
昨日、ちょうどのついでで映画。
最近、大阪や京都に出かける日にうまい具合に展覧会や上映が合って嬉しい。
わざわざ出て行くのはおっくうだし、交通費もかかるし。
インド映画「バジュランギおじさんと、…」
熱心なヒンドゥー教信徒でハヌマーン様(猿の神様)を信奉するパワン、頭は悪いけど根っからの熱血正直者、町で出会った迷子の少女を寄宿先の家に連れて帰る。
少女は母親とデリーのイスラム寺院までお参りに来て、帰路の客車で、母とはぐれてしまったのだ。
耳は聞こえるが全く話すことができない6歳のシヤヒーダーは、文字も書けないから名前もわからない。
この子の表情としぐさがめっちゃくちゃ可愛い。
心優しいパワンは少女を見捨てられず、あれこれと手を尽くす。
インドではなくパキスタンからやって来たというのはわかったものの、大使館に行くも相手にされず、国境まで送り届けてくれるという仲介者に危うくシャヒーダーを売り飛ばされそうになり、彼は自分でパキスタンまで送り届ける決心をする。
寄宿先の娘はそんなパワンを愛し理解して見守る。
パスポートもビザもないまま、印パの国境を越えようと無謀な2人の旅が始まる。
この辺りは活劇風に展開、パキスタン側に潜り込んだあとはスパイの疑いで軍に追われる身となり、助太刀のテレビレポーターと3人で死に物狂い、ようやくパキスタンの山奥の雪山を背負った村までたどり着いたが…
インド映画おなじみのダンスシーンあり、追跡劇あり、複雑なインドパキスタン政治や民衆事情に、砂漠や美しいカシミールの雪景色あり、パワンと小さなシャヒーダーの気持ちに泣け、最後は圧倒的な感動シーンで終わる。
これぞ映画の王道をゆく。