本日は市民→HOKKAIDO ART→スカイホール→さいとう→三越→富士フイルム→大通→エッセ→大丸→道銀駅前支店→赤レンガテラスの11か所。
■札幌市民ギャラリー「第77回 全道展」。
秋常留依「Remodeling factory」:私の好きな細密画タイプの作品。
板谷論使「種まく人(左)」:端正な画ながら少々キッチュな作品を手掛ける印象がある作家だが、これは素直に静謐な物語を感じさせる作品だ。
大久保寧「みー」:カーテンをかぶって椅子に立つ子供を描いたものだと思うのだが、本体の姿が見えないだけにいろいろな想像をしてしまう作品。
大野海玖「不死を生む責」:地球大異変の中、ただ一匹たたずむ頭足類であろうか。もし、科学の力によって死ねない生命を生んでしまったのだとしたら、それは罪深いかも。
黒木孝子「邂逅」:青と黒の強い縦線が印象的。
佐々木ゆか「Persona~虚実を壊して~」:大画面に迫力のある、しかしながらピンクの印象が強い女性。
杉吉篤「木馬」:なんか絶対木馬じゃないものに、人らしき影が乗っているのが不気味だ。
宮下淳「寒い朝」:羊人間の上に鯨の幻影が浮かんでいる。画が上手く、象徴的。
森弘志「白矮鶏/印度孔雀」:二匹の鳥が向かい合って鋭い視線を向ける。つい「武蔵vs小次郎か!」くらい思える迫力。
伊藤倭子「枇杷」:枇杷の黄色が光る。こういうシンプルな作品がじわじわ来る。
高崎勝司「棲」:石板とノコギリを写し取ったような、アルミ凹版の作品。
石橋周子「新怪魚」:大きな魚がそのまま石化したような雰囲気のある作品。
川橋雪弘「ハジメトオワリニ」:服を脱ぐポーズをとらせ、あえて顔の部分を隠れた状態にした上半身の木彫。なかなか面倒な作品であろう。
水口司「沖縄の記憶~グスクの空~」:コンクリートブロックを使った大きな作品だが、そこに込められた力が「さぞかし大変なことがあったのだろうな」と思わせる。
橋本諭「祈り-再生」:ロビーにあったこの作品は撮影しても良いでしょう。
■HOKKAIDO ART GALLERY「中村善策&田辺三重松展」。北海道の重鎮の展覧会。全作品撮影可能という太っ腹ぶりだったが、ここではごく一部の作品を紹介したいと思う。
中村善策「大沼と駒ケ岳」:善策が駒ケ岳を描いた作品があまり記憶にないが(この展覧会では他にも1点あった)、これは旧拓銀頭取室に飾られていた作品だとか。拓銀崩壊で、いろいろな作品が世に出たのだろうな。
田辺三重松「海浜」:ちょっと三岸チックなところもある、海辺の風景。黒い岩山の迫力がなかなか良い。
田辺三重松「魚」:廊下側のガラス越しなので、写真がイマイチだが、迫力があって素晴らしい作品だ。魚介もカレイ、アワビ、キンキ、イカといろいろ。中央の黒くて丸っこいのはゴッコ(ホテイウオ)かも。
■スカイホール「グループ環展」。安定の上手い人ぞろい。
■大通美術館「木村富秋・由紀子展」。
木村由紀子「CRETOS2023」:私はこのシリーズが好きで、最大のものは200号にもなる。黒いクレーターのような、細胞をクローズアップしたような、様々な解釈ができる抽象画である。
■ギャラリーエッセ「北村哲朗彫刻展」。いつもいろいろな種類の木を使い、なかなか独創的な形を彫り出す人。
最後は赤レンガテラスに行き、道庁赤レンガを撮影。しかしこのスペースは温室のように暑くなるため、長くはいられない。高さもビルの5階にあるし、どうも中途半端なんだよね。