オキテスがテムノス浜頭に声をかける。
『テムノス浜頭、これまでの船の船体に新しい付加構造を装備しました』と言って、新しく作成した販促ツールの一枚を手渡す。
差し出された販促ツールの一枚を手に取って、じい~っと見入るテムノス浜頭、木板の左下方に描かれた小ぶりの挿絵を見ている。
『お~お、この装備はいいな!これはいい!船を買いたいと思っている者に、『よし!買おう!』と決断させる。いい装備構造といえる』
テムノス浜頭が絶句している。
『この船を紹介している木板もよくできている。船を買いたいと考えている者の気持ちをキックしているな』
『そのように考えていただけるとは幸いです』
『このような船なら、展示試乗会の開催を考えるに値する』
『そうですか』
『エドモン浜頭と話がしやすい』
『ありがとうございます』
『オキテス隊長、君らがやっている仕事だが、えらく前向きだな、これを見てそれを感じる。新装備を構造として建造する船、そして、展示試乗会を開催する、新しい船の売り方。知恵を絞りだしてやっている。感心している』
『そのように言われると痛み入ります』
『また、購入して使っている船に、新しい構造を取り付けたりしてくれたサービスのあり方にも感心した』
『そのように言っていただくとは、ありがとうございます』
オキテスは、感謝の意を込めて丁寧に低頭する。
『なあ~、オキテス隊長、イラクリオンからマリアへは目と鼻な先のように感じられる。レテムノンからイラクリオンもマリアも近くはない、同じ島内なのにな』
『そうですね!』
少しばかり沖に出ることによって西からのいい風により順調に航走する、イラクリオンの街邑が視野の中に見えてきていた。
『おう、オキテス隊長、考えていたより早くイラクリオンに着いた。重畳!』
『そうですね!沖に出て、いい風に押されたことが幸いしました』
艇は、イラクリオンの船だまりの岸壁に接岸させた。
この時代の船の船速を今様の物差しで測ると平均的にみて時速10キロメートルをオーバーして航走することは、海上状況がよほどの好条件に恵まれたときの結果であったらしい。レテムノンからイラクリオンまでの船舶の航走距離は、沿岸航法で約70キロメートルくらいである。この時代の船舶は、この海路を海上状況が好条件での順風帆張り航走で7~8時間、逆風漕走であれば、9~10時間で航走していたと考えられる。
今日のオキテスらの艇の航海は、凪いでいる海の漕走と後半の順風航走で6時間余りで駆け抜けた。
朝、陽の出の刻、今様時間で午前5時半過ぎにレテムノンを出航して、イラクリオンには、昼頃の12時過ぎに着港したことになる。
テムノス浜頭が岸壁上に立って、空を見上げる、陽を仰ぐ、頃合いを測った。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_yaho.gif)
『テムノス浜頭、これまでの船の船体に新しい付加構造を装備しました』と言って、新しく作成した販促ツールの一枚を手渡す。
差し出された販促ツールの一枚を手に取って、じい~っと見入るテムノス浜頭、木板の左下方に描かれた小ぶりの挿絵を見ている。
『お~お、この装備はいいな!これはいい!船を買いたいと思っている者に、『よし!買おう!』と決断させる。いい装備構造といえる』
テムノス浜頭が絶句している。
『この船を紹介している木板もよくできている。船を買いたいと考えている者の気持ちをキックしているな』
『そのように考えていただけるとは幸いです』
『このような船なら、展示試乗会の開催を考えるに値する』
『そうですか』
『エドモン浜頭と話がしやすい』
『ありがとうございます』
『オキテス隊長、君らがやっている仕事だが、えらく前向きだな、これを見てそれを感じる。新装備を構造として建造する船、そして、展示試乗会を開催する、新しい船の売り方。知恵を絞りだしてやっている。感心している』
『そのように言われると痛み入ります』
『また、購入して使っている船に、新しい構造を取り付けたりしてくれたサービスのあり方にも感心した』
『そのように言っていただくとは、ありがとうございます』
オキテスは、感謝の意を込めて丁寧に低頭する。
『なあ~、オキテス隊長、イラクリオンからマリアへは目と鼻な先のように感じられる。レテムノンからイラクリオンもマリアも近くはない、同じ島内なのにな』
『そうですね!』
少しばかり沖に出ることによって西からのいい風により順調に航走する、イラクリオンの街邑が視野の中に見えてきていた。
『おう、オキテス隊長、考えていたより早くイラクリオンに着いた。重畳!』
『そうですね!沖に出て、いい風に押されたことが幸いしました』
艇は、イラクリオンの船だまりの岸壁に接岸させた。
この時代の船の船速を今様の物差しで測ると平均的にみて時速10キロメートルをオーバーして航走することは、海上状況がよほどの好条件に恵まれたときの結果であったらしい。レテムノンからイラクリオンまでの船舶の航走距離は、沿岸航法で約70キロメートルくらいである。この時代の船舶は、この海路を海上状況が好条件での順風帆張り航走で7~8時間、逆風漕走であれば、9~10時間で航走していたと考えられる。
今日のオキテスらの艇の航海は、凪いでいる海の漕走と後半の順風航走で6時間余りで駆け抜けた。
朝、陽の出の刻、今様時間で午前5時半過ぎにレテムノンを出航して、イラクリオンには、昼頃の12時過ぎに着港したことになる。
テムノス浜頭が岸壁上に立って、空を見上げる、陽を仰ぐ、頃合いを測った。
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