こちら翻訳版です。タイトルも装丁も素敵ですねー。悪いこと言わないので、きっとこっちを読んだ方がいいと思いますよ(笑)
さて、今日は私が読んで面白かったところを抜粋して紹介しながら、私自身のエピソードを。結局こっちが目的?
著者がオーガニック・ミート・ファームに venison(鹿肉)を注文した際、ついでに「ほかに何かいいものある?」と尋ねたところ、squirrel との応答が・・・・That sparked a certain interest. イギリス人ってもっと保守的かと思っていたのでびっくり。Ever since the year the little buggers ate all the buds off a camellia in the garden, I've been looking for some practical means of revenge. ですってよー。
私も食に関してはかなりなチャレンジャーで色々なお肉を食べたことがありますが、squirrel はメニューに載っているのを見たことはありませんし、無理でしょーなぁ・・・・
Then I was asked if I wanted the beast jointed. もしそうしないと、If you don't have it jointed, it does look very like a squirrel. というわけで、I ordered it jointed.
ところが、Uh-uh.They'd forgotten to jointit and it looked......yes, just like a naked, dead, defurred squirrel. 気持ちが悪くなった方がいたらすみません。著者もこればっかりはムリだったみたいで調理するのは断念したそうです。
ちなみに鹿肉は私は元々食べる習慣があったので、こちらでもメニューにあったら必ず食べます。日本ではしっかり焼いて塩コショウで食べていましたが、こちらではミディアムくらいにチョコレートを使ったソースで食べることが多いですよ。
作品によると作者は本当に色々な肉に挑戦しているみたいです。
ここで私の体験のワースト3を紹介。
1、すずめ・・・・・大学生の時に札幌の焼き鳥屋で。ご丁寧に頭までついたそのまんまの雀の姿で出てきたので、半べそ状態で食べました。しかも友達は泣いて食べられなかったので、私が2羽食べました。
2、うなぎの心臓・・・・・旭川にてうなぎのフルコースを職場の忘年会で食べました。お猪口に日本酒と一緒にまだドクンドクンと動いているうなぎの心臓が入っていました。これまた半べそかきながら丸呑み。
3、ホロホロチョウ・・・・ロンドンで歴史あるゲイム料理を出すレストランで。Grouse が何か分からずウェイターに聞いたら鳥だってことなので安心して頼んだら、やっぱり原型をとどめた感じで、しかも毛も多少残っていて、獣の味がしました。
後日 Natural History Museum で Grouse の剥製を見た友達が「あなた、あれ、知っていたらとってもじゃないけど、食べられなかったって。めっちゃ気持ち悪いで~」と言っていました。今ドキドキしながら写真を見てみましたが、比較的かわいいものだけが出てきてホッとした(笑)
ここ数年、英国内で一番美味しいと言われているシェフ、ヘストン・Blumenthal も作品に登場しました。元来のスタイルと違って、やたらと科学的に料理をすることで知られています。
私も彼のロンドン店のレストランに最近行ってきたのですが、てっきりサイエンスショーみたいな料理が出てくるかと期待していたのが、大昔のイングリッシュ料理を再現するコンセプトのレストランだったらしく、カチカチで口の中が切れそうなパンに始まり、とても食べ物とは思えない黒いべたついたもののかかった冬野菜のサラダのスターターが出てきてショックを受けました。メインはまぁ普通でしたが、サービススタッフも仕事が出来ていないし、ミシュランの星付きが信じられないくらい残念なレストランだった印象でいっぱいだったのですが、この本にmortarboard made of liquorice というのが出てきて、あの黒い液体の正体が始めてわかり、ちょっと胸のひっかかりが取れました。
知ってます? liquarice ってお菓子。ありえないくらい不味いです。一度、子供達とスポンジボブのケーキを作った時に目鼻口用に買いましたが、残りはあまりのマズさに即ゴミ箱行きでした。
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というわけで、ヘストンを始めメジャーなシェフとそのレシピ本も色々取り上げてあって、レストラン廻りを趣味とする私にとってはなかなか興味深いんですよ、この本。それに、つい最近観た Julie & Julia ともやっぱり通じるところがあって、重ねながら楽しむこともできました。
でも結論は、レストランの味を再現しようなんて思うべからず、ってなことも言っていたりします。
私はここに大賛成。これからも素敵なレストランで美味しい料理を堪能しようと決意を新たにしました。