伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

遠野和紙の材料となるトロロアオイ植え付け

2023年06月01日 | 遠野町・地域
 和紙を作るためには、コウゾ(ミツマタや雁皮〈ガンピ〉なども材料となる)、トロロアオイ、水が最低限必要な材料となる。水は天然のものを利用する。遠野和紙楮保存会は、コウゾの育成とトロロアオイの栽培をしている。

 コウゾは、1年物の幹を採取し、その皮から白い皮を剥ぎだし、繊維を取り出す。その繊維を水に溶かしこみ、うまく和紙とするためにトロロアオイが必要となる。

 トロロアオイは別名花オクラといわれる。ハイビスカスに似た黄色い花が咲く。花は食用になり、花の根元には若干の粘性物質が含まれ、これまで三杯酢や天ぷらに揚げて食べたことがある。それなりにおいしい。

 ただ、和紙作りに使うのはその根っこだ。根っこを叩いて水に浸すと、大量の粘性物質が溶け出す。この粘性物質を楮の繊維を溶かし込んだ水に混ぜ込む。その役割は、水にとろみをつけて繊維が沈みにくい状況を作り、髪を漉きやすくすることにある。これは流し漉きと呼ばれる手法で使われる。

 トロロアオイは1年物。今頃植えた種が、秋には根を太らせる。
 
 一昨年から多少我が家でも栽培し始めた。昨年は栽培面積を拡大した。今年は、ゴールデンウィーク(5月4日)に風邪をひいてしまい、6日に受診した後10日間服薬、その後も疲労感がとれず、下旬までだらだらして過ごした。そのためトロロアオイ植え付けの準備はできていなかった。

 保存会の植え付けを終え、我が家でもトロロアオイを植え付けるため、畑を起こしをがんばった。以前の掘り起こし個所を含めて、3日間、合計6時間強の時間をかけて畑を起こした。



 この後、種を水につけ、株を育て、適当な大きさになったら、畑に作ったうねに植え付ける。今年は枝のように分かれた根ではなく、大根のような根を育てたいものだ。

 作業をしながらふと空を見上げた。
 あれ龍が飛んでいる。



 高い空に浮かぶ白い雲より高度が低い場所に黒っぽい雲が糸のように浮かんでいる。
 あまり見かけない景色だ。なんという雲のなのだろう。



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