平成25年2月20日夕方
17年間一緒に暮らしていた猫のサンタが逝きました。正確には17年と2ヶ月と17日。
ここ10日ほどは全く食事を取らなくなり、2~3日前からは水すら飲めなくなっていました。
18日(月)に動物病院に点滴に連れて行ったのが最後の治療になりました。
昔5kg以上もあった体重は1.7kgまで落ちていました。
いつ逝ってしまってもおかしくない状態だったので、先週から日中は2階のリビングのコタツの中で家族と一緒にいられるようにして、夜、私が帰宅したら、1階の私の寝室までトイレや水や食事(食べないけど)を下ろしてきて、朝まで一緒にベッドで寝るようにしていました。
18日(月)の夜(というか19日の明け方)、一緒に寝ていたとき、腕枕してやっていた私の指をそっと噛んできました。
朝起きてみると、一緒に寝ていたベッドに粗相(おしっこ)をしていました。
もう、トイレに行く力も残っていなかったんだと思います。
最後に何か伝えたかったのかな。
「おしっこ出ちゃった。ごめんね。怒らないでね」
って言いたかったのかな。
「もうすぐお別れだよ」
と教えてくれたのかな。
20日(水)の夕方、私以外の家族に抱かれて、撫でられて、見守られて、最期は苦しまずに眠るように逝ったそうです。
来週、私は沖縄なので、「その間にサンタが逝っちゃったらどうしよう」とずっと心配していましたが、そんな私の気持ちが分かって「心配しなくてもいいでござるよ」とでも言うみたいに、旅行前に静かに先に逝ってしまいました。
今朝、最後にサンタを抱いて、大泣きして、ありがとうとごめんねを言って、自宅の庭の陽当たりのいい場所にお墓を作って埋めてやりました。
自宅から駅まで歩く道の途中で空を見上げたら、びっくりするくらいに綺麗な青空でした。
「きっと、サンタは、今、あそこにいるんだ。」
と思ったら、歩きながら涙がドバドバ出てきて困りました。
司法試験になかなか受からなかった時も、合格した時も、子供が生まれた時も、弁護士になった時も、独立して事務所を開いた時も、いつもそばにいてくれたのに、私は仕事で最期の時には立ち会えませんでした。
私がサンタに怒ってばっかりいたから、時には叩いちゃったり酷い言葉を投げつけちゃったりと、辛く当たったことも多かったから、神様が私に罰を与えたんだと思います。
もっと優しくしてあげれば、最期のお別れの時もそばにいてやれたかな、と思います。
もっともっと、「大好きだよ」「一緒にいて楽しかったよ」「ありがとう」「生まれ変わったら、また、私の所に来てね」「叩いてごめんな」「酷いこと言ってごめんな」と伝えておけば良かった。
小さな小さな命なのに、何も言わなかったのに、私のダメなところ、直さなきゃいけないところを教えてくれて、そして逝ってしまいました。
私のように短気ですぐ怒る人間は、きっと物言えぬ動物と暮らす資格はないんだと思います。
サンタを失って心底、そう思います。
「猫の最期の時に、レスキュー・レメディを数滴、口に含ませてやると苦しまない」というHPを見つけたので、ネット販売で取り寄せたのですが、間に合いませんでした。
私は何一つ、サンタにしてあげられなかった。
辛い思いばかりさせたのかもしれない。
秘書さんが、
「これからはお留守番じゃなくて、どこに行くにもサンタちゃんと一緒に行けますよね」
と言ってくれたのが救いでした。
友人が、
「それでもサンタは平岩の胸の中に、平岩が死ぬまでいるんだよな。そうだよな」
とメールをくれたのが救いでした。
けれど、やっぱり胸が張り裂けそうです。