日記 2014年5月4日
寝坊をした。と、言っても時刻は午前5時半を回ったところ。大型連休後半の2日目の4日の早朝だ。南阿蘇にある山小屋に上の妹一家の3人と下の妹と私の5人で前日から集まっていた。前夜寝る前にJR九州の豪華クルーズトレイン「ななつ星in九州」を未明に起きて見に行こうという話しになっていた。
熊本駅を4時半頃に出発した「ななつ星」が豊肥本線を走って立野のスイッチバックを通過するところを見学しようという計画だ。ただし正確な通過時刻がわからない。5時頃にスイッチバックの立野駅迄行けば、見ることができるだろうし、もし見損なったとしても5時33分到着となっている阿蘇駅まで追いかけたら、構内に出来た専用のレストランで乗客が朝食を食べる間、阿蘇駅に停車する事になっているから確実に見ることは出来るはずだ。
私は鉄道フアンを自認しているが、昨年走り出した「ななつ星」を生でまだ見たことがない。これが九州以外に住んでいる方なら見るだけでも大変だが、私の住んでいるのは熊本市内。「ななつ星」が週に2回は通っている豊肥本線の一番近い線路までは自宅から車で5、6分。歩いても15分程の距離だ。「ななつ星」の通過音も我が家迄聞こえているはずであるがそれさえ聞いていない。同居している長男は、彼の仕事の都合で朝3時から5時の間に市街から我が家迄その豊肥本線の踏切を自転車で渡って帰る。ある日、警報機が鳴り遮断機の前で通過する列車を待っていたら、「ななつ星」が走って来たそうだ。熊本駅にもある程度の時間停車しているから見ようと思えばいつでも見に行ける。鉄道ファンの表現をすれば、いつでも会えるのだ。いつでも会えると思うと通過が未明の時間であることもあって、なかなか行動を起こさなかった。今回、県外に住む妹夫妻が見たいというので良い機会だと思った。
寝坊はしたが、せっかくだから今からでも見に行こうという話になり、すでに到着しているはずの阿蘇駅に妹夫婦と3人で向かった。
連休中だからか、田舎の駅にしては広い阿蘇駅の駐車場もほぼ満車。数台のキャンピングカーが目立っている。駅に着いたときから、美しい「ななつ星」の車体が見えている。駅に入場しなくても見学撮影が出来た。駅前や駅の周囲は見学者でいっぱい。車も次々にやってきている。車体の写真や記念撮影をして早々に退散。面白かったのは、あまりに車体がピカピカなので、撮影している自分の姿が車体に映っていること。テレビや雑誌で見ていた通りに生で見ても素敵な列車だけど、たぶん私は乗る方の立場にはならないだろうなあ。私の価値観からすれば鉄道旅行は好きだけど九州1周にあの金額出すならば海外旅行をした方がいい。宝くじが当たれば別だけど。
阿蘇駅から阿蘇五岳の山肌を巡る登山道を通って山小屋へ帰る。昇り切っていない朝日の射す草原に赤牛や馬が点在している。日本離れした風景だ。山小屋では下の妹が作ってくれたそば粉のギャレットが待っていた。
お昼に、その夜の夕食作りを担当するシェフのT夫妻がたくさんの食材と共に到着。ソムリエ担当の旦那のK君とその夜のワインを検討。冷やすべきものを冷蔵庫に入れる。友人の誕生会があるという唐津の妹一家と下の妹も帰った後、入れ替わりで福岡から従姉と従姉のお友達の総勢5人が到着。
夕方6時頃についに宴会が始まる。家人も到着し、総勢9名。夫婦3組に単身の女性3名。赤白スパークリング、9本のワインと日本酒の5合瓶。ビール。みんなよく食べよく飲むのがうれしい。我が山小屋での催しの参加資格はここが一番大切。久しぶりに食べるTさんの奥さんの素人離れした凝った手料理も美味しい。ワインも日本酒もめったに飲めない高級品揃いで、だいたいビールまでもが日頃飲んでいる発泡酒と違い本物のビールのしかもプレミウムで、K君と私は恐れ多くて「口が腫れる、腫れる」と二人ではしゃいでいた。
楽しい会話とお腹がびっくりするような美味しいお酒と料理で心も身体もエネルギーを満杯に充電できた日だった。もっとも身体のエネルギーはすぐに蓄積にまわりそうで、ちと体重計に乗るのが怖い。
(2014.5.4)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます