『そちらに新艇納入航海に伴走してきた船の乗り組みの者らを休ませたい、そのように考えています』
『おう、解った』
『ありがとうございます』
『スダヌス殿、俺の屋敷のほうへの道は知っているな。あ~あ、それから、浜のことで聞きたいことがあれば、浜衆に聞いてくれればいい』
パキオテ頭領は船衆二人を浜に残して引きあげていく。
オキテスは、ギアスとゴッカスに指示して、軍船の者らを浜で休ませるようにする。オキテスとスダヌスの二人は頃合いを計って、パキオテ頭領の館へと足を運んだ。
オキテスは、オロンテスの焼いたスペッシャルパン(二日目に食するパンはそのように配慮して焼きあげてある)を携えていく、二人は大歓迎された。
パキオテ頭領の屋敷で行われた宴は、大いに盛りあがる。彼らが持参したパンを食する彼らは『これは旨いっ!』とほめちぎる、オキテスら二人は、クレタ島南岸テムパキオ地方の料理を堪能する。スダヌスまでもがあけた口をふさがないでいる。宴はにぎわいのうちに終わった。
二人は、丁重に礼を述べて引きあげる。浜では一夜を過ごす一同が休もうとしている、ギアス、テナクス、ゴッカスの三人が二人の帰りを待っていた。
『おう、待っていたのか。今日は、大変ごくろうであった。俺ら二人は、パキオテ頭領の館で夕めしを馳走になってきた。一同と夕めしを共にしなかったことを許せ』
オキテスは、三人と目を合わせる。
『ところで明日のことを簡単に打ち合わせておく。明日は、朝一番にパキオテ方の進水式に列席する。式は陽の出の刻に行われる。それを終えてから帰り船の出航ということだ。解ったな。以上だ』
『解りました』
『よし、休もう。海上戦で傷を負った二人はどうしている?』
『彼らが負った傷は、矢の刺傷ですが、運がよく、極めて浅く、海水でよく荒い、酒で消毒、手当てしました。快方に向かうと考えています』
『そうか、解った。テナクス、気を配ってやってくれ』
『解りました』
夜が更ける、警備担当が任に就く、彼らは寝についた。
オキテスとスダヌス、二人は、波打ち際に足を向ける。
『おう、スダヌス、今日は世話をかけた。礼を言う』
『何の礼だ?』
『祝い品の子羊のことだ。あればいいものがないでは、様にならん。テムパキオに来て、その調達をどうするかを気にかけていたのだ。それを解決してくれた。スダヌス、お前に感謝、感謝だ。ありがとう。礼を言う』
『そのように礼を言われると照れるな。あのドラクマ銀貨それに使いました。報告しておきます』
『おう、そうか。重畳!俺らも寝るか』
二人は、一同が寝ている傍らに場をとって寝についた。
『おう、解った』
『ありがとうございます』
『スダヌス殿、俺の屋敷のほうへの道は知っているな。あ~あ、それから、浜のことで聞きたいことがあれば、浜衆に聞いてくれればいい』
パキオテ頭領は船衆二人を浜に残して引きあげていく。
オキテスは、ギアスとゴッカスに指示して、軍船の者らを浜で休ませるようにする。オキテスとスダヌスの二人は頃合いを計って、パキオテ頭領の館へと足を運んだ。
オキテスは、オロンテスの焼いたスペッシャルパン(二日目に食するパンはそのように配慮して焼きあげてある)を携えていく、二人は大歓迎された。
パキオテ頭領の屋敷で行われた宴は、大いに盛りあがる。彼らが持参したパンを食する彼らは『これは旨いっ!』とほめちぎる、オキテスら二人は、クレタ島南岸テムパキオ地方の料理を堪能する。スダヌスまでもがあけた口をふさがないでいる。宴はにぎわいのうちに終わった。
二人は、丁重に礼を述べて引きあげる。浜では一夜を過ごす一同が休もうとしている、ギアス、テナクス、ゴッカスの三人が二人の帰りを待っていた。
『おう、待っていたのか。今日は、大変ごくろうであった。俺ら二人は、パキオテ頭領の館で夕めしを馳走になってきた。一同と夕めしを共にしなかったことを許せ』
オキテスは、三人と目を合わせる。
『ところで明日のことを簡単に打ち合わせておく。明日は、朝一番にパキオテ方の進水式に列席する。式は陽の出の刻に行われる。それを終えてから帰り船の出航ということだ。解ったな。以上だ』
『解りました』
『よし、休もう。海上戦で傷を負った二人はどうしている?』
『彼らが負った傷は、矢の刺傷ですが、運がよく、極めて浅く、海水でよく荒い、酒で消毒、手当てしました。快方に向かうと考えています』
『そうか、解った。テナクス、気を配ってやってくれ』
『解りました』
夜が更ける、警備担当が任に就く、彼らは寝についた。
オキテスとスダヌス、二人は、波打ち際に足を向ける。
『おう、スダヌス、今日は世話をかけた。礼を言う』
『何の礼だ?』
『祝い品の子羊のことだ。あればいいものがないでは、様にならん。テムパキオに来て、その調達をどうするかを気にかけていたのだ。それを解決してくれた。スダヌス、お前に感謝、感謝だ。ありがとう。礼を言う』
『そのように礼を言われると照れるな。あのドラクマ銀貨それに使いました。報告しておきます』
『おう、そうか。重畳!俺らも寝るか』
二人は、一同が寝ている傍らに場をとって寝についた。