『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  527

2015-05-19 08:26:36 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 夕食の場が出来あがる、焚き火が燃えさかる、食材が運び込まれる、全員の顔が揃う、酒杯に酒が注がれた。
 浜頭が口上を述べる、大歓声があがる、夕食が始まった。うまい!うまい!味わい感動の言葉が飛んだ。
 スダヌスが山行の話ををする、左手に酒杯、右手に肴、話に耳を傾ける、場が盛り上がった。一同がアイアイの気分で和んだ。
 陽は沈み、宵のとばりがおりる、日は暮れる。夕食の場の終わりが近づいた。
 スダヌスは、浜頭に明日の事を伝える、イリオネスが礼を述べる、浜頭は知り合えたことを歓び別れを惜しんだ。アヱネアスは丁重に礼を述べて右手を差し出した。すかさず強く握りしめる浜頭、二人は別れを惜しんだ。
 イリオネスも別れの言葉を交わす、浜頭はもらいうけた方角時板について厚く礼を言った。この三日間、浜頭はギアスを呼んで方角時板の使い方について話し合い、実際に海に出て使った。方角時板の不思議な鉄棒の利点をとことん理解した。
 鉄棒の不思議さを知った浜頭は、この三日間のギアスとの交誼に感謝した。
 夕べに会し、明日に別れる、一同は別れを惜しんだ。
 夕食を終えて互いの寝所へと引きあげていった。イリオネスは、床に就く前に明日の予定を一同に告げた。
 『いいな!一同、判ったな。パノルモス最後の夜を休んでくれ』
 
 出航の朝が明けた。ギアスは誰よりも早く海辺に出て、今日の天候をうかがい、風を読むべく状況をチエックした。間をおいて、アヱネアスが寝所の小屋から出てくる、続いてスダヌス、イリオネス、続いて一同が起きだしてきて朝行事をする。
 今日の朝食タイムは、早くすることに決められている。一同は浜の一隅に車座に腰を下ろして朝食の場とした。日持ちを考えて固く焼かれたパン、塩味をきつめにして干した塩漬けの羊肉、パンには音を立てて噛みつき胃に収めた。
 イリオネスとスダヌスは、物事を考えながら口を動かしている、二人の口の動きが同時に止まった。何かを言おうとしている、同時に口を開き声を発した。
 『おう、イリオネス!』
 『おう、スダヌス!』二人は笑った。
 『スダヌス、何だ?何を言いたい?』
 イリオネスが問いかけた。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  527

2015-05-19 08:26:36 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 夕食の場が出来あがる、焚き火が燃えさかる、食材が運び込まれる、全員の顔が揃う、酒杯に酒が注がれた。
 浜頭が口上を述べる、大歓声があがる、夕食が始まった。うまい!うまい!味わい感動の言葉が飛んだ。
 スダヌスが山行の話ををする、左手に酒杯、右手に肴、話に耳を傾ける、場が盛り上がった。一同がアイアイの気分で和んだ。
 陽は沈み、宵のとばりがおりる、日は暮れる。夕食の場の終わりが近づいた。
 スダヌスは、浜頭に明日の事を伝える、イリオネスが礼を述べる、浜頭は知り合えたことを歓び別れを惜しんだ。アヱネアスは丁重に礼を述べて右手を差し出した。すかさず強く握りしめる浜頭、二人は別れを惜しんだ。
 イリオネスも別れの言葉を交わす、浜頭はもらいうけた方角時板について厚く礼を言った。この三日間、浜頭はギアスを呼んで方角時板の使い方について話し合い、実際に海に出て使った。方角時板の不思議な鉄棒の利点をとことん理解した。
 鉄棒の不思議さを知った浜頭は、この三日間のギアスとの交誼に感謝した。
 夕べに会し、明日に別れる、一同は別れを惜しんだ。
 夕食を終えて互いの寝所へと引きあげていった。イリオネスは、床に就く前に明日の予定を一同に告げた。
 『いいな!一同、判ったな。パノルモス最後の夜を休んでくれ』
 
 出航の朝が明けた。ギアスは誰よりも早く海辺に出て、今日の天候をうかがい、風を読むべく状況をチエックした。間をおいて、アヱネアスが寝所の小屋から出てくる、続いてスダヌス、イリオネス、続いて一同が起きだしてきて朝行事をする。
 今日の朝食タイムは、早くすることに決められている。一同は浜の一隅に車座に腰を下ろして朝食の場とした。日持ちを考えて固く焼かれたパン、塩味をきつめにして干した塩漬けの羊肉、パンには音を立てて噛みつき胃に収めた。
 イリオネスとスダヌスは、物事を考えながら口を動かしている、二人の口の動きが同時に止まった。何かを言おうとしている、同時に口を開き声を発した。
 『おう、イリオネス!』
 『おう、スダヌス!』二人は笑った。
 『スダヌス、何だ?何を言いたい?』
 イリオネスが問いかけた。