ゆめ未来     

遊びをせんとや生れけむ....
好きなことを、心から楽しもうよ。
しなやかに、のびやかに毎日を過ごそう。

スケルトン・キー  もし、過去からのメッセージが聞こえてきたら……

2019年06月10日 | もう一冊読んでみた
スケルトン・キー/道尾秀介  2019.6.10  

  2019年版 このミステリーがすごい!
  国内篇 第13位 スケルトン・キー


 怖いという感情を、僕は持ったことがない。

このような異常体質の主人公、坂木錠也のミステリです。

錠也の話し方は、どこかで聞いたような気がした。
何回も聞くと、ああ、コナン君の話し方じゃないかと感じた。
あくまでも、これはぼくの主観だけれども。

  スケルトンキーは見た目より性能はかなり低い

  岐阜市さかえロック/スケルトンキー

 母も児童施設で育ったという事実自体は、別段驚くべきことではなかった。シセツの子の親にシセツの出が多いというのは、僕たちのあいだではごく一般的な常識だ。不利が不利を呼び、あきらめがあきらめを呼ぶ袋小路の中にいることを、僕たちは知っている。

 ----子供にこういう名前をつける人たちは、自分たちの人生があまりに普通だったから、せめて子供には特別になってほしいって思いがあるんじゃないかって、前に読んだ本に書いてあった。自分たちの人生の敗者復活戦みたいな気持ちなんじゃないかって。

 また、僕に顔を戻し、フローズンアイという言葉を教えてくれた。 ……
 「いろんなことをあきらめて、感情が表れなくなった目を、そう呼ぶの。ああいう施設には、その目を持った子供がたくさんいる。わたしもきっとそうだったし----」


 彼女の勘----知識と経験が無意識にはじき出した解答は、見事に大当たりだった。

 「……みんな、どっかおかしいんだよ」

 『もしかしたら、あなたたちはいま、とてもつらい人生を送っているかもしれません。でも、これだけはわかってください』
 『きっと生まれてきてよかったと思える日が来ます』

 『……蓋が開いたら、小箱にどんな素晴らしいものが入っているか、わかるでしょう』
 母の言葉が途切れた。


このようにメモを取ってみると、著者の云わんとしていることが分かるような気がします。
どのような境遇で育っても、どのような環境であがいていても、人生、所詮

  「大丈夫だって……」

        『 スケルトン・キー/道尾秀介/角川書店 』


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日経平均株価 戻り売り圧力が意識される展開となるか

2019年06月09日 | 捕らぬ狸の経済


 6月7日
 日経平均 2万0884.71円(+110.67円)
 TOPIX 1532.39(+7.48)
 出来高 10億0595万株
 長期金利(新発10年国債) -0.120%(+0.005)
 1ドル=108.46円(0.23円安)


 6月3日  2万0410円  12億2894万株 2兆1136億円
 6月4日  2万0408円  12億3931万株 2兆1913億円
 6月5日  2万0776円  12億8095万株 2兆2402億円
 6月6日  2万0774円  10億6841万株 1兆8427億円
 6月7日  2万0884円  10億0595万株 1兆6359億円

■株探ニュース 2019.6.8
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今週の【早わかり株式市況】5週ぶり反発・令和初の上昇、米株高と円高一服が追い風

今週の相場ポイント
1.日経平均は5週ぶり反発、令和相場に入って週間ベースで初のプラスに
2.米中摩擦懸念と対メキシコ制裁関税の動きなど逆風材料も売り飽き気分
3.週半ばに米株急伸を受け、日経平均は360円あまり上昇し流れ変わる
4.為替のドル安・円高が重荷、売り買い手控えられ週後半は超閑散商いに
5.週末は“閑散に売りなし”を地で行く展開で日経平均は底入れ足を明示


週間 市場概況
今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比283円(1.38%)高の2万0884円と5週ぶりに反発した。

米中摩擦問題が再び激化した5月相場で下値を模索し続けた日経平均だが、6月月替わりで流れが変わったのか、今週は令和に入ってから初めて前週末比プラスとなった。
依然として米中間の通商交渉は暗礁に乗り上げたままで、不法移民の流入を巡るメキシコへの制裁関税の話が浮上するなど、外部環境が決して好転したわけではない。
しかし、行き過ぎた悲観の振り子が自然の摂理で戻りに入った、そんな印象を受ける週だった。
また、週後半は商いが低調を極め“閑散に売りなし”を地で行く展開となった。

3日(月)は米中摩擦に対する警戒感がくすぶるなか、為替が1ドル=108円近辺まで円高が進行し、ヘッジファンドの先物売りを絡め日経平均は190円安。
今週は1ドル=107円台に入る場面が何度かあり、株式市場でも警戒された。
5日(水)は前日の米株市場でNYダウが500ドル以上の上昇をみせ、この流れを継いで東京市場も急反転、全体の93%の銘柄が上昇するという全面高で日経平均は367円高と大きく切り返した。
7日(金)は前日の米株高に加え円高が一服したことで、日経平均は110円高とようやく底入れムードを示唆する足となった。


来週のポイント
相場復調の兆しがあるものの、来週は海外でイベントが相次ぐうえ、14日にはメジャーSQを控えており、不安定な相場展開になりそうだ。
ただ、昨日のNYダウは263ドル高と大幅に5日続伸しており、週初は上値を追う展開になるとみられる。


日々の動き(6月3日~6月7日)

6月5日(水) 大幅反発、米株高を受けリスクオフの巻き戻し
         日経平均 20776.10(+367.56)  売買高12億8095万株 売買代金2兆2402億円


■モーニングスター 2019.6.8
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株式週間展望=心理好転も需給の壁迫る/戻り売りに警戒、外部環境を意識、メジャーSQ前に不安定化も

米国の利下げを催促するマーケットの動きをくみ取ったかのようなパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の発言により、今週(3~7日)は世界の主要株価指数が上昇した。
本邦日経平均株価も2万円割れを回避し、週後半にかけて上値を試す展開となった。もっとも、金融政策を意識したディールにも一巡感があり、来週(10~14日)は戻り売り圧力が意識される。


パウエル議長が4日の講演で「景気拡大を持続させるために適切な行動をとる」と述べたことで、早期の利下げ観測が強まった。
次回6月18、19日のFOMC(米連邦公開市場委員会)でもそのスタンスを強め、早ければ7月30、31日の会合で実施することを想定する向きもある。
米景気への安心感からNYダウが上昇に転じ、日本株もその恩恵を受けている。

貿易の問題をめぐっても、トランプ米大統領がここへきて強硬姿勢を抑えたとうかがわせる情報が浮上。
10日に予定しているメキシコ製品の関税引き上げについて、米政府が先送りを検討していると伝わった。
こうした状況変化を受け、防戦一方の展開が一段落した格好だ。

もっとも、2万1000円をうかがう水準からは需給の壁が立ちふさがる。
また、上値抵抗線になり得る25日移動平均線は、来週中に2万1000円どころまで低下する見込み。
直近では東証1部の現物株の売買代金が2兆円もままならず、先物主導の相場は14日のメジャーSQ(特別清算指数)算出日へ向けて不安定になる可能性がある。

 本稿執筆時点(日本時間7日午後3時)ではまだ発表されていない米5月雇用統計を受けスタートする来週の株式市場は、政治と外交を取り巻く動きに注意が必要だ。
また、対メキシコ関税についてもペンス副大統領は予定通り実施する考えを示している。

展開によっては、高まった利下げ期待や、一服した貿易摩擦への懸念が逆流する場合もある。
また、米国の利下げは本来であれば円高の要因にもなるため、為替相場の変動も警戒したい。

日経平均の想定レンジは1万9900~2万1200円とやや広めにとる。

令和になって、ちっともうれしい思いをしたことがない。
湿った線香花火状態だ。
閑散に売りなし”を地で行く展開では、あまりにも淋しい。
ぱっと輝く明日が欲しい。夢よ来い。

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    朝日新聞 2019.6.6
    世界成長率引き下げ
    世銀見通し 2.6%に

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世界銀行は4日、最新の世界経済見通しを発表した。
米中などの通商紛争に伴って貿易や投資の減速が目立ったため、2019年の世界全体の経済成長率は2.6%と見込み、1月時点の見通し(2.9%)から0.3ポイント引き下げた。世界の貿易量も1.0ポイント減の2.6%増にとどまる見通しだ。

世銀は報告書で「最近、貿易を巡る緊張が再び激化したことに伴う不確実性の高まりが、投資の減速や(投資家や企業の)心理の悪化と相まって進んでいる」と指摘。
景気悪化へのリスクが高まったと述べた。
電話会見した世銀のアイハン・コーゼ氏は「もうとっくに為政者たちが切迫感を持って行動してもいいころだ」と警鐘を鳴らした。

日本についても外需の弱さを踏まえて成長見通しを下方修正した。 (シカゴ=青山直篤)


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    朝日新聞 2019.6.8
    景気「悪化」据え置き
    4月動向 指数は上昇

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4月分の景気動向指数の基調判断について、内閣府は7日、景気後退の可能性が高いことを示す「悪化」で据え置いた。
指数の速報値は、景気の現状を示す一致指数(2015年=100)が前月より0.8ポイント高い101.9となり、2カ月ぶりに上昇に転じた。

指数の上昇は、自動車やスマートフォン用ディスプレー製造装置の出荷などが好調だったことが主な原因。
ただ、基調判断を見直す基準となる過去3カ月分の指数の動きが、上方修正に必要な条件を満たさなかったため、2カ月連続で「悪化」と判断した。

4月分の指数が上昇したため、来月公表の5月分で今回と同じ程度の幅で指数の上昇が続いた場合、判断が「下げ止まり」に上方修正される可能性がある。

景気動向指数は、政府が景気の拡大や後退を正式に認定する基本データ。
最近の下落傾向が短期間で終われば、「後退期」と認定されない可能性が高まる。

ただ、5月以降に激化した米中貿易摩擦の影響がどの程度出るのかなど、不安材料もある。
第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは「米中の対立激化の影響が表れるのはこれから。
楽観するにはまだ早い」とみる。 (北見英城)



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薩摩の皇帝 侍士の門

2019年06月08日 | さらに酔うもう一杯の日本酒に
侍士の門  鹿児島県志布志市 2019.6.8

大垣の酒屋さんが、奨めてくれた本格焼酎です。

芋焼酎 『薩摩(いも)の皇帝 侍士(さむらい)の門』 です。
このお店では、いままで 『竈ねこ』 を奨められていたのですが。

「竈ねこ」も美味しかったが......。
「侍士の門」のぼくの評価は、今まで呑んだ芋焼酎のなかで最高のお酒になりました。



               薩摩の皇帝
                侍士の門


        品目 本格焼酎
        原材料名 さつま芋(鹿児島県大隈産)
               米麹(鹿児島県大隈産米)
        アルコール分 25度
        大久保酒造(鹿児島県志布志市松山町尾野見)



◆本品は焼酎の本場薩摩・日向の江戸時代の頃の幻の米
  「白玉米」を使用して造られた。当時の侍達が酌みであろう
  幻の味をご賞味ください。


こんな旨い焼酎呑んだことないと思わせる美味しさです。
お湯割りが、特にいけます。
夏になったので、ソーダー割でも試してみます。


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「華紋」 うなぎ弁当

2019年06月07日 | お弁当/岐阜/
華紋    岐阜市 2019.6.7

約一年ぶり。 『華紋』 さんのうなぎ弁当をいただきました。



鰻はぎっしり、ご飯もぎゅうと詰まっています。



丼に移し変えてレンジでチン。
出来たてほかほかの 「鰻丼」 に早変わりです。
今日も美味しくいただけました。 ごちそうさま。


    『 華紋  』

住所 岐阜市東栄町3-29
TEL ( 058 ) 246 - 0844



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たねや  一夏涼風

2019年06月06日 | しあわせかんじるあまいもの
たねや   近江八幡市 2019.6.6



夏のお菓子の詰め合わせをいただきました。



冷蔵庫で冷やして、ひとつひとついただきます。 今から楽しみです。





         『 たねや  』

  住所 滋賀県近江八幡市北之庄町15-1
  TEL ( 0120 ) 800 - 144



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はや、三年目となる プティ・パリ

2019年06月05日 | 食は文化だ
ビストロ プティ・パリ      岐阜市 2019.6.5



「はやいもので、岐阜市に移ってはや3年目になります。」と
シェフご夫妻から、葉書をいただきました。

うちのKさんと 『プティ・パリ』 さんにランチに伺いました。





スパークリングワインをいただきながら、シェフの奥様とこの2年間のがんばりについて、お話をうかがいました。
今では、すっかり岐阜のみなさんの篤い支持を得られた気がします。 ご同慶の至りですね。


                   【キッシュ


                   【前菜


                   【スープ


                  【自家製パン


                【蒸しアワビのロースト


                   【デザート


                    【紅茶

夏の旬の食材と言えば、アワビ。
今日のランチは、「蒸しアワビのロースト」 をいただきました。
期待を裏切らない美味しさと量もたっぷり。満足のいく一皿。
前菜も稚鮎、ホタルイカ、初がつおと今が旬の味を満喫しました。
キッシュは、何時いただいてもお店を代表する一品だと感心します。

シェフご夫婦の爽やかなお人柄とお店の雰囲気が魅力。
3年目の 『プティ・パリ』 さんに、ぼくたち夫婦もエールを送ります。



       初訪問..........2017.6.22


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豚キムチ炒め

2019年06月04日 | お昼のおひとり様ご飯
父さんのきょうからキッチン  ほりえさわこ 2019.6.4

NHK 『きょうの料理』 新企画。
ぼくも挑戦してみました。

  初めてキッチンに立つお父さんのための新企画。
  料理初心者でも失敗なく、おいしくつくれるレシピを毎月お届けします!


ぼくでも作れる簡単な料理で、しかも手間いらず。
そんな一皿を作ります。 今日もビールが旨い。

   きょうの料理 2019年4月号
   豚キムチ炒め/講師 : ほりえさわこ


ポイントは、
  ご飯がすすむしっかり味のおかず。
  キムチを使うので味が決まりやすい!

       おいしい3か条

1.野菜は水けをしっかりきり、油をまぶしてから炒める
2.肉にかたくり粉まぶして肉汁を閉じ込める
3.炒めるときは、混ぜすぎないこと


  材料(2人分)
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    豚肩ロース肉(薄切り) 150g
    白菜キムチ 150g
    にら 1ワ(100g)
    もやし 100g

    =A=
    砂糖 小さじ1
    酒 小さじ2

    ごま油・かたくり粉・しょうゆ

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  つくり方

野菜の下ごしらえ
1.にらは根元を5mmほど切り落とす。
  根元の太い部分に縦に切り込みを入れてから、4cm長さに切る。
  もやしとにらは洗ってざるに上げ、水けをしっかりときる。
2.ぽり袋にを入れてごま油大さじ1/2を加え、シャカシャカと振って全体になじませる。
  油でコーティングして野菜の水分を閉じ込める。

豚肉に下味をつける
3.豚肉は一口大に切り、を順にもみ込む。
  砂糖は小さじでふんわりとすくって、すりきって量る。
4.かたくり粉小さじ2をまぶしてから、ごま油大さじ1/2をかけて全体になじませる。
  かたくり粉とごま油で肉のパサつきを防ぐ。

炒める
5.フライパンにごま油大さじ1/2を中火で熱し、豚肉を広げて並べる。
  1~2分間焼いてこんがりとしたら裏返す。
  肉の縁が白くなったら裏返すタイミング。
6.さらに1分間ほど焼いて焼き色がついたら一度取り出す。
  豚肉は火を通しすぎると堅くなるので、一度取り出す。
7.フライパンにキムチを入れ、中火で汁けをとばすように炒める。
  白菜の軸が白っぽくなればOK。

8.豚肉を戻して、を加える。
  ふたをして1分間蒸し焼きにする。
  ここでは混ぜなくてOK。
  野菜にさわりすぎないほうがシャキッと仕上がる。

9.へらと菜箸で上下を返すように全体を混ぜる。
  下からふんわりと、手早く返す。

10.フライパンの中央を空け、しょうゆ大さじ1/2を鍋底に直接当たるように加える。
  ざっと混ぜ合わせ、器に盛る。

  しょうゆは最後に加えて香りをたたせる。




手間いらずとは、いかなかったけれどもこれも訓練、練習とがんばった。
手間をかけただけ期待も大きく、ビールも旨い。
ニラは、想像以上に臭かったが、これも愛嬌。 健康に良。

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雪の階   古風な美人顔個性的で頭のよいお方

2019年06月03日 | もう一冊読んでみた
雪の階(きざはし)/奥泉光    2019.6.3  

  2019年版 このミステリーがすごい!
  国内篇 第7位 雪の階


奥泉光作、『雪の階』 を読んでみた。

笹宮惟佐子が、登場する場面では、先ず、お召し物の説明があり、彼女が如何に美人であるかの解説が入る。

 それにしても、今日の惟佐子の薄藍の色留袖に鉄黒の袋帯を締めた姿は、思わず見とれてしまうほどに艶やかで美しかった。細身の絵姿が近代的な印象を与えるのに対して、玉結び風の黒髪の下に、低い頬骨のうえの瞼が厚く眼の細い古風な美人顔が置かれているのが、不思議な魅力となって結晶している。

初めの紹介部分だけなら、そうなのかなるほどなるほど、と思うのであるが、この小説では、登場の度ごとなので、またかあ~と少々食傷気味となってしまう。
作者は、女性の服装や美しさを語ることに並々ならぬ情熱をお持ちのお方とみたが、この小説を書かれた目的の一部でもあったか。
一文が、比較的長い。
登場人物の顔の表現には、猿顔とか、●●顔などの装飾が入ることが多い。ただし、誉めることはほぼ無し。
情景場面の説明には、有名絵画が挙げられ、どれだけ知っているか自ら確認しながら読んだ。

 黙っていれば集蛾灯さながら異性を惹き寄せるのは間違いなく、実際惟佐子は無口なのであるけれど、稀にその口から発せられる言葉はどこか妙ちくりんで、理解を超える場合が多々ある。変な人----と云うのが、同窓生のあいだでの、とはつまり上層階級に属する女性たちのあいだでの評判であり、さる宮家の跡継ぎが器量好みで嫁にと求めたところが、あまりの変哲ぶりに這這(ほうほう)の体で退散したとの噂も囁かれていた。じつに惜しい人だ。との云い方で、おためごかしに揶揄する人もあったけれど、華子はむしろ個性的で頭のよい先輩として惟佐子を評価していた。

惟佐子という女性は、本当に変わっていると思う。
彼女を抱いた男達は、木を思わせる固い肉体を抱いたのではなかろうか。
女性としてのふくらみや温かさが感じられないのは、ぼくだけか。
世に絶世の美女の誉れ高くも、普通の人ならつきあいきれない女性だろうと感じた。
彼女の父親も変わり者だ。親が親なら子も子と言われそう。

 こと地理と云うことについて笹宮氏くらい関心の薄い人間も珍しく、中央本線から見る富士山を指して、あれはなんと云う山かと訊いたことがあって、東海道側からしか見たことがなかったからだとの言い訳が付いたとは云え、山は山、川は川、海は海とだけ認識して恬然憚らぬ非常識ぶりを、彼の異能の証と見做す一群の人々もないわけではないのだった。

こう言い放ったのは、彼の実の息子。

 「あなたは敵だ。皇国の敵だ!」
 「敵」よりむしろ「あなた」の言葉に鈍器をふるわれたかのような打撃を笹宮伯爵は受け、桃花心木(マホガニー)の肘掛けを両手で掴み、腕を屈伸させて尻をふわふわ上下させた。
 「戦いにおいてなにより恐ろしいのは味方の裏切りです。味方に紛れた敵こそが一番の敵。君側の奸こそが皇国に巣くう最悪の敵であらざるをえない。いまなにより剪除(せんじょ)しなければならぬ害毒にほかならない。皇国の威を借り、ユダヤ資本と裏で繋がり私腹を肥やす腐り切った者ども。あなたもその一部だと認めるしかない」


「雪の階」 好きな方は、めちゃめちゃ好きになる小説 かも知れない。
p587は、長いですぞ。

             『 雪の階/奥泉光/中央公論新社 』


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日経平均株価 弱含みの展開か

2019年06月02日 | 捕らぬ狸の経済


 5月31日
 日経平均 2万0601.19円(-341.34円)
 TOPIX 1512.28(-19.70)
 出来高 14億3886万株
 長期金利(新発10年国債) -0.095%(-0.010)
 1ドル=108.77円(0.97円高)


 5月27日  2万1182円  9億0164万株 1兆4713億円
 5月28日  2万1260円  17億1962万株 2兆9130億円
 5月29日  2万1003円  13億2229万株 2兆1030億円
 5月30日  2万0942円  11億1333万株 1兆9218億円
 5月31日  2万0601円  14億3886万株 2兆3336億円

■株探ニュース 2019.6.1
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今週の【早わかり株式市況】4週続落・2月8日以来安値、通商摩擦拡大に円高で下げ加速

今週の相場ポイント
1.日経平均は大幅に4週続落、トランプ米政権の通商摩擦拡大を嫌気
2.週前半は日米首脳会談がポジティブな印象で株式市場も堅調な値動きに
3.週半ば以降ガラリと地合いが変わり、長期金利低下の動きが警戒される
4.フシ目の2万1000円台を割り込み、なお下値模索の展開強いられる
5.為替の急速な円高受け週末に大幅安で2月8日以来の水準に


週間 市場概況
今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比516円(2.44%)安の2万0601円と大幅に4週続落した。

今週は週半ば以降に大きく売り優勢に傾いた。
週明け27日(月)と28日(火)は日経平均が上昇。
トランプ米大統領が来日しての首脳会談が投資家にポジティブな印象を与える形で、マーケットには安堵に似たムードも漂った。
しかし、週半ば以降はガラリと景色は変わることになる。

29日(水)は前日の米株安に追随する格好で大きく下値を探り、取引時間中に2万1000円大台を割り込んだ。
世界景気の先行きに対する不安は、「フライ・トゥ・クオリティ」を地で行く形で株式から債券への資金シフトを促し、米10年債利回りが1年8カ月ぶりの水準まで低下、これが日本株市場にもボディブローとなった。
米中両国の通商交渉は“貿易戦争”の色を強めており、ここにきての不確実性の高まりは世界の株式市場においても一朝一夕では織り込みづらくなっている。

そして米国株が波乱含みの下げをみせたこともあって、リスクオフの流れは止まらなかった。
30日(木)は下げ幅こそ限定的だったが終値で2万1000円大台を下回った。
そして、週末31日(金)はさらに下げ足を強める結果に。
トランプ米大統領がメキシコに追加関税を課すことを表明、中国の製造業PMIが市場予測を下回り、為替市場では急激な円高となるなど悪材料が相次いだことで、日経平均は2月8日以来の安値に沈んだ。


来週のポイント
2月半ば以降、頑強な下支えラインだった2万1000円を大きく割り込んだだけに、来週は下値を探る展開になりそうだ。
米中対立の長期化懸念に加え、新たにトランプ米大統領がメキシコへの追加関税を表明、それを受け昨日のNYダウが急落と、気がかり要因が多いだけに2万円大台を巡る攻防となる可能性もある。


日々の動き(5月27日~5月31日)

5月29日(水) 3日ぶり反落、米株安受けリスク回避の売り優勢
         日経平均 21003.37(-256.77)  売買高13億2229万株 売買代金2兆1030億円


5月31日(金) 大幅に3日続落、通商摩擦への懸念や円高を嫌気
         日経平均 20601.19(-341.34)  売買高14億3886万株 売買代金2兆3336億円


■モーニングスター 2019.6.1
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株式週間展望=リスクぬぐえず下値模索/大阪G20へ期待、「PBR1倍」も意識

「セルインメイ」の5月を通過した株式市場だが、自国第一主義の理念を一段と押し出す米トランプ政権を前にリスクオフムードがぬぐえない。
今週(5月27~31日)は日経平均株価が終値で2カ月ぶりに2万1000円を割り込み、週末は2万601円で取引を終えた。
6月下旬の大阪G20サミット(主要20カ国・地域首脳会議)が低迷する相場の転換点となる期待は残るものの、目先は下値模索も想定される。

米政府は30日に、同国に輸入されるすべてのメキシコ製品に6月10日から5%の追加関税を課す決定を下したことを明らかにした。
トランプ大統領は不法移民対策を公約にしており、強硬姿勢を鮮明にした格好。
さらに、メキシコ側の対応次第で10月には全品目の税率を恒久的に25%とする方針を示している。

これを受け、31日の東京株式市場では日経平均が一時2万581円(前日比360円安)まで下落。
今週の当欄の想定レンジの下限(2万700円)を下回る水準まで調整し、25日移動平均線と75日線のデッドクロスが確実となった。

米中摩擦では主に半導体や電子部品株への売り圧力が高まったが、メキシコの場合は自動車産業を直撃する。
この日はマツダやホンダが年初来安値を更新し、トヨタ自動車も1月以来の水準まで売られた。

トランプ大統領と中国の習国家主席が会する6月28、29日の大阪G20サミットをきっかけに、米中間の緊張が後退するとみる向きも少なくない。
また、日経平均のPBR(株価純資産倍率)が1倍(2万円前後)に近づいてきたことも、今後の相場の下支え要素として意識される。


来週の日経平均の想定レンジは2万300~2万1200円とする。

ある日、突然、日経平均2万円割れに見舞われる。
令和になってから、ずるずると株価の下落は果てしなく続く。そんな不安と恐怖を感じる。
消費税率UP実施なんて、脳天気な事よ! とならなければいいのだが。

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    朝日新聞 2019.5.30
    ETF保有29兆円に
    日銀 含み益は1.2兆円減

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日本銀行が金融緩和で買っている上場投資信託(ETF)の時価ベースでの保有額は、3月末時点で前年比18%増の28兆9136億円となった。
東京証券取引所第1部に上場する企業の時価総額の4.8%を占める規模となった。

29日発表した2019年3月期決算で示した。
日銀が持つETFは、全体でみると今は取得時の価格(簿価)より時価の方が高く、「含み益」がある。
ただ、3月末の含み益は1年前から1兆2千億円ほど減り、3兆9124億円。
「(両年度末の)株価水準は変わらなかった」(日銀)としており、株価水準がより高い時に買ったETFが増えた影響とみられる。

総資産は5.4%増の557兆円。
保有資産が膨らむほど、株価や金利の変動の影響は大きくなる。
ETFで「含み損」が今後出れば、その分を引当金として損益に計上する。

国債でも財務悪化の恐れはある。
金融の「正常化」へ向けて金利を上げる際、日銀から民間金融機関への利払いが増えるが、保有国價の金利でまかなえない可能性もある。
財務悪化のリスクに備えて引当金を積み立てており、今回の決算では前年の約2倍の8154億円を計上した。 (湯地正裕)


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    朝日新聞 2019.6.1
    「仮想通貨」から「暗号資産」へ法改正
    健全な市場整備へ業界期待

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仮想通貨の名称を「暗号資産」に変え、規制も強化する改正資金決済法などが31日成立した。
これまで規制を強めるたびに相場が冷え込んだが、4月以降は再び取引が活発に。
顧客資産の不正流出が相次いだだけに、法改正を機に、業界が信頼回復を進められるかが取引拡大のカギになる。

「健全な市場が整備されれば、機関投資家の参入を含め市場が広がる」。
交換業者ビットポイントジャパンの小田玄紀社長は31日、こうコメントした。

法改正の背景にあるのは近年相次ぐ顧客の資産流出事件だ。
業界団体の日本仮想通貨交換業協会が昨春に生まれ、昨年10月には法改正を見据えた自主規制ルールを設けた。
各社はこれに沿って対応を進めている。

不正流出を昨年起こした交換業者コインチェックを買収したマネックスグループの松本大社長は「ハッカーは弱いところをつけねらう。
業界上位の安全対策をとり続けることで、預かった資産を守る」と顧客保護に力を入れる考えを示す。



代表的な暗号資産ビットコインは、2017年末に1ビットコイン=200万円超の最高値をつけた。
規制強化や不正流出で、昨年末には30万~40万円ほどに低迷。
今年4月以降は急上昇し、5月末には90万円台に回復した。
松本氏は最近の値上がりを「海外の機関投資家の動きがある」と言う。
米中貿易摩擦で先行き不透明な株式市場から資金が流れているとの見方だ。

政情不安のベネズエラなど自国通貨建て資産をビットコインに替える国もある。
米フェイスブックが5月、暗号資産関連の広告の掲載ルールを緩和したことも好感されているという。

SMBC日興証券の原貴之氏は「米国を中心に機関投資家の参入が続けば、市場が今後広がる可能性はある」と言う。
規制強化は、取引活性化に必ずしもマイナスではないとみている。
暗号資産は送金が簡単な一方で、匿名性が高くて不正利用の恐れもある。
日本は新たな金融サービスにつながるとみて、規制しながら業界を育てる構えだ。 (高橋克典、山口博敬)



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杜氏酒向 「四十三才の春」

2019年06月01日 | さらに酔うもう一杯の日本酒に
津島屋外伝 「四十三才の春」    岐阜県美濃加茂市 2019.6.1

今年も、懇意の酒屋さんにお願いして、一本だけ手に入れることが出来ました。

津島屋外伝 杜氏酒向さんの 「四十三才の春」。
今年は、どのように仕上がっているでしょうか。 楽しみです。

2019 岐阜の地酒で乾杯」 で、試飲したときは旨かったが。



          津島屋 外伝 四十三才の春
          純米大吟醸
          契約栽培米山田錦

          アルコール分/16度
          原材料名/米(国産)・米麹(国産米)
          使用米/山田錦100%
          精米歩合/50%
          書家/遠藤泉女
          杜氏/酒向博昭
          御代桜醸造(岐阜県美濃加茂市太田本町)



   裏ラベルには.....

 当家創業時の屋号である「津島屋」は、日本酒の未来への挑戦と、
 御縁への感謝のこころの象徴として命名しました。
 私、杜氏酒向の年齢を刻む春の新酒は、
 本年も無事に醸し上げることが出来た慶びに溢れます。


昨年の「四十一才の春」は、アルコール分が15度でしたが、「四十三才の春」は16度です。
今年も裏ラベルの文章が一部変更しています。 気持ちも新たに、の出発でしょうか。

「2019 岐阜の地酒で乾杯」 で、試飲したとき旨かったように、期待を裏切らなかった。
山田錦の特長がよく出ているなあと感じました。
このような企画が出来るなんて、杜氏冥利に尽きますね。 酒向さん。

みなさんは、すでに 「四十三才の春」 を楽しまれましたか。
どのような感想を持たれたのか、その評価が気になります。


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