hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

The Pedant in the Kitchen その2

2013年01月31日 | 洋書
  

 こちら翻訳版です。タイトルも装丁も素敵ですねー。悪いこと言わないので、きっとこっちを読んだ方がいいと思いますよ(笑)
 さて、今日は私が読んで面白かったところを抜粋して紹介しながら、私自身のエピソードを。結局こっちが目的?
 
 著者がオーガニック・ミート・ファームに venison(鹿肉)を注文した際、ついでに「ほかに何かいいものある?」と尋ねたところ、squirrel との応答が・・・・That sparked a certain interest. イギリス人ってもっと保守的かと思っていたのでびっくり。Ever since the year the little buggers ate all the buds off a camellia in the garden, I've been looking for some practical means of revenge. ですってよー。
 私も食に関してはかなりなチャレンジャーで色々なお肉を食べたことがありますが、squirrel はメニューに載っているのを見たことはありませんし、無理でしょーなぁ・・・・
 Then I was asked if I wanted the beast jointed. もしそうしないと、If you don't have it jointed, it does look very like a squirrel. というわけで、I ordered it jointed.
 ところが、Uh-uh.They'd forgotten to jointit and it looked......yes, just like a naked, dead, defurred squirrel. 気持ちが悪くなった方がいたらすみません。著者もこればっかりはムリだったみたいで調理するのは断念したそうです。
 ちなみに鹿肉は私は元々食べる習慣があったので、こちらでもメニューにあったら必ず食べます。日本ではしっかり焼いて塩コショウで食べていましたが、こちらではミディアムくらいにチョコレートを使ったソースで食べることが多いですよ。
 作品によると作者は本当に色々な肉に挑戦しているみたいです。
 ここで私の体験のワースト3を紹介。

1、すずめ・・・・・大学生の時に札幌の焼き鳥屋で。ご丁寧に頭までついたそのまんまの雀の姿で出てきたので、半べそ状態で食べました。しかも友達は泣いて食べられなかったので、私が2羽食べました。

2、うなぎの心臓・・・・・旭川にてうなぎのフルコースを職場の忘年会で食べました。お猪口に日本酒と一緒にまだドクンドクンと動いているうなぎの心臓が入っていました。これまた半べそかきながら丸呑み。

3、ホロホロチョウ・・・・ロンドンで歴史あるゲイム料理を出すレストランで。Grouse が何か分からずウェイターに聞いたら鳥だってことなので安心して頼んだら、やっぱり原型をとどめた感じで、しかも毛も多少残っていて、獣の味がしました。
 後日 Natural History Museum で Grouse の剥製を見た友達が「あなた、あれ、知っていたらとってもじゃないけど、食べられなかったって。めっちゃ気持ち悪いで~」と言っていました。今ドキドキしながら写真を見てみましたが、比較的かわいいものだけが出てきてホッとした(笑)

 ここ数年、英国内で一番美味しいと言われているシェフ、ヘストン・Blumenthal も作品に登場しました。元来のスタイルと違って、やたらと科学的に料理をすることで知られています。
 私も彼のロンドン店のレストランに最近行ってきたのですが、てっきりサイエンスショーみたいな料理が出てくるかと期待していたのが、大昔のイングリッシュ料理を再現するコンセプトのレストランだったらしく、カチカチで口の中が切れそうなパンに始まり、とても食べ物とは思えない黒いべたついたもののかかった冬野菜のサラダのスターターが出てきてショックを受けました。メインはまぁ普通でしたが、サービススタッフも仕事が出来ていないし、ミシュランの星付きが信じられないくらい残念なレストランだった印象でいっぱいだったのですが、この本にmortarboard made of liquorice というのが出てきて、あの黒い液体の正体が始めてわかり、ちょっと胸のひっかかりが取れました。
 知ってます? liquarice ってお菓子。ありえないくらい不味いです。一度、子供達とスポンジボブのケーキを作った時に目鼻口用に買いましたが、残りはあまりのマズさに即ゴミ箱行きでした。
  
 というわけで、ヘストンを始めメジャーなシェフとそのレシピ本も色々取り上げてあって、レストラン廻りを趣味とする私にとってはなかなか興味深いんですよ、この本。それに、つい最近観た Julie & Julia ともやっぱり通じるところがあって、重ねながら楽しむこともできました。
 でも結論は、レストランの味を再現しようなんて思うべからず、ってなことも言っていたりします。
 私はここに大賛成。これからも素敵なレストランで美味しい料理を堪能しようと決意を新たにしました。 
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The Pedant in the Kitchen その1

2013年01月29日 | 洋書
     キンドル版

 男子厨房に入らず、な家庭で育った人気作家ジュリアン・バーンズが料理をし始めて気づいた「料理本の曖昧な部分」にツッコミを入れている本。
 面白いっちゃー面白いんですがね、英語がめちゃめちゃ難しいです!語彙がとんでもない。
 なので話半分どころか、1/3くらいですね、私が理解しているの。
 私の独断で、この本を英語で読むことをお勧めできるのは、次に該当する方のみ。
 1.英語圏の大学を卒業している方、そうではなくても努力によりそれ相応の英語力を持っていると自信を持って言える方
 2.著者のようなメジャーな私立校からオックスフォードやそれ相当な大学に行ったようなパートナーがいる、もしくは普段からそのような方たちに囲まれている、しかもその人たちは少なくとも2代前まで Native English Speaking Family である
 これらの条件を満たしていれば、きっとこの原作を楽しめます。
 それ以外の方は、私を信じて日本語の本をゲットしましょう!
 
とはいえ、いろいろ思うことありなので、2回に渡り書いていく予定。(しっかり楽しんじゃってますか?)
 著者がこの本の中で言及していることで、私も全くその通りであると共感した点は、分量についての記述。
 そもそも料理って最終的な味付けがモノを言うと思うのですが、そのあたりがかなり曖昧。「なんとか少々」「 a pinch of salt」ったって、私のpinchと大男ゴードン・ラムジーのpinchじゃ相当違う。ジェイミー・オリバーの料理番組を見ていても、「ここでホンノちょっとなんだかを加えてー」が私には「ドッサリ加えてー」に見える。
 著者は言葉を商売にしているので、本当に一言一言が気になってしまう。そして性格も pedant なので、「その辺テキトーに」がどうしてもできない。そんなところからくるエピソードと意見なんかがおもしろ可笑しく書いてある作品なんです。
 その1、の今日は分量にまつわる私のエピソードをこの下から語ります。
 
 ある日、娘の友達Tちゃん母から、「旦那のバースデーのためにケーキを焼きたいから手伝って」というかもっと「助けて」的な感じで電話がきました。なぜに私?
 「いいけど、なんで私?」と聞くと、
 「ケーキを一度も焼いたことがないから助けて」とのこと。
 「あのー、私もないんですけど、、、、」そもそも甘いものが好きじゃないから、全く興味も持てないもんねぇ。
 「だって、この間のお宅のパーティーでナンシーとTと女の子たちみんなで、ゲスト15名ほど(Captain R のバースディ兼ハロウィンパーティ)にカップケーキ焼いたでしょ?だからてっきり、、、、、」
 「あれ、カップケーキミックスにミルクいれてかき混ぜてオーブンに突っ込んだだけだけど」
 「えー!!!そんなずるしてんの?!!!」
 まぁ、こんな会話した次の日の放課後、未経験者二人がマーブルケーキ作りに挑戦。

 本を見ながら初体験を重ねていくわけですが、バターの量にびっくりして二人で無言で見つめ合い、「チョット、卵10個って本当かな?」「ミスプリントじゃないの?」とよその人に電話で確認。
 砂糖を量ってはあまりの大量ぶりに二人凍りつく。何度も本を見直し、首をひねりながら砂糖を見つめ続ける。「ねぇ、これ、まずくない?」と吹き出し・・・・・四六時中こんな調子。
 T母なんて、色々なところで適当に分量を減らそうとしたりするから、「こういうのって正確じゃないとダメらしいよ」と私が言ってみるけど、こっちも初心者とあっては信用もイマイチ。で、また分量を適当に変えていいか電話をかけて聞いたりと、とにかくドタバタでずっと爆笑したままようやくオーブンの中へ突っ込むところまで到達。
 ここで私は退散。

 翌日、わざわざ一切れのケーキを自宅まで届けてくれました。ちなみに言葉の綾じゃなくて本当の一切れよ(笑)
 さすが、卵8個入っているだけあって、とってもしっとりしていて美味しいマーブルケーキ。はい、そうです、卵は2個減らしました。もちろん砂糖も減らしました。バターもやっぱりちょっと減らしました。
 それにしても、甘さも程よく、文句なしの美味しさ!!!見た目も美しいマーブル柄。
 でも前日の夜は、オーブンに入れてから時間も計らずにいたらしく、すっかり忘れて取り出したときは表面が丸焦げだったとか。焦げ部分を削った姿で我が家にやってきたのでした。
 で、私がその時に思ったのが、材料の分量はしっかり書いてあるのですが、そのケーキの出来上がりは直径何センチのケーキになるのか、厚みはどれくらいになるのか、それ以上に、一体どの大きさのケーキ型が必要なのかは書いていないんですよね。そんなところがずっと気になったんですよ。
 でもまぁ、分量を適当に変えちゃうT母と私は Pedants ではないですね。

 続く
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最近の愛読書  

2013年01月28日 | 洋書
   

 National Trust handbook 2013
 迷いながらも今年もメンバーシップの更新をしました。
 ファミリーメンバーなのに誰も興味なし、しかも土日に車が使えない、と条件は悪いながらもやっぱり自分の好きなことは続けたい。
 そして写真と地図を睨みながら・・・・って、去年も同じことを同じ時期に書いたのですが、ほとんど出かけることなく一年が終わってしまいました。特に夏はずっといなかったから。
 でも今年は日本に帰る予定がないので、もう少しいろいろなところを訪ねて歩きたい。
 
 それで、ただ名所を訪ね歩くよりは講演会を聴いて勉強したらもっと楽しめるだろうし、せっかくなので fund raising なども、お金はなかなか出せないけど労働力は提供できるから、協力したいなと思い、ローカルのグループに参加することに決めて、本日センターに行ってきたのですけど・・・・・

 Nursery School と Nursing Home を勘違いして入ってきてしまった人

みたいなことになってしまいました。
 確かに年配の方ばかりであろうとは覚悟していきましたが、中年のおばさんすらいなく、本格的なおばあさんと本物のおじいさんが総勢50人ほど集まっているところに、私が入っていったわけです。普段お目にかかれないイギリス人、しかも白人のみの集まりに私がポツンと。
 新年の挨拶から始まり次は、

 おくやみ報告

 そう来るのか・・・・・それに入院中の方へのお見舞いの話。

 ますます、何か私にできることはないだろうか

と俄かにチャリティ精神がフツフツと湧いてきて、リーダーのおばあさんたちとお話をしてみましたが、元気だからこそ立派に会を開いてやっている方々ですからね、こちらに何かを求めるという感じじゃないんですよね。
 向こうもいきなりガイジンの若者(?)が入ってきたので、どう扱っていいのか分からず困っている風ではありました。
 一応「また来月おいでね!」と声はかけてくれましたので、

 行きます!

 今年はリッチモンドにあるハムハウスというところで映画アンナ・カレーニナのドレスの数々が展示されているのを見に行きたいし、英国が舞台の映画やドラマの撮影場所なんかもできるだけ多く行きたいと考えています。
 手始めに今話題のレミゼの舞台となったところへでも行ってこようかな。
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The Iron Lady

2013年01月26日 | 映画
    

 ちょっと話は古くなりますが、新年早々 Captain R のお友達の家に御呼ばれしました。早々、というか元旦の日ですよ。よっぽど断ろうかと思ったのですが、LK家族やほかの家族もみんな来るということだったので、せっかくだし・・・・
 前から気になっていたんですけど、ご家族みんなでどうぞ、というから軽くお食事が出るのかと思って行くのですが、何度行ってもお茶とお茶菓子だけなんですよね(笑)これって当たり前ですかね?
 わざわざ元旦に呼び出しといて、とか思っちゃたんですけど・・・・すみません、いやしくて。
 しかも今回はお茶だけじゃなぁと思って、自分で飲むためにもワインを持ってお邪魔しに行ったんですけど、出してもらえませんでしたねぇ・・・・・作戦失敗。

 あ、映画の話に入りますが、そこのホストのお母さんが「今週アイアンレイディの映画が放映されるよ」と教えてくれたんです。そうしたらLK母も、「うん、うん、そうだよね、楽しみー」みたいなノリでした。
 AK母は admiring という単語を使って、サッチャーのかなりのファンであるようでした。LK母は interesting という言い方に留まっていましたが、それでもやはり二人とも子供時代に見聞きしたサッチャー政権時代の記憶や影響は大きかったような話でした。

 サッチャーのことなどは知っていることといえば、かなり強気の政策をとり、「歴代で最も嫌われた首相」ということだけだったのですが、彼女たちの反応からしてもそれだけじゃない人物だということが十分伝わってきて、俄かに興味が出てきました。
この映画を通して、その生い立ち、結婚生活などの私生活の面と、軽く政治活動を知ることができました。本当に気になるところがいっぱいの人物でした。
 政治に興味があったのなら、なぜ大学でポィティクスを専攻せず、サイエンスを取りケミストになったのか。
 労働者階級出身なのになぜ労働者階級に厳しい政策をとるに至ったのか。
 娘は政治家の娘なのになぜあんなアクセントで話すのか。どうでもいいか。
 暴力には絶対屈しない姿勢、とても好きですが、IRA問題、彼女の時代から私がここにきた当初まで解決していませんでしたものね、やっぱり、ダメなんですよね、どこかで compromise しなければ。

本当に何も知らなくて恥ずかしいですが、一番任期が長かった彼女ですが、どの層の国民の支持を得ていたのでしょうか。
上流階級が支持するとは思えないし、労働者階級や保障に頼って生きるタイプの人たちにとっては悪魔のような存在でしょうし。
 私の周りの余裕のない暮らしをしている人たちは、ボリスやキャメロンのようなお坊っちゃんあがりの政治家のことを、もうそれだけで毛嫌いしボロクソに言います。ボリスの前のリヴィングストンは自身も貧しい出だったため、生活保護に頼っている人達にばかり肩入れする偏った政策を行っていて私はものすごく嫌だったのですが、彼の方が人気がありました。
 逆に余裕のある暮らしをしている人たちは、、、、、政治の話をするような人は周りにいないかも、、、されても全然わかんないから困るしね。インド人って政治の話、するのかなー、聞いたことないな、そういえば。
 
 話は逸れましたが、どっちにしろマーガレット・サッチャーは確かに、admiring な女性ですねー。
 生意気なのに、ご主人や途中で「事故死」をしてしまった政治家仲間など、理解のある男性に恵まれていましたし。
 でも、一番気になったのは、この間別の映画でえらくデカかったメリル・ストリープが、年老いたサッチャーを演じているときはすっごく小さいんですよ。あれどうやってんだろう・・・・・
 それにメイクもよかったのですが、コスチュームにもこだわりが感じられました。

 4.5 out of 5 

 当時のイギリスの様子や、サッチャーの仕事場での話すこと一つ一つにドキドキしたり、ところどころ涙ぐんだり。本当に興味深い作品でした。でもファンタジー仕立てだったのが意外でした。
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Blue Valentine

2013年01月24日 | 映画
 映画チャンネルでライアンゴスリングweek というのがやっていました。ジャックニコルソンweek はよくあるけど、ライアンですよ!ライアンの出世ぶりに驚きましたよ。いつの間に、あなた、、、、
 
 この映画は、内容的にはあまり興味がなかったのですが、主演の二人、ミシェル・ウィリアムズとライアンがどっちも大好きなので楽しみにしてみましたが・・・・
 あたし、これ、ダメです。
 奥さんが何を求めているのかが、ピンとこない、というか、多分わかるというか、後ろめたさと罪悪感で自分を責め続けるのにも疲れ、自分自身に対する怒りを自分自身で抱えきれなくなって、相手に怒りを転嫁していくことでなんとか自分を保とうとしているんだと思うんだけど・・・そこまでは理解できるのだけど、例えそのままストレートな気持ちは伝えられないとしても、偽りの気持ちだったり嘘だとしても、なにかしら相手に伝えないところが、愛情がないどころか、人としての思いやりの心がなさすぎるというの?二人の歩んできた年月から、どうしてそんな残酷なことできるのがわからないのよねぇ・・・・・結局のところ、夫に甘えすぎなんではないかなぁ。
 本当は別の理由も考えられるけど、そっちはもっともっと人でなしすぎるし、あまりにもライアンが可哀想すぎて違うということにします。曖昧な作りにしているってことは、好きなように解釈していいと判断。

 それで、内容以上に「こういうのってわかるでしょ?」「説明なんかできないけどこういうことってあるよねぇ」的な押し付けがましさを制作側からビシビシと伝わってくる感じがイヤ。

 それにしても、主演の二人の演技は素晴らしいですねぇ。本当に難しい役どころだと思うんだけど、すごいですよ。修復不可能な現在の姿も、どうしていいか分からず流され、無理して幸せなフリをしている過去の姿もミシェルは演じきっていますし、ライアンもねぇ、何がなんだか本当にわけがわからないけど、なんとかやり直したいという思いがめちゃめちゃ溢れていてねぇ・・・・さすが「ライアン・ゴスリングweek」に値するくらい上手いです、とても。とはいえ、正直奥さんだけじゃなく、ライアンがどんなに熱演していても、この包み込む優しさを持ち合わせていながらも癇癪持ちな彼に魅力を感じなかったところも、この映画を好きになれなかった原因かなぁ。

 3 out of 5 
 
 今度はコンピューターの調子がイマイチで、書いている最中にダメになるなんてこともしばしば。どんなに暇でも何度も同じことを書くのはいやんなっちゃうので、短めに収めておこうと思います。
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And Thereby Hangs a Tale

2013年01月22日 | 洋書
   

 ジェフリー・アーチャーの短編集です。
 15編からなるこの作品の内、10のストーリーは作者が世界中を旅した時に見聞きしたことを元に書かれたもの。
 英語も読みやすいでしたし、古き良きタイプの短編小説でした。
 その中から私の気に入ったものをいくつか紹介。
 ・世界一のセキュリティを誇るデビアスから一番高価な宝石を「頂戴しよう」と企むカップルの話「Stuck On You」。タイトルもなかなか効いています。
 ・刑務所内での男同士の駆け引きを描く「Double Cross」
 ・半生を名門ゴルフコースのメンバーになることにかけた男の話「Menmber's Only」
 ・一流の家庭に生まれ一流の教育を学校を卒業し外務省(?)に入省しながらも、common sense の足りなさととんちんかんな言動によって何も成し遂げられずに退職した男の再帰にかける物語「The Undiplomatic Diplomat」
 これらすべてが実話に基づいたもので、あと一つはフィクション、余命わずかの銀行のチェアマンが死神の誘いに乗って会社の若い男性と入れ替わる話「Better the Devil You Know」

 たいていのストーリーは、ハラハラさせられながら最後ににやっとしてしまう終わりだったり、ずっこけて終わったりなど。
 ただしさんざん楽しんだあとにオチがわからなかった話も無かったとは言い切れないのでご注意。

 7 out of 10 意外性のあるエンディングを求めるとそれには合致しないような気もするし、1、2編そういう話があっても良かったかなーとも思います。それとどうも最後のストーリーが、なかなかロマンティックで素敵な話だったはずが後味だけがちょっと良いとは言えなかったので、7点で。最後にもってきた意味を知りたくなっちゃいますね。
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同じ熱血な母親でも、あたし、そっちじゃないんだけどぉ、な話

2013年01月19日 | Captain R 13 読書
   

 ほんっとに宿題をする以外は、iPad、Blackberry、テレビ、ギター、の生活なので、本を読まなくなってしまいましたねぇ。 受験生の時の方がよっぽど読んでいましたよね。
 延滞に延滞を重ねてようやく Catching Fire 読み終わりました。もう残りの本は未読のまま返却。明らかにうちのために買ってもらった本だけ一応まだ借りっぱなしにしていますが・・・・・・いつになったら読むことやら。
 

今日の日記:

 今日はセカンダリースクールに入ってからの友達の家に遊びに行っていました。
 私もピックアップのついでに上がり込んでお茶をご馳走になってきましたが、お母さんがすごく熱心な方で・・・・・・
 私が複雑な気持ちになったのは、「Captain R と友達になれて良かったわー」と言ってもらえて嬉しかったのですが、その理由が「トップセットだから」とはっきり言われてしまうとちょっと・・・・・
 マナーがいいから(よく言われるんでー)とか、なんというかパーソナリティの評価じゃないのが残念というか。
 じゃー、トップじゃなくなったら友達づきあいは止めさせられたりするわけ?いくらなんでもまさかねー、なんて心の中で呟いていたら、
 「セット2くらいまでの子とは友達になってもいいけど、それ以下の子とは友達になって欲しくない!」と次にはっきり続きました。今日のお母さんもそうでしたし、こんな発言をする親が周りに結構いるんですよー。恐ろしいでしょう?
 勉強のできない子イコール素行の悪い子、と単純にジャッジする人が多くて、非常にがっかりしてしまうんですよね。男の子なんだもん、遅咲きの子だっているだろうし、勉強ができなくても何かに熱心に取り組んでいるとか、友達思いだとか、それぞれにいいところがあるはずなのに。
 別のタイプの子と付き合うのも楽しくていいと思いますけどね、私。それもうちの子が悪い方には絶対引っ張られないと確信しているからだとは思いますが、せっかく進学校じゃない学校に通ってるんだもん、色々な子と触れ合ってそれなりの楽しみ方をした方がいいと思うんだけどなぁ、バンド組んでさ、女の子とデートしてさ(当分なさそうだけど)・・・・・

 バンド活動の方は、相変わらずJ君が大はりきり。学校の音楽室を予約してくるのも彼、せっせといろいろな曲の譜面を用意するのも彼。LKとCaptain R は受け身ながら、ハードロック好きなJ君に素知らぬ顔でポップスから曲を選んでやりたいと申し出ています。Captain R のチョイスは Bruno Mars 「Locked out of Heaven」、LKのチョイスは The Script「Hall of Fame」。J君の選んでくる曲とのギャップに私は笑っちゃうんですが、うちのボーイズ二人は特に気がつきもしない様子です。微妙に統一性のないバンドですが、ステージに立つ日を夢見て練習しています(笑)あたしゃ、勉強のことより、こっちの方に興味津々。
 たかだか校内のランチタイムコンサートで演奏するためにも、Head of Music にオーディションをしてもらってそれなりの演奏ができることを証明しないといけないんですって。
 入学したばかりのチビ達がバンド組んだとか言って張り切っちゃってるんだから、どんな演奏だろうとちょっとくらいステージに立たせてあげればいいのにねー、と夫と二人で言っていたのですが、なかなか厳しいもんですねぇ。

 総じて、私は子供に甘いってことですか。

 そうそう、カツアゲに遭いそうだから、なんて先日書いたばかりでしたが、つい数日前の夕方にすぐそこの公園で16歳の男の子たち二人が刺されたそうです。なんとか這うように通りまで出て助けを呼んでもらえ、命を落とすところまでは至らずに済んだのですが・・・・・カツアゲどころの話じゃなかったですね、恐ろしや。
 しょーがない、まだしばらくはショーファーサービスを続けるしかないか。
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A Monster Calls

2013年01月18日 | 洋書
   
 
 評判通りの素晴らしい作品でした。
 たった一人の家族(ちょっと語弊はありますが)の母親がガンで苦しんでいる少年コナーが、歯を食いしばりながら一日一日を過ごしている姿を丁寧に丁寧に描いてあります。
 ただ、この作品にはコナーをめぐる出来事だけではなく、モンスターがコナーに語って聞かせる物語の中には、正しいことは本当に正しいのか、人の善悪は表面で判断していいものか、すべてのことは見る角度を変えると違ってくるのではないか、考えただけで行動はしなかった、でも考えたことは罪なのか、などなど哲学的なことがたっぷり。大人の私たちでも唸ってしまう、考え込んでしまう、是非考えて欲しいことがたくさん。
 ちょっと意外だったのが、モンスターは問題を投げかけるだけではなく、答えを出しているんですよね。私はこのスタイルがほかと一味違って余計に良いと思った点です。
 
 そして私、またしても本筋とはズレたことが気になりました。
 コナーの母親は、コナーを元気づけるため、そして心の準備をする時間を与えるためだと思うのですが、万が一のことを決して彼に話しません。あらゆる治療に失敗しても「次のはきっと効果があるに違いないわよ」と言い続けます。
 あなたが母親ならどうしますか?コナーは12、3歳です。
 私なら絶対最初の段階で最悪の可能性について子供たちに話すことと思います。コナーの母親とは逆の形で時間をかけて心の準備をさせたいから。きっとその話題には触れたくないと避けられるでしょうけど、それでも何度も食い下がって、先のこと、どのように生きていって欲しいか(できれば押し付けがましいことは言いたくないけど、私のことだからなー・・・・)を話し合おうとすると思います。下の子にはどんな気持ちなのかしつこく訊くかもしれません。
 なので、コナーの母親の対応にはいい意味でショックを受けました。私にはきっと思いつかないだろうし、きっとできない。
 どちらが最善か、の答えはもちろんありません。当然その子供次第でしょう。でも自分の子供にはどちらの対応が適しているか。その判断はできるものでしょうか。
 モンスターだったらどっちだと語るでしょうか。
 
 たくさんの子供たちに読んで欲しいけれど、残念なことに手にする子は限られているかもしれませんね。
 是非とも Captain R くらいの年齢の子の課題図書にして欲しいと思うくらいです。
 イラストはあった方がいいけれど、なくても自分で想像するのもいいかもしれません。

 最後に、意外とモンスターのコナーへの対応が荒治療(もちろん優しさのこもった)で驚きました。おばあさんの古時計がちょっと気になって引きずりました(笑)
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Fire Star

2013年01月17日 | Nancy 10 読書
    

 インターネット復活しました。
 もうインターネットのない生活って不便で出来ないですね。私たちはともかく、 Captain R は毎日2、3教科宿題がでて、大抵がリサーチを必要とするものですから、大変でした。毎日まではいかないにしても、お昼休みと放課後に図書室やホームワーククラブで宿題を終わらせてから帰宅しなければなりませんでした。雑な人なのであっという間に終わりますが、うちに帰ると5時半。たいして心配する時間ではないのですが、外はもう真っ暗です。なんといってもそれまであまり一人で外に出していないので、こっちが慣れません。事故や誘拐よりも、カツアゲが心配。絶対狙われやすいだろう、見た目が・・・・ヘアスタイル相変わらずカッコ悪いし・・・・
 
 で、早速アップする本がこちらです。
 なんと、買いました、この本、ナンシーのために。
 Captain R が読んだ時は図書館から借りたのですが、現在は区内の図書館にあったはずの本は全て紛失になっていましたので、渋々中古で。
 もう、大喜びですよ。今、本当にハマっています。好きな作家はロアルド・ダールとクリス・ダレイシーと言い切ってしまうくらい。
 それで、図書館から借りた4巻とうちに元々ある5巻もあっという間に読んでしまいました。
 Captain R は途中で飽きていましたが、Nancy はどうでしょうね。昨日は図書館に最新作も飾ってあったので、まだまだしばらくこの本をせっせと入手することになりそうです。

  

  

 他にも図書館から借りてきた薄っぺらい本を何冊も読んでいましたが、それはネタに尽きた時にでもボチボチ書いていこうかと思います。
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Paul Rudd in I Love You, Man

2013年01月10日 | 映画
    

 なるほどね、Paul Rudd の良さがわかりましたよ、なんとなく。
 彼ねー・・・・・・

 スターのオーラがないんだと思う!
 
 いや、良い意味でですよ。なんていうの、会社員役が妙に似合っている。会社のキュービクルの中にしっくり収まっている。
 きっとポッシュな役にもワーキングクラスな役にもなんの問題もなくフィットしまくる。使い易い役者さんなんですよ。
 この作品の中でも何の特徴もない普通の男がぴったり。
 
 彼女との結婚を間近に控えているピーター。
 悩みは、いつでもたくさんの友達に囲まれている彼女に対し、いつでも彼女一筋(過去の彼女も含む)だったため男友達がいないこと。
 結婚式のベストマンを頼める相手がいない。
 必死で友達作りをしている彼の姿が痛々しくて、泣けてきます。
 その上、彼女の友達たちが「友達のいない男と結婚なんてしたら、鬱陶しくてたまんないわよー」なんて言っているのが聞こえてきたりして、ますますショック、そして焦ることに。
 あらゆる方向に目を向け、たくさんの男たちと接して友達になろうと頑張ってみるけれど、どうしてもどうしても距離が縮まらず、仲間に入れてもらえない。なんだか気が合うなぁと思ったら、相手はゲイ。それもそのはず、ピーターはその年まで女の子とばかりつるんできているので、見るもの触れるものが女性的なものが多かったんですね。だからそういう方向で気持ちがわかり気があってしまう。
 男同士ってこんな風なノリで話すんだろうな、と思い込んでトライしてみるけれど、空回り。お酒に強くもないけれど無理して飲んで認めてもらおうとしては失態を。
 こういうのわかりますねー。
 長い学校生活の中では新しい学年が始まった数日間とかね。私も高校1年の時にちょっと失敗しています。
 中学からの仲いい友達が同じクラスにたっぷりいたにも関わらず、新しい友達が欲しくて、一人ひとりを「観察しすぎた」ため、「あの人、いつも人のことをじーっとみていて気持ち悪い」と言われたことが!その時は友達が「あの子、かなり目が悪いから!」と庇ってくれましたが・・・・・
 「女子大生はやっぱりテニスサークルでしょ」と思い某大学のそれに入ったはいいけれど、そのメンバーたちの「大学デビュー」的なそのノリにフィットできなかったり。合わせようと無理したけれど、結局夏休みまでもたなかった。
 ミニスカートをはいて茶髪のロングソバージュに茶の口紅をしていたちょっと前までの女子大生がグレーのスーツを着た40代から上のおじさんだらけ(30人くらい)の職場へ。当初それでも必死で馴染もうとしたもんです。
 あー、懐かしいやら、思い出しただけでも胃が痛くなるやら。
 脱線が過ぎましたか。ピーターは、彼女の負担にならないように、結婚式の両家の人数がバランスよくなるように、それはそれは一生懸命友達探しを頑張るのです。
 そんななかエキセントリックなシドニーという男に出会い、引きずられるように友情を育み、ついに彼にベストマンを頼む決心をすることに。ところが・・・・・

 すごく楽しい映画でした。ピーターが空回りし、ところどころ白けたムードの漂う空気が特にうまくできているんですよね。あたしもきっと、ああいう場面に出くわしたり、自らクリエイトしていたり(笑)よくありますもんね。
 そしてこのシドニーというキャラクターが、ホントに得体の知れない感じで、最後まで「本当に信用していいのか」とドキドキしながら見ていけるのも、この作品の面白いところですよ。役の人も見た目がというのではなく、なんとなく魅力のある人でした。知らない人ですけどね。

 8 out of 10 もしかしたら、人付き合いが得意な方や友達の多い人は私ほど楽しめないのかもしれませんよ(笑)

 Dear Paul,

 偽ベン・アフレックなんて言わないからね!・・・・・・・・・・約束はしませんけど
 
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A long Way Gone

2013年01月08日 | 洋書
   

 アフリカ西部に位置する国シエラレオネの内戦時に少年兵とならざるをえなかった青年のメモワールです。
 洋書空間の michiさんのレビューで興味を持って手に取りました。michiさんのブログ。 

 作者のイシュマエルは小さな村で暮らしていました。ところが彼の村はある日突然現行政府の政策に反対する反乱軍に襲われ、家を焼かれ村人は大虐殺されます。
 命からがら逃げ延びて、行くあてもなく、どこに向かっているのかもわからず、ひたすら歩き続ける少年たち。何度か村を訪れますが、どこへ行っても反乱軍の手が伸びてきます。何度も殺されそうになりながらも走り続け、森に潜み、どうにか次の村へとたどり着きます。しかしながら、どの村もいつ襲われるかわからない自分たちのコミュニティを守ることで精一杯。なかなか居続けるわけにはいきません。
 敵は反乱軍だけではありません。飢えと渇き容赦なく照り続ける灼熱の太陽、突然始まる大雨、森の中の主動物たち。そして不安と恐怖に怯える人々は優しさを失いかけ、例え幼い少年であっても信用することができなくなっています。
 ようやく手を差し伸べ迎え入れてくれるところが見つかったのですが、そこは政府の軍でした。
 彼らの拠点を知ったからには生きて逃すわけには行きません。道中反乱軍に脅されて口を割られては困りますから。この場で死ぬか、兵士として戦うかのどちらかを余儀なくされます。
 肉体的にも精神的にも疲れ果てている少年たちには「家族を殺した憎き反乱軍を共に倒そうではないか。この国の平和のために共に戦おう」という将軍の声は簡単に染み込んでいきます。
 兵士としての生活についてもイシュマエルは正直に綴っています。薬漬けにされ、暴力が許されている映画だけを娯楽として与えられ、「人を殺すことを何とも思わなくなっていた」と。振り返って言葉にすることはどれほど辛かったでしょうか。
 その後、ユニセフに救助されリハビリを受け(といっても一筋縄では行かないのですが)、首都に住む親戚の家に引き取られるのですが、そこへもまた反乱軍が押し寄せてきて・・・・・
 最後はアメリカに渡り、教育を受け、今は自分と同じように苦しんでいる少年兵たちを救助する活動をしているのだそうです。

 9 out of 10

 感情に流されることなく、冷静に当時を振り返り、ここまで正直に回顧録を書くのは非常に容易ではないと思います。そして、その雰囲気がとても好感がもてました。
 ただ、反乱軍によるまるで楽しんでいるかのような虐殺シーンがイシュマエルの目に映ったままの状態で鮮明に描写されているので、読む側はそれなりの覚悟が必要となります。
 私が特に読んでいて苦しく思った箇所は、イシュマエルが一人で何週間もあてもなく逃げ続けるところです。絶望と孤独に飲み込まれなかったのはなぜなのか。何が彼を突き進ませたのか。答えは意外なことに最後まで書かれていません。みなさんはどうしてだと思いますか?

イシュマエルが、何度も何度も死に直面しながらも、奇跡的に生き抜いてこれたのはなぜか。
 一つはもちろん上に書いた通り、彼のどんな状況にあっても生き延びたいと願う強い意志。
 そして、何よりも彼の持つ言葉の力だったのではないでしょうか。
 彼の生まれ育った村は、大人達が子供達を集めてストーリータイムをもつ習慣があります。そして、学校で習ったシェイクスピアを始めとする文学への興味、話を聞く耳があるからこそのスピーチ力。これらがはからずとも、数々の絶望的な状況からイシュマエルを救い出してきたのです。
 そして、音楽。音楽によって絶体絶命のピンチをくぐり抜けたというエピソードは、Mozart Question で読んだばかりですが、この作品中にもそのような場面がありました。音楽への愛が彼を救ったのです。

 どうでしょう、 Fellow Bookworms のみなさん、これからも共に本を愛し読み続けていこうではないですか。そして素晴らしい音楽も聴いていこうではないですか。
 お母さんがクラシック音楽ばかり聴かせるから(絶対そんなことない)ロックミュージックを知らなくて困る、と今ぼやいているのも、生まれた直後から読み聞かせをしてきた、そして興味の持ちそうな本を調べ上げせっせと渡しているにも関わらず英語の成績がいまいちなのも、日本語はおろか英語ですら電話でまともな話もできないのも、すべてうちの息子のことですが、いつかなにかのきっかけでこれまで触れてきた言葉や音楽が役に立つごとを願い、今後も図書館に通い続け、クラシックコンサート会場に連れ出し(ははは)、ろくな返事も期待できないけれどしつこく話しかけていこうと思った次第です。
 ちなみに彼に至っては音楽に関してはすでに将来に関わる一大事を救われていますからね、なんて、イシュマエルの運命に比べるとちっぽけな話ですね、、、、、、、
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Julie & Julia

2013年01月07日 | 映画
     

 なかなか愉快な映画でした。
 メリルストリープのやり過ぎなくらいの朗らかで落ち着きのないおばちゃんキャラクターのおかげで、途中退屈になりがちなストーリーにも関わらず、最後まで楽しめました。
 こちらの作品も、複数の原作を元にしていながらも、抜粋の仕方がいい感じでしたね。
 それから、ストーリー自体よりも、パリにおいてメリルストリープのデカさをわざと強調するその他大勢の配役に笑い続けました。どんな場面も手抜きすることなく小さい人たちを配置。おまけにアメリカから訪問してきた姉は更に背が高いというオマケまで。
 脱線しますが、先日遠足の引率に行き撮った写真はうちの娘だけが異常なくらい小さく写っていて、まるで特撮の様でした。技術不要の生ホビット。

 映画の話に戻りますが、ジュリーが本来の喜びを忘れて、ブログの更新にとりつかれて行く様子が何とも生々しかったです。そういう傾向って文化的相違に関わらないんですねー。
 私自身は、読者もあまりいるとは思えないし、義務感ゼロ、ただ暇すぎるので頻度高く更新しているだけです。こんなこと言って失礼かもしれませんが、ぶろぐを書いている多くの方は多少神経症ぎみ(笑)じゃないですか?人にどう思われるかをいつも気にしていて、よく自己防衛や自己弁護の文が登場するような、、、、、、節度を保ってさえいれば、もっと堂々と自由に書いちゃっていいんじゃないでしょうかね?なんて。自己満足できて、多少なり楽しんでくれる人がいたら、それでいいじゃん?!
 実はこの三年以上もの間なんと10万人以上の訪問者に読んでいただいて、一度も感じの悪いコメントをもらったことがないから、こんな勝手なことばかりいいながら続いているんでしょうね。一度でも批判めいたコメントをもらおうものなら、すっかりしょぼくれて辞めちゃったりしてね。小さいんで、私、いろいろな意味で(笑)

 脱線だらけですが、何より、Duchess でダメージを受けた後の私には、ジュリアの夫もジュリーの夫も理解のあるとても素敵な男性だったことがとのもかくにも良かった点です。

7 Out of 10
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Duchess

2013年01月06日 | 映画
    

 生き地獄じゃないですか、彼女の結婚生活!
あまり幸せな話ではないとは思っていましたが、あそこまでとは想像できていませんでした。
なにより、不誠実で冷血な夫を持ったこと以上に、家に入り込み、居座り続け、夫を寝とった女を無二の親友だと思わざるを得ないほどの孤独さが悲しすぎる。
 ダイアナ妃のご先祖様のお話ですが、 誰もがダイアナ妃の離婚後のインタビューを思い出してしまう狙いの元に作られていますね。(原作者はそういった宣伝をした側に不満を持ったみたいですが)

 実話に基づいた話自体はあまりにも悲惨で見ていて苦しかったのですが、原作からのエピソードの抜粋の仕方や編集方法に関しては、うまく製作されたのではないかと思う、無駄の少ない展開だったと思います。
 最後まで気分の悪いものながら、必ず後まで印象に残る映画として、7out of 10 という評価。

 最後にちょっとつぶやき、ドミニク・クーパー、あれはないな・・・・・・衣装ものは今後断りましょう。
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Unarranged Marriage

2013年01月05日 | 洋書
  
kindle版貼り付けました。

 アジア諸国の人々の間で、根強く残っている慣習、arranged marriage。
 このテーマを扱っているもののほとんどが、意に反して結婚させられる女性を描いているものです。しかしながら、抗えない状況を強いられているという点で、男性側も条件は同じはず。
 そんな中、英国生まれの男性が、家族の意向にはむかってarranged marriage を拒絶した内容のこの本に興味を持ったのですが、、、、、、

 主人公は、男性と呼ぶことには抵抗があるくらい幼い少年。
 家族から結婚とその相手について話があった13歳から結婚式までの17歳までの間について、一人称で語られるのですが、あまりに酷い家族の仕打ちや理解し難い彼らの習慣に関しては同情できるとしても、主人公の言動に共感することはできず、文章にも何のひねりもない子供じみた感じが否めません。
 ティーンの棚から借りてきたのですが、本当に子供じゃなければ楽しめない作品でした。もう少し成熟した男性による自らの意志と尊厳を守るための家族や社会との闘い、みたいなのを期待していたので残念。

 4 out of 10 ha,ha, what a great start of new year!

 しつこいですが、私達の周りにはインド人家庭が多いのですが、親しくしている中には主人公家族のようなパンジャビシークはいません。Nancy のクラスにいるパンジャビシークの子達は、いとこ同士で同じ家に住み、一緒に一台の車で登校していました。てっきり貧しくてみな一緒に住んでいると思っていたのですが、そういう習慣だったんですね。息子たちは親の家を出ずに、奥さんを迎え入れ、家族が増えても独立せず、その家の一室で家庭を築くようです。ナンシーのクラスメート、毎朝ジャガーの後部座席から一体何人の子供が降りて来ると思いますか?六、七人です。交通ルールなんて関係ないんですねー。
 彼らに関してはそれくらいのことしかわかりませんが、この作品にでてくるインド人は私の知っている人達とは全く違うタイプです。本の中の家族やその周りの人々は、同じイギリス暮らしにも関わらず、教育は必要ないと考えるグループ。私の周りは正反対で、優秀な成績と名のある大学に行くことが何より大切、楽しみは就職してからでいいからそれまではひたすら努力、というタイプです。同じパンジャビでもシークではなく、ヒンドュー系のお母さんで、子供の進学先に名門のユダヤ系スクールを第二希望に考えていた人がいたことにはさすがにビックリしたものです。
 インドについては多少分かっているつもりになっていましたが、まだまだです。
 
 次に、arranged marriage についてのエピソードを。
 やはり周りに結構いるのですが、本人達が arranged だと言っていても、私達が想像しているものとは違っていることも多い印象を受けました。
 先日官能小説グレイを読んでnothing new と言った夫婦は、arranged だと言っていますが、実際は知人の紹介で出会って、お付き合いを始めたというごく自然な話です。断れる雰囲気もちゃんと整っているそうです。確かに最初から結婚を意識しているでしょうし、お付き合いの期間が短いようですが、だったらなにか紹介というような別の単語を使うか、この際恋愛結婚と言っちゃっていいような気もするんですよね。どうでしょう。
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Disturbia

2013年01月04日 | 映画
  

 子供たちを大型プールに連れて行きました。
 Captain R は友達と勝手にうろついていましたが、Nancy はあまり泳げないのでピッタリくっついていなければならなく、帰宅後はただですら太って重たい体がさらに重たく感じました。
 疲労がピークだったせいか、ありがちでどうということのないこの映画を、ハラハラドキドキ、それにとても怖くて時々声を上げたり、かなりビビリながら見ました。

 主人公高校生のケイルは、交通事故で父親を目の前で亡くします。
 喪失感から学校でも授業に集中できず無気力でいる彼に、教師からの父親を持ち出す無神経なコメント。カッとなり教師を殴ります。
 アメリカの少年法は日本より厳しく、学校によるものだけではなく、裁判所から3ヶ月の自宅謹慎と自宅の庭から一歩でも出たら、警察が出動するようになっている取り外しのできないバンドを足につけられます。
 自宅にこもっている彼は、徐々に近所の人たちの観察(覗き見)を始めます。
 そして、向かいの家の男性が最近近隣でニュースになっている赤毛の女性を狙う連絡殺人者なのでは疑い始めます。
 
 出だしの交通事故シーンも衝撃的だし、自宅から動けない彼の代わりに友人たちを探りに送り出したりすること、犯人に紳士的な態度で脅されるシーンなどなど、胃のすくむ場面が結構ありました。その他にも、彼に前科があるため、彼の言うことを誰にも信じてもらえない苦しい経験を何度もするようなエピソードもあり、色々な形で視聴者にうったえてくるもののある作品でした。
 内容的には本当によくあるタイプなのですが、全米で3週連続1位の大ヒット映画だったみたいです。それはちょっと意外。
 評価は 3.5 out of 5 お隣に引っ越してきた女の子役がめちゃめちゃ可愛くて見とれました。
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