テカリオンがアエネアスとイリオネスに声をかける。
『統領殿、軍団長殿、いろいろとありがとうございました。明日、この場において決済いたします。よろしく願います』
『おう、テカリオン殿、ありがとう』
話し合いを終え、互いに礼を述べる。パリヌルスがテカリオンを送る、会所から出ていく、オキテスとドックスは建造の場に向かう、アエネアスとイリオネスは、会所にとどまり話し合う。
『おう、イリオネス、話はいい線でまとまったな、重畳と言わねばなるまい。話の中にあった『誠意の出精』とはなかなかいい言葉だ。俺は、感じ入ったぜ』
『そうですね。いい言葉ですな。話し相手を感動させる、それであって相手にこちらへ踏み込ませない』
『簡単に『おい!まけろ!』と俗語で言わないところがいい!『おい、まけろ!』と言われてみろ、こちらだって『ばか!なにをいうか!』と身構える』
『言い出て、いい言葉ですな。これから、商談に使っていきます』
『そうだな。商談の締め言葉に最適だ。相手を感動させる、納得させる、口返しをさせない一語だ。商談において言葉は武器であり、矢玉だ』
二人はうなずく、顔を見合わせる。
パリヌルスはテカリオンと肩を並べて歩を進める、
テカリオンは、パリヌルスの卓抜な構想力に感じ入っている。時代を経てのちに造られる船舶の舵構造の形態となる先駆の先をいく構造である。
テカリオンら三人とパリヌルスは急ぐことなく歩をゆったりと進めている。
パリヌルスは、何かを秘している、テカリオンがぶったまげるような、驚きが戦闘艇に組み込まれていることをまだ気づかせていない。
それを知っているのは、創出したパリヌルス、工作したドックス、一部の作業者だけである。
テカリオンは、そのいぶかしげな造りには気が付いてはいたが、果たしてそれが何なのかについては知らないでいる。
一行は戦闘艇が陸揚げされている場に着く。彼ら四人は、商談が完結した戦闘艇に見入る。
戦闘艇の帆柱は、青く高く澄んでいる天空を突き刺している、2艇が誇らしげに艇体を砂の大地に並べている。
パリヌルスがテカリオンに声をかける。
『テカリオン!俺からの特別の贈り物をこの艇に施してある。受け取ってくれ!構造を考えた俺からの贈り物だ。それについて知っているのは、俺とドックス、一部の作業者だけだ。俺らからの送りまのだ』
『なにっ!?そんな秘密工作がこの船にしてあるのか?』
パリヌルスが戦闘艇に飛び乗る、手際よく作業を進める。
『統領殿、軍団長殿、いろいろとありがとうございました。明日、この場において決済いたします。よろしく願います』
『おう、テカリオン殿、ありがとう』
話し合いを終え、互いに礼を述べる。パリヌルスがテカリオンを送る、会所から出ていく、オキテスとドックスは建造の場に向かう、アエネアスとイリオネスは、会所にとどまり話し合う。
『おう、イリオネス、話はいい線でまとまったな、重畳と言わねばなるまい。話の中にあった『誠意の出精』とはなかなかいい言葉だ。俺は、感じ入ったぜ』
『そうですね。いい言葉ですな。話し相手を感動させる、それであって相手にこちらへ踏み込ませない』
『簡単に『おい!まけろ!』と俗語で言わないところがいい!『おい、まけろ!』と言われてみろ、こちらだって『ばか!なにをいうか!』と身構える』
『言い出て、いい言葉ですな。これから、商談に使っていきます』
『そうだな。商談の締め言葉に最適だ。相手を感動させる、納得させる、口返しをさせない一語だ。商談において言葉は武器であり、矢玉だ』
二人はうなずく、顔を見合わせる。
パリヌルスはテカリオンと肩を並べて歩を進める、
テカリオンは、パリヌルスの卓抜な構想力に感じ入っている。時代を経てのちに造られる船舶の舵構造の形態となる先駆の先をいく構造である。
テカリオンら三人とパリヌルスは急ぐことなく歩をゆったりと進めている。
パリヌルスは、何かを秘している、テカリオンがぶったまげるような、驚きが戦闘艇に組み込まれていることをまだ気づかせていない。
それを知っているのは、創出したパリヌルス、工作したドックス、一部の作業者だけである。
テカリオンは、そのいぶかしげな造りには気が付いてはいたが、果たしてそれが何なのかについては知らないでいる。
一行は戦闘艇が陸揚げされている場に着く。彼ら四人は、商談が完結した戦闘艇に見入る。
戦闘艇の帆柱は、青く高く澄んでいる天空を突き刺している、2艇が誇らしげに艇体を砂の大地に並べている。
パリヌルスがテカリオンに声をかける。
『テカリオン!俺からの特別の贈り物をこの艇に施してある。受け取ってくれ!構造を考えた俺からの贈り物だ。それについて知っているのは、俺とドックス、一部の作業者だけだ。俺らからの送りまのだ』
『なにっ!?そんな秘密工作がこの船にしてあるのか?』
パリヌルスが戦闘艇に飛び乗る、手際よく作業を進める。