は携帯をいじりながらでしたが、detention という言葉にいちいち反応していて笑っちゃいました。
 
 ところで、Captain R のクラスメートのドラマーJ君、先日の話ではりきっていて、先生から話があった翌日に Captain R と一緒に演奏したい曲を選んできて、ギター用の譜面まで用意してきてくれました。
 なんて可愛い子なんでしょうねぇ。
 曲は Red Hot Chili Peppers の Snow です。
 彼はかなりアドバンスのドラマーなのですが、あえてギターの面白い曲を選んでくるあたりがますます可愛い!
 Captain R エレキは今年の夏ころに始めたばかりの初心者なので、かなり苦戦していますが毎日毎日 iPad で youtube を見ながら練習しています。
 それでJ君盛り上がりすぎて、Director of Music にお願いして昼休み音楽室を貸してもらって早速練習しよう、なんて言い出して、Music Department の前で待ち合わせをしていたんだけど、Captain R がいくら待っても結局現れなかったそうです。喧嘩で 1 hour detention になっていたそうで・・・・・真っ黒の大きい目がピッカピカでクリックリした非常に子供らしい顔をしたインド人の彼が一体何事で喧嘩なんかしてしまうのか不思議ですが、とりあえず二人の練習は年明けまでお預けになったそうです。
 J君、今日もまた別の曲を2曲選んで譜面を手渡してくれたそうですが、その選曲がどうも不思議くん・・・・・

 TNT by AC/DC

 そして Rock Around the Clock

 どちらも派手なギターソロがあるといえばあるけど・・・・よくわかんないんですけど、本当に音楽が大好きな少年なんでしょうねー。
 
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Rover Saves Christmas

2012年12月19日 | 我が家のお気に入りの本
   

 今週からはクリスマスらしい本を読んだらいいかな、と思い色々借りてきました。
 今日はうちの二人とも気に入っているシリーズから。

 マック家のジミーとロビーはクリスマスをとっても楽しみにしていて、サンタのために27個もサンドイッチを用意して待っています。(あれ?奇数なのおかしくないですか?)
 ルドルフ(サンタんとこのトナカイ)のために、ニンジンの皮もむいておきました。
 ところが、肝心のルドルフの具合が悪くて、今日はそりを引くことができそうもないのです。
 これは大変!さぁ、サンタさんどうしましょう。すでにそりの上には世界中の子供たちのためのプレゼントが積み込まれています。
 クリスマスの朝、子供たちは空っぽのソックスを見つけなければならないのでしょうか?
 我らが Rover the wonder-dog はこのピンチを救えるのか?!
 
 こんな話だと思います。
 うちも娘が毎年サンタのためにミンスパイやクッキーとミルク、ニンジンをルドルフのために用意してあげていました。
 夜中のうちに私と旦那でクッキーとミルクは食べておくのですが、生のニンジンはちょっと・・・ 

 作者は Roddy Doyle というアイルランドの作家で、児童書に限らず一般書も書いており、よくテレビや映画にもなっているようです。
 ローバーというこの犬が活躍するシリーズは、「The Giggler Treatment」から始まり、このクリスマスのもの、そして「The Meanwhile Adventures」と続きます。
 

 メインキャラクターは、マック家の面々、隣りの家の飼い犬ローバー、そして gigglers ・・・・・このギグラーズの存在が謎なんですよ。娘が言うには、creature なんだけど・・・・・・どうにも説明ができないみたいなんです、といいますか、説明されてもこっちが「???」作家のサイトによりますと、the magical, mischievous, camoflagued creatures who take it upon themselves to stand up for children everywhere! だそうです。
 「ピザの端っこもちゃんと食べろ」なんて子供に対して意地悪な大人を成敗する「何か」らしいんですよね。
 ユーモアのセンスがほかと全然違う系統らしいんですけど、とにかくどうしょうもないくらい面白いんだそうです。
 「The Giggler Treatment」については、

 Captivatingly rude children's book

 Unpretentious in aim and riotously funny by The Times

Packed full of bizarre humour, imagination and a whole lot of poo by Bookseller そうそう、かなりの割合でPOOが出てきますのでご注意、と Captain R が小さい時に読んで言っていました。

 私がちらっと目を通しただけでもかなり面白いです。
 本篇が終わった後に biblography とあり、If you liked this book, here are some more you might enjoy と数冊の本が紹介されており、Rover Copperfield やら、Tuesday with Rover、Yo! I Bit Eminem's Leg!: Comfessions of.....などがあります。そして www.dogpoo.ie というサイトも紹介されていて・・・・・わたくし、マジでアクセスしてみましたが、存在していませんでした。簡単に騙されましたよ。
 これで終わりかと思ったら・・・・・
 
This book was printed on paper. You probably think that paper is made from wood pulp. But it is not. Paper, is, in fact,..........

 「そうきたか!」と一瞬手をひっこめてしましましたが、想像したものではありませんでした。ホッ

 

 多少お下品でも構わないから面白い本が大好き!という子供にぴったりの本です。
 150ページくらいで、内容と合っているのかどうか、意表をついて美しいイラスト入りです。
 3冊が入っている合本もあるのでそちらを購入するのがお得かもしれませんね。
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へー、そうだったんだ、Justin Long って、その位置だったんだ

2012年12月18日 | 映画
 本日も読書記録ができないので、映画記録です。Justin Long ダブルビル。

   

 まずは「Accepted」。
 どこの大学からもオファーが来なく、滑り止めの地元のカレッジからですら入学許可が下りなかったバートルビー。
 学歴は大事だから何が何でも進学!という主義の両親を悲しませたくない一心で、架空の大学からの入学許可書を作り、自分宛てに送ります。抜かりなくその大学のウェブサイトも立ち上げたり。
 次は初日には両親が送って行きたいというので、同じようにどこにも行き先のない友人たちも仲間に誘い、慌てて空き家になっている元病院を自分たちで改装しそれなりに大学に見える建物に仕上げます。
 無事「親を騙して大学生活を送っているふり」をすることに成功したバートルビーとその仲間たちでしたが、手違いがあって、その辺り一帯の「どこにも入れなかった学生たち」がウヨウヨとやってくるように・・・・・・
 
 青春映画ですね。
 能力はあるのでしょうが、なんというか落ち着きがなくて、努力もせずにダラダラしていた青年が受験に失敗し、軽はずみに始めた架空の大学作りが独り歩きを始め、にっちもさっちもいかなくなったけれど、行動力と機転の良さと、今まで大事にしてきた人間関係も手伝って、大きなことを成し遂げるような話でありました。
 そんな馬鹿な!ということがなんてことなくトントン拍子で進んでいくところがなかなか面白いところでした。
 ジャスティン・ロングは見た目にも何の特徴もないにもかかわらず、何気に目立つという・・・・不思議な存在感があるんですねえ。
 そういえば、最初に彼を見たのは、「ハービー」という車がらみの恋愛青春映画だったのでした。その後がドッジボールとイディオクラシーだったもんでついお馬鹿系と決めつけていたのですが、元来は「青春映画に出てくる普通の青年ポジション」だったのかもしれません。
 3 out of 5 


 そうだったか、そうだったか、若い世代のほろ苦さをあつかったコメディ映画スターだったのか、そうねー、昔のアンドリュー・マッカーシーやもっとメジャーなところでマイケルJフォックスあたりのポジションだったのかも、と見方を変えてすぐにまた彼と遭遇したのが、「Zack and Miri Make a Porn」という映画。
 この中で、ジャスティンはゲイの自称有名ポルノスターの役で、かなり強烈です。澄ました顔といつもと違った低い声でインテリ風に聞こえるようにお下劣なことを話すへんな人役です。
 くくっちゃダメだったか。マルチな役をこなす、案外デキル奴かも。
 彼の存在だけが面白いだけの映画でした。あと、ジャスティンの彼氏役、カッコいい・・・・もっと露出して欲しい。
 1.5 out of 5 

 そうそう、Accepted のヒロイン役はゴシップガールのセリーナことブレイク・ライブリー。
 業界一のモテ男、でも私にとっては全く魅力なしのライアン・レイノルズと結婚しちゃいましたもんねー。(どれくらいもつでしょうねー)
 可愛いです。最近ではグッチの香水の宣伝に出ていてすっごく綺麗。ついでを言うと私は彼女の胸の大きさと形が素晴らしいといつも目線がそちらに・・・・今度見かけた時チェックしてください。
 
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Savage Grace

2012年12月17日 | 映画
 

 えー・・・・・
 この映画日本で公開されたの?!・・・・・・信じられない・・・・・・

 なんですか、「ちょっと変わった」「奔放な」母親とその一人息子の不安定な関係を綴った物語、的な紹介文だったんですが、全然違うっていうか・・・・・

 美しさを武器に大富豪と結婚したバーバラ。
 夫のブルックスは莫大な遺産を相続しているため特に働いてはいない。当然バーバラも働く必要もなく、それまでしたことのない上流階級の生活を思う存分楽しんでいる。
 ただ、憧れの上流階級の暮らしぶりを極めようとし、調子に乗りすぎ度を越した行動をする彼女の卑しさに、周りの態度は冷ややか。必死で馴染もうともがけばもがくほど、元々その世界にいる人間にとっては滑稽に見えてしまう。
 その上精神的に不安定なバーバラは失礼な態度をとったり突然ヒステリーを起こす、または夫婦同伴のパーティの後に社交相手の前で、別の男性と消えていくなど、無秩序な行動が目立つ。
 当然夫もの方も恥をかくことが多いし、年月が経つにつれ気持ちが離れていく。それでも離婚することなく一緒にいる二人。バーバラは少しずつ壊れていく。
 そんな家庭に育った息子のトニー。小さい時からなんとか二人の様子を感じ取りながら、だからといって子供に何ができるわけでもなく、自身もバランスを崩していく。
 そしてついにブルックスは家を出ていき、バーバラとトニーの二人の生活が始まる。

 まぁ・・・・・機会があったら見てみてください。
 強烈過ぎて何だかわけがわかりませんでしたが、実話なんですってよ。

 wiki を読んだところによりますと、バーバラの母親は mental breakdown を起していますし、父親もその後自殺。バーバラも精神が不安定、そしてトニーも環境のせいなのかそれとも遺伝的なのか・・・・宮本輝の「青が散る」を思い出してしまいますねぇ・・・・
 ブルックスは逃げ出したからいいものの、母一人を置いていくわけにもいかなかったトニーの運命は・・・・・・


左が母親、右がトニー。まぁ、こんなことになって、


結果こんなことになります。

 下の写真は事実ですが、上の写真のシーンは事実無根だと真ん中の男性がこの作品を裁判にかけたそうですが、まだ決着がついていないとか。

 トニーを演じたエディ・レッドメイン君は、よくもまぁこんな難しい役をやったもんだ。とにかくトニーが何を考えているのかわからないので上手だったかどうかはわからないですけど、なんだかすごい。彼の演技は初めて見ましたが、ますます気になってきました。

 事実はとても興味深いですが、映画の作られ具合に関してはいまいちかなぁ。 3 out of 5
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The Mozart Question

2012年12月14日 | 洋書
  

 「War Horse」のマイケル・モープルゴの作品です。
 そんな作品か全く知らずに借りてきていたので、その内容に驚きましたが、よくよく表紙を見ると明らかなんですよね。
 
 駆け出しの新聞記者( A cub reporter とカブという単語を使っています)のレスリーは世界的に有名なヴァイオリニストパオロにインタビューする機会に恵まれた。ボスからは「何があってもモーツアルトに関する質問だけはしないように」と釘を刺されていたにも関わらず、あまりの貫禄のある大御所の前で完全に頭が真っ白になってしまったレスリーは、「モーツアルトのことについては聞きませんから。ダメだって言われてますから。何の事だかはわからないんですけど、モーツアルトの質問はあなたが嫌がるからしないようにってことなんで、しませんから!」と口走ります。
 そんなレスリーのおっちょこちょいぶりに心がほぐされたのか、パオロは今まで誰にも話さなかった物語を語ります。   パオロはなぜモーツアルトだけは演奏しないのでしょうか。

 いかに彼がバイオリンに惚れ込んだか。私が一番好きな描写はここです。
 音楽が戦争中にどれだけの人々を救ったか、そして騙したか・・・・
 同じ出来事をポジティブにとらえた人間とネガティブにとらえた人間が存在すること・・・・・・
 どんなきっかけで傷が多少なりにも癒されるか・・・・・ 

 モープルゴの作品は個人に起こった出来事を通して、戦争がいかに残酷なもので無意味なものであるか、いかに色々な形で 人々を傷つけているかを訴えかけるものが多いようです。
 この作品は、悲しい話ですが心に響くものがあり、そして気持ちが暖まる終わり方をしているので大人にも子供にも合うと思います。 
 親子で一緒に読んで話し合うのにぴったりの一冊です。
 9 out of 10


今日の日記:

 音楽ネタ繋がりで、昨日のコンサートですが、特にバイオリンのレベルがめちゃめちゃ高くて驚きました。
 「入るのが大変だけど、中に入ったらたいしたことなくてがっかりするらしい」なんて噂を聞いていたもんですから。
 そんな話を聞いた時も「は?普通の公立校の週に1,2時間練習するだけのクラブ活動に何求めてんの?そんなこというなら年間3万ポンド出して音楽専門の学校に行かせれば?」なんて思っていましたけど、いやはや素晴らしかったです。再来年 Nancy は入部させてもらえるでしょうか・・・・その時は3時間のコンサートにも文句を言わずに楽しもうじゃないですか。
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