『この第二船の竜骨にひびが入っていた。帆柱の根元の前部分にだ。この裂け目の原因は、エノスの浜に向かっている途中、レムノス島の海域でのことだ。敵船と洋上で遭遇し、海戦を展開したときに出来たと考えられる。『衝角』も損傷しているが、これは補修は考えなくともいいと思われる。この竜骨の損傷については、もう修理にかかった。修理さえ終えれば、充分に外海を航行できる。だが、万が一だ。最悪の事態を考えたときを考慮して、事に当たるべきであると判断した。各船に乗せる人数を調整して事に当たろうと思うが、君たちの意向はどうだ』
一同は顔を見合わせた。オキテスが口を開いた。
『俺が点検した、第四船及び改造交易船の二隻については、何等の異常はない。お前の言う、各船の乗船人数の調整はいいと思う。それから、オロンテスの担当の積荷のこともある。乗船人数の調整はやろう』
『軍団長、いかがですか』
『君らの言っていることを理解した。調整はやろう。君らは、忙しいのだろう。夕めしのあとに結論について話し合おう。案は作っておく。ところでパリヌルス、お前、案を作る時間があるのか。あるのならここに残れ』
『判りました。やりましょう。オロンテス、君への注文だ。お前が担当している第五船、第六船に積み込む荷物の予定量を書いてきてほしい』
一同は場を開いた。
一同は顔を見合わせた。オキテスが口を開いた。
『俺が点検した、第四船及び改造交易船の二隻については、何等の異常はない。お前の言う、各船の乗船人数の調整はいいと思う。それから、オロンテスの担当の積荷のこともある。乗船人数の調整はやろう』
『軍団長、いかがですか』
『君らの言っていることを理解した。調整はやろう。君らは、忙しいのだろう。夕めしのあとに結論について話し合おう。案は作っておく。ところでパリヌルス、お前、案を作る時間があるのか。あるのならここに残れ』
『判りました。やりましょう。オロンテス、君への注文だ。お前が担当している第五船、第六船に積み込む荷物の予定量を書いてきてほしい』
一同は場を開いた。
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