『イリオネス、何を言っている。完成したら、俺はずっとここにいる』
『あ~あ、そうでした。統領の宿舎の仕事、オロンテスに言って急がせます。砦のことばかりにかかりきっていて宿舎のことについては少々遅れていました。オロンテスもまた、畑地耕作のことにかかっていて、宿舎の内部造作が遅れていたのです。』
『俺の思いだが聞いてくれるか、イリオネス。砦と宿舎の完成だが、同期完成でいかないか。皆、揃って一緒にここに根をおろそう。それが俺の望む形だ。完成の少々の遅れはかまわない、どんなものだろうか、考えてくれるか』
『判りました』
同席している皆は、その言葉にうなずいた。工事進展の段取りは決まった。六人の話は雑談も入れて、和やかに終わろうとしていた。
『アレテス、ところで、この草は何か』 とパリヌルスが訊ねた。
『あ~あ、この草か、それは今は言えない。結果を見てから、また、皆に話す』
この話を聞いていたアエネアスは、くすくすと笑いをこらえて聞いていた。
『あ~あ、そうでした。統領の宿舎の仕事、オロンテスに言って急がせます。砦のことばかりにかかりきっていて宿舎のことについては少々遅れていました。オロンテスもまた、畑地耕作のことにかかっていて、宿舎の内部造作が遅れていたのです。』
『俺の思いだが聞いてくれるか、イリオネス。砦と宿舎の完成だが、同期完成でいかないか。皆、揃って一緒にここに根をおろそう。それが俺の望む形だ。完成の少々の遅れはかまわない、どんなものだろうか、考えてくれるか』
『判りました』
同席している皆は、その言葉にうなずいた。工事進展の段取りは決まった。六人の話は雑談も入れて、和やかに終わろうとしていた。
『アレテス、ところで、この草は何か』 とパリヌルスが訊ねた。
『あ~あ、この草か、それは今は言えない。結果を見てから、また、皆に話す』
この話を聞いていたアエネアスは、くすくすと笑いをこらえて聞いていた。
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