ホクトマンのアドブログ

アドベンチャープログラムを愛するすべての人と、そうでもないすべての人へ。ひとりごと、今思うこと、泣き言、楽しか

ジブリとピクサーと冒険教育

2014-11-26 | 雑念
鶴瓶の家族に乾杯を「毎週録画」にしていたら何故か別の番組が録れていた。

それはトイストーリーのピクサーの特集番組

しかしその真髄は…

確実に冒険教育の雰囲気作りがピクサー映画作りのキモになっていたのである。

映画作りのシーンが密着される。
ションラセターがどのように映画を作っていくのか?

それは確実にかつてのアニメ作りをグループワークに変換していた。

脚本家がストーリーを決めてしまうのではなく、どんなストーリーにすれば面白くなるのかをあらゆるスタッフからのアイデアを聞き出し話し合う機会を再三設けている。

そしてどんな役職であろうと意見が言える雰囲気作りと、いいアイデアを採用するシンプルな意思決定。

僕はアニメーション作りに限らず、これからの多くの未来がここに集約されていると感じた。

ジブリがいかに美しく魅力的なストーリーを作り、キャラクターも生き生き描こうとも、宮崎駿がひとりの大学上がりの新卒の意見を聞くはずもない。

そして宮崎駿は後継者を作ることができずにスタジオジブリは恐らく死んだ。ここから生き返るのはなかなか難しい。

しかしジョンラセターのやり方をもう少し早く取り入れていたら…と考えると悔しい。

つまり映画監督を卒業する前に、多くの若いクリエイターの意見でストーリーやアイデアを形にしていれば…

あまりに才能がありすぎた宮崎駿。独裁者として君臨し、若き才能に嫉妬し自ら筆をとってしまった。

そんな想像だけだが思い描いてしまう。

ジョンラセターはかつてのディズニーアニメーターとしての職を解雇されている。
それもウォルトディズニーがなくなった当時の手描きアニメーションにこだわっていたディズニースタジオにCGアニメへの変換を提案しての解雇。

まるで日本の伝統芸能にこだわる保守的な悪しき風習のようだ。

そしてピクサーを立ち上げることになったラセターが短編を経て、産み出したのがあのトイストーリーである。

そしてトイストーリーのストーリーは少人数ながら多くのクリエイター達のアイデアを盛り込んで削った結晶の様な作品だった。

そしてモンスターズインク、ニモ、ラプンツェル、カーズ、そしてアナ雪に至るまで一貫して、多くの人間での話し合いでストーリーを精査し、どんな人が意見を言ってもいい場を作っている。

完全にファシリテーターとしてのラセターがいる。

ジョンラセテーター、である。

確かにジブリは好きである。
でも宮崎駿が血反吐を吐きながら作り上げた作品作りは長続きしないのは当たり前だ。

多くの作品を末長く作り続けて欲しいのがファン心理。もう少し肩の力を抜いて、ラセターと一緒にでもいいからジブリとして愉快な作品を作って欲しい。

宮崎駿は目くじら立てずにいぶし銀のフワフワ感で後輩を突っついてて欲しい。

とても面白い番組だった。
やるな!NHK!