映画は、2014に関西電力大飯原発3・4号機の運転差し止めを命じる判決を下し、関西電力高浜原発3・4号機の再稼働差し止めを住民が求めた仮処分申請に対し2015年に住民側の申し立てを認める決定を出し、退官後、原発の廃止を求める運動に身を投じている元裁判官・樋口英明氏や原発裁判等で弁護人を務める河合弘之弁護士、環境学者の飯田哲也氏、そして福島県二本松で、太陽光発電を組み合わせた営農型太陽光発電で農業経営を進める福島県二本松市の若い農民などの取り組みや思いを取材したドキュメンタリー。
実はいわきPITは初めてで、専用駐車場も、周辺の有料駐車場もないと思っていた。このためJRいわき駅前の駐車場に車を止め、そこから歩いて会場に向かった。グーグルマップの案内に従い歩いて行くと、先だって新聞報道で知った、いわき市発の環状交差点(ラウンドアバウト)を見かけた。
環状交差点を知ったのは、原発の廃止を決め再生可能エネルギーへの転換を図るドイツでの市民的取り組みを中心に学ぶ旅に出かけた時だった。2013年5月のことだ。
どこだったか忘れたが、バスで移動している時に、ある村にさしかかる場所に環状交差点が設置されていたのだ。その時に添乗していたドイツ在住の環境ジャーナリスト(たぶん。元大手ゼネコン社員だったと記憶している)は、その交差点の利点について、余計な電気エネルギーを使わない(信号機がない)とともに郊外を結ぶ道路から村内に入る車のスピード抑制をはかるという2つの角度から説明していた。〝なるほど〟と感心した記憶がある。
日本で設置する場合は、環状のルートを設置するためのスペースを確保できるかなどの問題があるものの、この設備は良いよねという思いは持っていた。いわきで初めて設置された場所は、この時の状況と必ずしも合致しないと思うが、走行している車を見ると、有益な仕組みであると思う。今後の道路改修の中で、こうした設備が増えていくと良いなと思う。
話しは脇道にそれたが、このようなことから上映開始に間に合わず、最初の方を少し見逃した映画の鑑賞となった。
映画では、原発の再稼働差し止めを認め、原発廃止を求める運動に身を捧げる樋口氏の思いを描く。映画の中でも語られたと思うが、上映後のトークで樋口氏は、脱原発に向けた最大の障害は「多くの人の心にある先入観」で、「あれだけの施設はちゃんとしているという思い込み」があるとして、その危険性として人が管理し続けなければならない点にあることを上げている。また同様の理由で、60年以上の原発運転を可能とした原子炉等規制法の改正も、この点で許されないものとした。
また、原発訴訟の本質は「強い地震が来るか来ないか」のみにあるとして、「当たり前の話しを当たり前に考えれば結論が出る」問題だとした。
さらに映画は、二本松市で耕作地の上に太陽光パネルを上げ、その下で作物を育て収穫する農業を展開する二本松営農ソーラーの取り組みを紹介する。原子力発電からの脱却を目指して再生可能エネルギーの拡大をめざす取り組みを進める。休耕地を再開発し、太陽光発電と進める取り組みに、原発事故後家族とともに自主避難し成人した若者も加わり、農作業に汗を流す。その思いは、原発事故に苦しんだ故郷の復興に携わりたい、そんなことを語っていたように思う。
映画の全編を流れる、原子力発電からの脱却と再生可能エネルギーへの転換。ドイツへの視察で学んだものが、日本でも少しずつ形になっていることを実感する映画だった。案内をしてくださった知人に、ただただ感謝したい。
作品は、自主上映運動として、上映会開催の担い手を募集しながら各地で上映さているようだ。
お近くで上映会が開かれる際には、ぜひ鑑賞していただきたいと思う。
実はいわきPITは初めてで、専用駐車場も、周辺の有料駐車場もないと思っていた。このためJRいわき駅前の駐車場に車を止め、そこから歩いて会場に向かった。グーグルマップの案内に従い歩いて行くと、先だって新聞報道で知った、いわき市発の環状交差点(ラウンドアバウト)を見かけた。
環状交差点を知ったのは、原発の廃止を決め再生可能エネルギーへの転換を図るドイツでの市民的取り組みを中心に学ぶ旅に出かけた時だった。2013年5月のことだ。
どこだったか忘れたが、バスで移動している時に、ある村にさしかかる場所に環状交差点が設置されていたのだ。その時に添乗していたドイツ在住の環境ジャーナリスト(たぶん。元大手ゼネコン社員だったと記憶している)は、その交差点の利点について、余計な電気エネルギーを使わない(信号機がない)とともに郊外を結ぶ道路から村内に入る車のスピード抑制をはかるという2つの角度から説明していた。〝なるほど〟と感心した記憶がある。
日本で設置する場合は、環状のルートを設置するためのスペースを確保できるかなどの問題があるものの、この設備は良いよねという思いは持っていた。いわきで初めて設置された場所は、この時の状況と必ずしも合致しないと思うが、走行している車を見ると、有益な仕組みであると思う。今後の道路改修の中で、こうした設備が増えていくと良いなと思う。
話しは脇道にそれたが、このようなことから上映開始に間に合わず、最初の方を少し見逃した映画の鑑賞となった。
映画では、原発の再稼働差し止めを認め、原発廃止を求める運動に身を捧げる樋口氏の思いを描く。映画の中でも語られたと思うが、上映後のトークで樋口氏は、脱原発に向けた最大の障害は「多くの人の心にある先入観」で、「あれだけの施設はちゃんとしているという思い込み」があるとして、その危険性として人が管理し続けなければならない点にあることを上げている。また同様の理由で、60年以上の原発運転を可能とした原子炉等規制法の改正も、この点で許されないものとした。
また、原発訴訟の本質は「強い地震が来るか来ないか」のみにあるとして、「当たり前の話しを当たり前に考えれば結論が出る」問題だとした。
さらに映画は、二本松市で耕作地の上に太陽光パネルを上げ、その下で作物を育て収穫する農業を展開する二本松営農ソーラーの取り組みを紹介する。原子力発電からの脱却を目指して再生可能エネルギーの拡大をめざす取り組みを進める。休耕地を再開発し、太陽光発電と進める取り組みに、原発事故後家族とともに自主避難し成人した若者も加わり、農作業に汗を流す。その思いは、原発事故に苦しんだ故郷の復興に携わりたい、そんなことを語っていたように思う。
映画の全編を流れる、原子力発電からの脱却と再生可能エネルギーへの転換。ドイツへの視察で学んだものが、日本でも少しずつ形になっていることを実感する映画だった。案内をしてくださった知人に、ただただ感謝したい。
作品は、自主上映運動として、上映会開催の担い手を募集しながら各地で上映さているようだ。
お近くで上映会が開かれる際には、ぜひ鑑賞していただきたいと思う。
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