伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

遠野和紙・楮保存会の草刈りに参加

2023年05月25日 | 遠野町・地域
 今のシーズンの保存会尾活動は、月1回のコウゾ畑の草刈りや、伸びた楮の枝から余分な芽を摘み取る芽かきが基本になる。

 雨も降るし、気温も高くなってきた5月の畑は、4月とは比べものにならない。
 4月は、草も少なく、丈も低いため、あまり苦労せずに刈り取ることができた。しかし、5月の畑は、肥料をまいたことも関係があると思うが、イネ科(たぶん)の細い葉っぱが地面から密集してひざ丈くらいまで伸び、とても刈りにくい状況。おまけに古株から横に伸びた根から発生した新芽がある。これを避けて刈り取ろうとするから余計だ。このため、草刈り機を置き、いつもはあまりやらない鎌をもって株廻の草を刈り取る作業も多くした。



 こうしたことができるのも、保存会が今年度から新たに導入した自走式草刈り機のおかげだ。たった1台の導入でも、それぞれの参加者が持ち寄った草刈り機による作業に比べてずっと早く進む。時間に余裕ができるので、1人、2人が草刈り機を置いても、依然と同様の時間で作業を終えることができるのだ。やはり、新兵器の導入は作業を効率化させてくれ、ありがたい。

 畑には様々な草花も咲く。ある畑には、他ではあまりみない白花のニワゼキショウが咲いていた。密生する花は、これはこれで美しい。ただ、残念だが、写真に撮った後は草刈り機で刈り払ってしまった。それでも結構丈夫な花だから、次回の草刈り時にも花を咲かせているだろう。



 今日の空には朝からハロ(日暈)が浮かんでいた。作業中もハロが見える。ふと見上げた時、流れてきた飛行機雲がハロと太陽の前面を横切り、いい雰囲気の景色を見せてくれた。飛行機雲の影も見えている。別の場所で見上げた時、成田に向かう4発のエンジンを積んだ航空機が、いつもより低空でハロを横切り、また太陽を回り込むように飛んでいた。絶好のシャッターチャンスだったのだが、この時、カメラを持っていなかった。チャンスを逃してしまったのは、とにかく残念でしょうがない。



 さて、午後7時から平のFAROというお店で開かれたコウゾの枝の活用に関するワークショップに参加した。地域おこし協力隊員が企画し、保存会が主催するもの。

 このお店に入ったのは初めて。軽食と宿泊を提供するお店でワークショップ開催の受け入れもしているらしい。
 保存会は平均年齢が高い。そこからイメージするお店からは程遠いおしゃれなお店だ。

 会場のせいだからだろうか、参加者層が若い。というより若い地域おこし協力隊員につながってくる人たちも、それ相応に若い人たちなのだろう。3月に入遠野の遠野生活アートギャラリーで開いた協力隊員2名のイラストとデザインポスターを遠野和紙にプリントし展示した「遠野かけら展」やしょしとり(楮の皮から白皮を剥ぎだす作業)体験イベントも若い人が多かった。

 そんなことなのだろう。伝統の世界・・古くから残された技術の世界に若い人が飛び込み、若さのつながりで遠野和紙という伝統の技術に関心をもってもらうことができるのはうれしい。素直にそう思う。

 ワークショップでは、枝の素材感を確認したり、枝を打ち合わせて音を出してみたり、インパクトドライバーを使って穴をあける体験をした後、それぞれの参加者が考えた枝の使い道を発表した。たたくといい音がするので木琴や風琴の素材に、熱を加えると良いにおいがするので芳香剤などに利用するなど、様々な意見が出されていた。若さ故なのか柔軟な発想で示される意見は興味深かった。

 参加してくださったみなさん。ありがとう。


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