アエネアスは、まだ完成していない櫓から沈みゆく太陽を見ながら考えた。懸案が思考回路を通過する、解決に至ることなく消える。消えてまた思考回路に姿を現す。懸命に考えるが答えとなって出てこない。彼は一度思考を中断することにした。
彼は今夜から完成までの残す数日を建設中の砦の一隅で起居することに決めていた。役務や仕事にたずさわる軍団の者たちのほとんどが砦の一隅で起居している。砦の仕事にたずさわっている者たちの頭の中には『砦の事』しかない。彼らは、自分の持ち場の完了した仕事についても仕事を終えたあとに幾度も足を運び点検するといった念の入れようであった。
そのような彼らの仕事ぶりを目にして、アエネアスは、完成までの数日を彼らと起居をともにして過ごすことを統領として決意したのである。
そんな彼が、今日、仕事の合間を見つけ草原に出向いた。彼は両手に余る量の草を抱えて帰ってきた。彼は(私らの知っている)ヨモギに似たキク科の野草を原野の中に見つけ採って来たのである。
彼は今夜から完成までの残す数日を建設中の砦の一隅で起居することに決めていた。役務や仕事にたずさわる軍団の者たちのほとんどが砦の一隅で起居している。砦の仕事にたずさわっている者たちの頭の中には『砦の事』しかない。彼らは、自分の持ち場の完了した仕事についても仕事を終えたあとに幾度も足を運び点検するといった念の入れようであった。
そのような彼らの仕事ぶりを目にして、アエネアスは、完成までの数日を彼らと起居をともにして過ごすことを統領として決意したのである。
そんな彼が、今日、仕事の合間を見つけ草原に出向いた。彼は両手に余る量の草を抱えて帰ってきた。彼は(私らの知っている)ヨモギに似たキク科の野草を原野の中に見つけ採って来たのである。
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