hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

Hanna

2014年01月28日 | 映画
フィンランドの森の奥深くで父親に殺し屋としての訓練を受ける少女ハンナ。
標的は母親を射殺した女。
父親は元CIAのエイジェントで、重要な秘密を握ったまま赤ん坊のハンナを連れて雲隠れしていたため、CIAから命を狙われている。
ハンナは特訓の成果で強い殺し屋へと成長し、いよいよ時は来た。
親子は別行動で復讐に乗り出す。ただの任務遂行のみならず、外の世界への憧れもハンナを突き動かす。

静謐で 雪深いフィンランドの山奥からエキゾチックなモロッコ、そしてスペイン、フランス、ドイツへと舞台は移り変わるのですが、映像が綺麗。
静と動のバランスがよく、よいテンポで物語は進むし、父親が隠していた秘密も興味深く、ハンナの訓練の本来の目的もいい。しかも出演者もみんな好き。
なのになぜだか、それほどでもないなぁと感じてしまう中途半端な作品でした。

3 out of 5

面白かったのは主人公が外界に出て初めて知る電化製品など文明?にショックを受けるシーンや、ボヘミアンな(ヒッピーとはどう違う?)ブリティッシュファミリーとの交流にみられる初めての人とのふれあいのシーン。
ハンナ役のシアーシャの可愛さもケイトブランシェットの美しさも際立たせたカメラワークも好きなんですけどねぇ。


あと、前回記事に引き続き、こちらはこちらでハンナの眉毛が気になりました。あまりにも fair blond にし過ぎて眉なしに見えるんですよね。
眉毛はほどほどがよろしいかと。眉毛って大切だなぁ。気をつけよっと。





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Mirror Mirror

2014年01月26日 | 映画
ジュリアロバーツがクイーンになって話題になった白雪姫の物語です。
娘が観て、Snow White が可愛くないとガッカリしていたので、その当時調べたらフィルコリンの娘だというじゃないですか。「ふーん、だからいきなり主役級なんだ」なんて意地悪く思っていたのですが、おやおや、めちゃめちゃ可愛いじゃないですか!眉毛がなんだってあんなのにしているのかわからないですが、顔も可愛いし表情もキュート。まったくあの眉毛は、、、、「俺の眉毛よりヤバイ」と息子のコメント。眉毛って大切ですなぁ。気をつけよっと。
それにジュリアロバーツも綺麗でキュートでしたねー。鏡の中の人は私にはジュリアロバーツ本人にしか見えないけれど、彼女のシスターらしいですよ、気づいてました?

王子役ははまり役のアーミーハマー。古くさーい顔の彼はおとぎ話の王子様にはピッタリ。wiki によるとマカヴォイやアレックスライダーのアレックスPも候補に挙がっていたけれどアーミーに決まったそうです。そりゃあそうでしょう。マカヴォイはもうこんなものにでなくてよろしい。

衣装もセットなど美術面もあまり好みではなかったし、ストーリーも笑いも私にはいまいち。
評価は 2 out of 5 ものすご~く長く感じました。
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The Killing Place (Ice Cold)

2014年01月19日 | 洋書


Tess Gerritsen の人気 スリラーで、刑事と検察医の女性二人がコンビで活躍するシリーズの一冊です。シリーズでドラマ化もされているみたいです。
何年も前にイギリス人の友人が面白いからとくれた本で、 私の持っている本は The Killing Place というタイトルですが、アマゾンで調べると、Ice Cold というタイトルになっていました。そっちの方がいいです。

今回は、って今まで読んだことがあるわけではないですが、医師のモウラが出張先でトラブルに巻き込まれます。
コンファレンスで大学時代の同級生に再会し、ついでにとっておいた休暇を彼とその友人のホリデー(アメリカの作品なので vacation と書いてありますが)にジョインすることにしたモウラ。
ところが天候に恵まれず、一行は人通りのない雪山で事故に遭い、小さな集落に避難をするのだが、そこはもぬけの殻だった。
冬支度をして出て行ったにしては様子がおかしい。どの家もドアも窓も開けっ放し、車も置きざり。おまけにどの家庭も夕食の準備の最中であった痕跡が。 一体その村に何が起こったのか。
携帯が圏外なのはもちろん、その村は外界との接触を一切断ち切った状態だ。モウラたちは餓死するまえに、凍死する前に帰ることができるだろうか。

もちろんただの遭難話には終わらず、そこにカルト宗教、child neglect, underage sexual abuse, corruption of authorities, chemical weapon etc. などが関係してきます。
一番の特徴は、作者が医者であるため、医療ドラマ的な展開が何度かあるところでしょうか。
そこに今回は薬品の知識なども多いに役立つストーリーなので語彙は難しいですが、サクサク読めます。
ただ、警察側の操作手順がかなりのお粗末。杜撰さを表現しているというのではなく、不自然でおかしい。抜け落ちがあり過ぎて、気になります。この作品を読んだだけだと警察ものとして人気があることにかなり疑問。
ストーリーは二転三転するし、意外な結末もあってグイグイ引っ張られたのですが、物語が進み面白くなってきても、最初の方の不自然さが最後までひっかかったので、

6 out of 10 主人公の女性2人に人間的魅力もあまり感じられなかったのも残念

読むなら冬です。こちらは今年の冬は暖かいので、去年の冬に読んだらもっと入り込めたかも!
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Changeling

2014年01月15日 | 映画


急に入った仕事から帰宅すると9歳の息子が行方不明に。
5カ月後、息子だと名乗る少年が警察に連れられて来るが、それは我が子ではなかった。
時間が経って少し雰囲気が変わっただけだと言いくるめられ、その少年と暮らし始めるが、、、、、

我が子じゃないとわかりつつ、警察の強引さに負けてその子を引き受けて帰ってくるあたりがなかなか興味深い。ありえないような、やっぱり流されてしまいそうな、、、、、もしかしたら、なんて思ってしまうかも、、、?

3 out of 5

結局のところ、息子になりすました子は何の目的があってあんなことをしたのか、がよくわからず。本当の母親がお金をもらっていた?
少年達を殺害していた彼はなぜそのような事をしたのか?もわからず。事実に基づいた作品なのでどこかで調べられるのかな?


ちょこっと日記;

実は一番気になったのは最初の方で、母親が息子を学校の前まで送り届けるところ。一旦バスから降りて「じゃぁね」とやるのですが、バスに戻った途端息子の方を見向きもしなかったこと。
私なんて見えなくなるまでガッチリ見つめ続けますよ(笑)
やれやれ、子離れしなきゃね!

そして、人の顔をしっかり覚えられない件について。
うちの子供達は感覚はこっちの人たちなので、東洋人の顔がみんな同じに見えがち。
で、綾野剛を見て「ヒロユキに似てるな」と息子。ヒロユキというのは私の弟ですが、ガイジンなので大人も呼び捨てであります。本人の前では、uncle をつけます。
え?!と思ったけれど、色が白くて首が長いという共通点があったので、似てないよくらいで流していたのですが、今度は松潤を見て「ヒロユキに似てる」と言い出した。
そこまでか!そこまで東洋人はみな同じに見えてしまうのか!
娘は「似てないよー、松潤カッコいいし」と。それはそれでビックリ。アイドルには興味がなく、誰を見てもカッコいいと言ったことがなかったのだけど、よりによって松潤??濃いのが好み?
ただ、彼女の目もあまり信用はできません。以前にB’zの稲葉の姿を見て「ローハン(インド人の友達)に似てる」と言った人ですから。
そこで息子とは一緒にドラマで向井理を見て「まさかこれもヒロユキに見えるんじゃないだろうね?」と聞くと「それはない」と息子。ちょっと安心した、よくわかんないけど。
そういう私もまだティルダスウィンドンとケイトブランシェット、ベンミラーとロブブライドンの見分けがつかない。
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Crane Wife

2014年01月07日 | 洋書



A Monster Calls の Patrick Ness が「つるの恩返し」をベースに書いた小説。

ある夜、ジョージの庭に矢が刺さって動けずにいるツルがいた。ジョージは本能にまま鶴を助ける。
後日彼の経営する店に一人のミステリアスな女性が美しいタイル?を持って現れる。

ちょっとイメージしていたものと違いました。ページ数が多いことからも想像はついていたのですが、生き物を大切に思いやること、約束を守ることや信頼し合うことをテーマにした一人の男と一人の女の話にはおさまっていません。
人間関係を築くとはどういうことか。
愛するとはどういうことか。すべてをオープンにすることが愛し合うということだろうか。
この二つのテーマを、例えば恋人同士、親子間、職場の上司や部下、夫婦間、などなどあらゆる人間関係の中で検証というと固くなってしまいますが、見つめてみよう、という深い内容になっているのです。
とりあえず読み切りましたが、ご飯支度の合間や、子供達に「いい加減にiPad はやめなさいよ!」「ゴミはちゃんと捨てて!」などと叫びながら、気が散る中で読むには適していませんでした。
きちんとじっくり考えながら読みたい作品です。 もう少し余裕のある別の環境で再読の必要がありそうです。

評価はなし。
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Carnage

2014年01月06日 | 映画


11歳の男子生徒が喧嘩をして片方が傷の残る怪我をした。
怪我をさせた側の親と怪我をした子の親が集まり話をすることに。

あちらこちらのレビューで面白いとは聞いていたものの勇気がなくて怖くて見られなかった。
怪我をさせられた側の親にジョディフォスターの方に感情移入してしまいそう、話し合いの途中で電話ばかりするクリストフ演じる父親に本気でイライラしそう、という不安に駆られて、、、、、なんというか客観的に見る余裕がない、、、、、、冬休みの今なら、、、、、

でも無理!

誰にも共感なんかできるわけがない(笑)!

全員大馬鹿!!!

笑いまくりました。
ただ、英語の字幕を追うのに必死すぎて役者さんたちの表情などの目が届かなかったのが残念。日本語で見直したいなぁ。

3.5 out of 5

面白いけどもう少し現実味があった方が楽しめたかな。なんてそれはそれそれでビビるくせにね(笑)


ちょこっと日記;

今読んでいる本の主人公の回想に出てくる彼の母親がまた過剰に反応をするタイプで面白い。
Parent consultationで、Your son is not that special などおかしなことを言い出す教師に対してとった行動はビックリだし、8歳の時に息子が友達と交通事故にあったエピソードも笑える。事故現場に居合わせた人が母親に電話した時のこと。
I called mothers. One of them is fine, but the other is hysterical.
これで子供はどっちが自分の母親のことかわかってしまう。現場に駆けつけた時も子供の方が周りの人たちに謝りたい気分になるほどだったらしい。救急車で運ばれる時も she was needing to be calmed by ambulance driver herself, eagerly accepting an oxygen mask from a paramedic.
笑ったけど、他人事とも思えない(笑)

ところで、よくアメリカ映画で子供達が お前の母ちゃんデベソ的な喧嘩をしているけど、自分たちの間でもそういうのあるの?とうちの子供達に聞いてみた。
時々ふざけて言い合ってるのはあるよ、と娘の方。「エロイーズとルーバンがやってたよ。Your mother is so fat, she has to go to the car wash to take a shower. とかね」って、その二人双子じゃん!

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Defending Jacob

2014年01月03日 | 洋書


早くも読了です。
もう、どっぷりはまりました。

「子供を育てるには最高な街」として、子供を持つ家庭に人気の地ニュートン。
平和な街に突然衝撃的なニュースが走る。 市民の憩いの場とされる公園内で14歳の少年が刺殺されたのだった。
警察と共に捜査に乗り出した検察官のアンディには被害者とクラスメートの息子がいた。被害者の父親や他の保護者の期待を背負って、仕事に打ち込んでいたある日、息子のジェイコブが容疑者として逮捕されることに。
ジェイコブは被害者のベンにいじめを受けていた。
ジェイコブは本当に犯人なのだろうか。

息子の無罪を信じるアンディの一人称で語られる物語です。ここで私が興味を持った点は客観的な視点によるシーンが故意に描かれていないことです。この手の内容で必ずある近所の反応、マスコミの反応に対してかなり省いてあります。それから 後半は母親の視線で描かれるものと思っていたのですが、それすら省いて徹底的に父親の一人称になっています。

特に新しい題材ではないのですが、読みながらかなり揺さぶられます。生きている限り何度でも考えさせられる Nature or Nurture 問題が核となっています。
偏見と差別に満ちた社会の構図にイライラしたり悲しくなったり憤ったり諦めたり。そんな普段の生活でいつでも向かい合っている感情を、作品を読んでいる間に一気に感じさせられたり考えさせられたり。
母親の言動に What are you doing?! Oh, no, don't mess up! You're not helping! How could you?! なんて心の中で叫びながらも自分も彼女と同じ言動をするのではという思いが拭いきれなかったり。とにかく最後の最後までどっぶり入り込んで抜けられませんでした。

9 out of 10 プロットが面白いですが、言葉の紡ぎ方に魅力があるわけではないので一点減点です。

私は聴きやすいオーディオと kindle book で読みました。
オーディオはアメリカ英語に慣れていない私も全く問題なく聴きとれる落ち着いたハンサムな感じの声でした。
作品全体の英語に関してはけして簡単とは言えませんが、特に難しいわけでもありません。
裁判のシーンは簡単で分かりやすいところとかなり難しいところの両方があります。それから子供の心理テストの結果を話すシーンの英語が少し難しいかもしれません。ただとても興味深いことには違いありません。

Goodread というサイトのディスカッションを覗いてちょっとビックリしました。
私は、結論はかなり明らかになったし、物語の終わり方もあれしかなかったと思ったのですが、そんな風にとらえられていないのが大多数でした。
これだから読書って面白いんですよね。
やはり以前挫折した We need to talk about Kevin も読みたい。今年中にはもう一度手にとってみようかな。

この本を私のように楽しんだ方へのお薦めする作品は、Jodi Picoult の Perfect Match です。こちらの作品に比べると Defending Jacob はまだ生ぬるい感じがします。怖いもの見たさ?t的な欲求に抗えない方はぜひ挑戦してみてください。
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一月の本 ; Defending Jacob

2014年01月01日 | 洋書


明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

図書館の digital library をできる限り利用しようと考えています。
それで、前から読みたかったものがオーディオにあり、かつアマゾンで kindle 版が安くなっている場合、飛びついています。この本は強く惹かれていたので嬉しい限りです。
大晦日に読み始めたのですが、かなり夢中になっています。目がヒリヒリしてきたり、胃が絞られている感覚になったり、、、、、続きが気になって暇さえあれば読んでいます。
去年は何冊も「合わなくて」途中で放っている本が多かったので、今年はもう少し慎重に自分の好みや実力をしっかり見極めないといけないと考えています。特にお気に入りのブロガーさんたちはみなさんレビューが上手なので惑わされます(笑)

それでは、読書に戻りますねー!!
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