伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

2月定例会で原発事故に関する決議案採択

2013年03月24日 | 市議会
 先のブログで後日アップしますとしていた、原発で発生した停電事故に関する決議を紹介します。
 この決議は日本共産党市議団が各派に呼びかけて採択されたもので、日本共産党は全会一致での採択をめざし、各派に呼びかけました。その結果、志道会から一部文言の修正を求められ、基本的に要求内容に変更がなかったことからこれに同意。全会一致での採択に道が開かれました。

 修正されたのは大きくは以下の表現が盛り込まれた3箇所でした。

 「この配電盤は2011年5月にトラックの荷台に設置された仮設のものであり、事故から2年経過しても継続して用いられていました。この事故は、原発事故が「安定」や「収束」とは程遠い状態にあることを改めて明らかにしました。」

 「マスコミに伝えられたのは事故発生後3時間とされ」

 「こうした東電の対応に市民は改めて不信と不安を高めています。」

 修正の理由を志道会は、いたずらに市民に不安を煽りかねないということなどを理由にしていました。この理由には私たちとしては異論もありますが、全会一致で採択することによって市議会としての明確な意思を示すと同時に、決議の採択が市の対応などにも影響するなど、原発対応への影響が大きいことから、修正には合意することにしました。

 採択された決議は以下の通りです。

決議文

東京電力福島第一原発事故の早急で確実な事故収束を図るために仮設設備の本設化とバックアップ体制の構築及び速やかな情報公開を求める決議

 3月18日東京電力福島第一原子力発電所で発生した停電によって、1号機、3号機、4号機の使用済み燃料プールや共用プールの冷却機能が停止した事故は、市民に再度の重大な事態を招くのではないかという強い不安をもたらしました。機能が停止したのは、他に格納容器に窒素を供給する装置、汚染水を処理する装置など9設備に及びました。バックアップ設備が無く、ディーゼル発電機を使って4号機使用済燃料プールの冷却などをしましたが、復旧までに29時間を要し、各使用済燃料プールの水温は、最大6.3度上昇する結果となりました。

 電源設備はそのほとんどが建屋内に本設化されている中で、残されていた一部仮設の配電盤が本来の電源システムに切り替えられる矢先の停電でありましたが、停電の原因は配電盤にねずみが入り込みショーとしたためとみられています。

 いわき市外に避難した市民に対して実施したアンケート調査によると、いわき市に戻るための課題として「原発事故の収束」と答えた市民が67%ですが、避難していない市民にとっても大きな不安材料になっており、今回のような事故が繰り返されれば、復興の妨げになることは明らかです。

 また、東京電力が本市に事故発生を伝えたのは1時間以上経過した午後8時5分ごろであり、情報伝達の遅れも問題になっています。こうした東京電力の対応は極めて遺憾であります。

 よって、仮設の設備の本設化とバックアップ体制の構築をただちに行い、原発事故を早急に確実に収束させるとともに、改めて情報の速やかな公開を強く求めます。
 以上、決議します。

                                        平成25年3月21日


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