雲のたまてばこ~ゆうすげびとに捧げる詩とひとりごと

窓の雨つぶのような、高原のヒグラシの声のような、青春の日々の大切な箱の中の詩を、ゆうすげびとに捧げます

サッカーW杯と私

2014年06月12日 | ポエム

▲先日、太宰府天満宮にいったらサムライブルーのお神籤があった。

 サッカーW杯と私


 日本時間の明日未明にいよいよサッカー・ワールドカップ・ブラジル大会が開幕する。若い頃パリにいた時、ちょうどサッカーのワールドカップがあり、そのフランス国内の様子に驚いた。試合に興奮して奥さんを2階の窓から投げ飛ばしただの、テレビで観戦していた人が怒りでテレビの画面に物を投げて割ってしまったなど、ニュースで知った。それを見ながら私は「スポーツの試合の結果が殺人事件まで引き起こすなんて日本人には考えられないことだ」と思った。同時にサッカーのワールドカップがどれほどスゴい大会であるかは、何の知識も無い私も肌で感じることができた。
 当時はサッカーが特に好きな訳ではなかったので、フランス国内のリーグ戦がどうなっているのか、どんな人気選手がいるのかも知らなかった。それは日本のサッカー界に対しても同様で、メキシコオリンピックで銅メダルを取って以来、国際試合ではほとんど大きな舞台に立つことも無く、国内のサッカー人気も低迷していることでさえ、考えたこともなかった。
 私にとって、スポーツを観戦すると言ったら、まずはプロ野球、そして4年に一度のオリンピックか、大相撲、たまにゴルフくらいだった。プロ野球に嫌気が差して中継を見なくなった頃、サッカーのJリーグが始まった。サッカー好きの息子の影響もあり、すぐにサッカーに夢中になった。
 ワールドカップのことも、日本が、そして日本選手の多くが一度も出場したことのないワールドカップ出場を悲願としていることを知った。日本のサッカー界と選手達の悲願は、すぐに私自身の悲願にもなった。
 そのワールドカップ初出場の悲願達成まであと数分と近づいたあのドーハの悲劇。カズ、ラモス、ゴン中山、竹田、柱谷、福田、長谷川健太、北沢。日本中が盛り上がり、私も選手達と一緒に出場を願いテレビを通して生で応援していた。悲願達成目前の最後の最後で、画面の中で起きていたことが信じられなかった。悔しくて朝方までなかなか眠ることが出来なかったのを覚えている。
 出場出来ることがうれしかったフランス大会は、友人夫婦と勝利のシャンパンを用意し、テレビで生観戦した。結果は1勝も出来ずに予選リーグ敗退。ゴン中山の日本選手初得点で終わった、ちょっとがっかりの大会だった。
 次が日韓開催。未だ開催地が決勝トーナメントに進めなかったことはないと知り、マジに心配した。フタを明けたら初戦引き分けで初勝ち点をあげ、次のロシア戦で初勝利。2勝1分でみごと決勝トーナメントに出場出来た。
 次のドイツ大会は中田のチーム。初戦のオーストラリア戦で終了間際に同点ゴールをあげられ、わずか数分でまさかの3失点。前回を上回る結果を期待されていたジーコジャパンは出端をくじかれまさかの3連敗で予選敗退。
 そしてブブゼラ(でしたっけ)の音が印象に残る南アフリカ大会は、明らかに実力がついた上でのもっと上もありえたベスト16だった。
 そして今回。私は、サッカーはやってみなければ何が起こるかわからないと常に言っている。今回もベスト16以上の結果を残すかもしれないが、予選敗退で終わることも多いに考えられる。
 ドーハの悲劇があったから日本は強くなった。昔、対外試合をしても日本が勝てる気はしなかったが、今や世界のどの国に対しても勝つ可能性を感じさせる。海外のきびしいリーグで活躍する代表が増えた点も大きい。
 ブラジルでは、まず本田と香川には世界を驚かせる結果を出してほしい。サムライブルーがどこまでやれるか?ザックジャパンの集大成を出し切ってほしい。他にも世界の強豪対決など、本当に楽しみな1ヶ月だ。
 今度は割と観戦しやすい時間にあってありがたい。寝不足になったり、興奮して大声を出しても深夜ではないので家人にたしなめられたりすることは無さそうだ。この歳でなおすぐにプッツンしてしまうおじさんだが、サッカーが好きになった今も、サッカー観戦で奥さんを窓から突き落としたり、テレビを割ってしまうことには理解が出来ない。
(2014.6.12)

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