アエネアスは、ヘレノスに声をかける。
『ヘレノス、お前と俺、久々にこうして会えた。俺は船団を率いている。このあとの段取りを考えている。イリオネスを加えて三人だけで打ち合わせたい』
『そうか、いいだろう。三人でベランダに出よう。そこで話す』
アエネアスがイリオネスに声をかける、ヘレノスとともにベランダに出る、三人は声をひそめて話し合う。
『我々は、船団を率いて海旅の途上にある。ケルキラ島の浜に長居はできない。また、これからの航海について考えなくてはならない』
ヘレノスがアエネアスの目を見つめる。
『そうか、アエネアス。船団の航海事情があることを察する。船団を俺の浜に着けろ!お前らの詳しい事情を聞きたい。お前の父上にも会いたい、ユールスの顔も見たい』
『語りつくせない、二人だけの話もある』
『お前は、ここに残り船団を呼べ!』
『プトロトウムの浜に船団を停留させてもいいか?』
『それはかまわん!俺の浜であり、俺の港だ』
『それは、ありがたい願ってもないことだ』と言って、アエネアスは、イリオネスと話し合う。
『イリオネス、聞いての通りだ。俺はここに残る。お前は、一行ととともに浜に戻り、浜頭に事情を話し、船団をこのプトロトウムの港に着けてくれ。頃合いも帰途に就くぎりぎりの頃合いになっている。即刻動いてくれ』
『了解しました。即刻こちらを辞してオキテスらを連れて帰途に就きます。明後日の夕刻までには、プトロトウムに到着の予定で船団を率いて到着します』
『よろしく頼む』
三人が応接の間に戻る、イリオネスがオキテス、アレテス、タピタンに話しかける。
『おう、タピタン。コリッシオイの浜に帰る。統領は、事情これありでここに残る。頃合いも頃合いだ、ここを辞する』
三人が立ちあがる、イリオネスがヘレノスとアンドロマケに馳走になった礼を述べ応接の間を辞す、帰途に就く。
一行はプトロトウムの上陸地点の浜を目指して歩を進める、往路に比べて帰路は時間をかけることなく上陸地点の浜に帰り着いた。
浜に残っていた漕ぎかたらは、小船を浜に揚げて休んでいる、タピタンが一同に声をかける。
『おう、帰ったぞ。即刻、帰途に就く出船の準備をしろっ!』
『はいっ!』返事が返る、時間をかけることなく、帰り支度が整う。
帰心矢の如しである、彼ら一行は、プトロトウムの浜を離れる、風が北から来ている、航走にいい条件に恵まれ、帰途の海浪を割る。
星が天空にまたたく頃合いには、ケルキラ島の南端の岬近くの海、進路を北に取る地点に到達していた。
『ヘレノス、お前と俺、久々にこうして会えた。俺は船団を率いている。このあとの段取りを考えている。イリオネスを加えて三人だけで打ち合わせたい』
『そうか、いいだろう。三人でベランダに出よう。そこで話す』
アエネアスがイリオネスに声をかける、ヘレノスとともにベランダに出る、三人は声をひそめて話し合う。
『我々は、船団を率いて海旅の途上にある。ケルキラ島の浜に長居はできない。また、これからの航海について考えなくてはならない』
ヘレノスがアエネアスの目を見つめる。
『そうか、アエネアス。船団の航海事情があることを察する。船団を俺の浜に着けろ!お前らの詳しい事情を聞きたい。お前の父上にも会いたい、ユールスの顔も見たい』
『語りつくせない、二人だけの話もある』
『お前は、ここに残り船団を呼べ!』
『プトロトウムの浜に船団を停留させてもいいか?』
『それはかまわん!俺の浜であり、俺の港だ』
『それは、ありがたい願ってもないことだ』と言って、アエネアスは、イリオネスと話し合う。
『イリオネス、聞いての通りだ。俺はここに残る。お前は、一行ととともに浜に戻り、浜頭に事情を話し、船団をこのプトロトウムの港に着けてくれ。頃合いも帰途に就くぎりぎりの頃合いになっている。即刻動いてくれ』
『了解しました。即刻こちらを辞してオキテスらを連れて帰途に就きます。明後日の夕刻までには、プトロトウムに到着の予定で船団を率いて到着します』
『よろしく頼む』
三人が応接の間に戻る、イリオネスがオキテス、アレテス、タピタンに話しかける。
『おう、タピタン。コリッシオイの浜に帰る。統領は、事情これありでここに残る。頃合いも頃合いだ、ここを辞する』
三人が立ちあがる、イリオネスがヘレノスとアンドロマケに馳走になった礼を述べ応接の間を辞す、帰途に就く。
一行はプトロトウムの上陸地点の浜を目指して歩を進める、往路に比べて帰路は時間をかけることなく上陸地点の浜に帰り着いた。
浜に残っていた漕ぎかたらは、小船を浜に揚げて休んでいる、タピタンが一同に声をかける。
『おう、帰ったぞ。即刻、帰途に就く出船の準備をしろっ!』
『はいっ!』返事が返る、時間をかけることなく、帰り支度が整う。
帰心矢の如しである、彼ら一行は、プトロトウムの浜を離れる、風が北から来ている、航走にいい条件に恵まれ、帰途の海浪を割る。
星が天空にまたたく頃合いには、ケルキラ島の南端の岬近くの海、進路を北に取る地点に到達していた。