hyperclub

パソコン教室アイラブハイパークラブです。
教室に流れるBGMなどを紹介します。

セイロン・ウバ

2006-12-10 21:46:32 | 食・レシピ

Lupicia01

 日曜の朝、ルピシアのダージリンで眼を覚ます。マルコポーロ、ルピシアと、頂き物ばかりだが、こんなにお紅茶に恵まれてよいのだろうか。

 就学前の記憶でもっとも鮮明なのは、丘の上に建つ瀟洒なあるお宅で美味しい紅茶をご馳走になったことだ。大人になってふり帰るに昭和20年代の終わり頃か。その頃だったら甘いものに目はなかっただろうが、渋みというか、鉄錆のようなというか、独特の味に記憶がある。連れて行ってくれた祖父に、

「口の中に変で、妙に美味しいのが残ってる…」

と、訴えたと言う。ずい分後になってその話を聞いたのだが、餓鬼にしては繊細だったと自慢したい。

 そのお宅がどこだったか今となっては謎であり、また、万事和風好みの祖父にしては、ハイカラで、しゃれた洋風の友人もいたのだと不思議に思う。墓で尋ねることがまた一つ増えた。

 ダージリンとは地名のことで、インド北部・ヒマラヤ山脈の麓の高原・山岳地帯を指す。その茶園の多くが標高1,000m以上の高地にあって、寒暖の差が大きく霧の多い気候、変化にとんだ地形や土壌が、上質なお茶の栽培に最適なんだそうだ。こんなところに別荘をもって、朝霧が薄れ行く光景に見とれ、それを愛でながら、茶を呑む、なんて芸当は到底無理だが、紅茶の産地とコーヒーの産地へは行ってみたいと思っている。

 ウバという語感からは何か胡散臭さが漂うが、とんでもないことで、インドの東南に浮かぶ、「インド洋の真珠」とうたわれる美しいお茶の島、セイロンのお茶だ。現在の正式国名はスリランカである。

世界三大銘茶に数えられる、豊かなコクと爽やかな香りの高貴なお茶を産します。

と、セイロン・ウバの説明にある。ウバはリスペクトの念を持って、心していただこう。

Lupicia02

 それにしても、紅茶の缶って趣のあるものが多い。迂闊に捨てられないぞ。


的矢牡蠣のフライ

2006-11-19 18:52:14 | 食・レシピ

Oysterfried01

 先日、当教室は「タヒチカレー」の一件で盛り上がった。ひたすら汗をかいてくれたのは、お隣のヴェル・ヴァーグ・ヴィアンフェのシェフで、そもそもシェフの賄い料理である18番のカレーを多く作りすぎたことに端を発する。で、ぼくが生徒さんに呼びかけたところ、作り過ぎた50人分に対し、80人分のオーダーが入ってしまった。

「完売宣言」

を発してくれたらよかったのに、

「お友だちになった生徒さんにはお断りできない」

と、頑張ってくれたのだ。

 シェフは2人分を600グラムとみて600円という価格設定にしてくれた。おそらく原価割れだろう。しかも、市販のレトルトカレーは一人分が200グラム強がいいとこだろうに、ずい分と奮発してくれた。

 傍で見ていたので、シェフの仕事ぶりがよく分かる。味の決め手は大量に作ることとばかり(で、作り過ぎてどうするよ~)、煮立った大鍋にミキサーで絞ったばかりのパイナップル果汁をドバーッと放り込む姿は小気味よくカッコよかった。

 このカレーの凄さは、フォンブランだ。具が何も入っていないように見えて、実は…。滑らかで、透き通った(実際は違う、言葉のあや)カレーだが、牛の臑肉やアバラの肉を炒めトロトロに煮詰めてあるから、エッセンスが凝縮されている。さらにそれを丹念に濾しているから、贅沢であり、奥行きのある深みを湛えている。甘さと辛さ、しかも激甘感と激辛感との振幅の激しさがさらにとんでもない世界にぼくらを導く。それでいて、微妙な繊細さが残り、分かるのだ。フレンチの洗練さというものを思い知る。シェフの思いと技が舌に通う。ぼくにはそんな余裕もなく、ただ食い尽くすのみだった、後から思えば。

 昨日、上質の的矢牡蠣をいただいたので、シェフに届けた。そしたら、たちまち牡蠣フライになって戻ってきた。シェフのレストランでは、メニューに牡蠣フライはない。なのに、急遽、タルタルソースまでこしらえて添えてくれた。これって賄いの範囲? 出来映えは、衣がサクサクで、中はあくまでジューシー、頬っぺたがボトンと落ちた。的矢の牡蠣は凄い。この町に生まれてよかったと実感する。牡蠣の滋味がにじみ出て…、こんなフライ、これまで喰ったことのない感覚、それはしばし天国に遊ぶ気分だった。

Oysterfried02


ベークドチーズケーキ&パープルスイートポテト

2006-11-18 23:15:38 | 食・レシピ

 禁煙して526時間、まもなく23日を迎える。にしても、

「吸いてぇ~、たばこ」

 禁煙は、絶対、健康に悪いと思う。口寂しさから、つい食べてしまう。その結果、ベルトが縮んだというか、余ってる部分が少なくなった気がする。

「ヒマン?」

 嫌な言葉だなぁ。さらに、親切なシェフがいてこんなんも届いた。久々に現われた女子高生AYUといただく。

Potato_cheese


甘辛の狭間をたゆたう

2006-11-14 22:46:10 | 食・レシピ

 火曜夜の淑女コンビが待合室で給食をとっていたら、厨房から香ばしいカレーの匂いが流れてきたとのこと…。

「え~っ、ブイアベースじゃないのぉ?」

と、聞き返したが、どうやらお隣のヴェル・ヴァーグ・ヴィアンフェではこんなことになっていたようだ。

 1週間ぐらいまでは置いておけるらしいし、その頃には味にまろみが出て味わいも深くなると言う。いや、作り立てだって充分美味しいことは分かった。最初の一さじは甘く、次いでいきなり激辛になる。その境めを行ったり来たりのスリリングで、微妙なドライブ感に恍惚となる。

「もう好きにしてぇ!」

こんな感じって、もしかして裏切られる快感ってこと? あれ、汗が吹き出そう。とても撮影どころではない魅惑的な香り。ゆえに夢の跡のみお見せする。

Tahiticurry


脳を鍛える大人の料理ドリル

2006-11-04 22:56:29 | 食・レシピ

脳を鍛える大人の料理ドリル―料理の基本テクニック30日脳を鍛える大人の料理ドリル―料理の基本テクニック30日
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:2005-03

 料理をすると、脳がたくさん働く。つまり料理を行うことが、人間のもっとも大切な「前頭前野(ぜんとうぜんや)」を活性化することが証明された。男だって、子どもだって、料理しちゃおうというのがこの本の趣旨。

 きゅうりの小口切りから烏賊の下ごしらえまで教えてくれる便利な本で、長男が使っていた。我が家の本棚も侮れんぞ。


海老の殻は安易に捨てないで

2006-10-21 14:45:11 | 食・レシピ

 kiyoさんがお隣のシェフに質問してたの。

「え~っ、海老の殻って捨てないんですかぁ?」

そしたら、シェフがほんの一瞬ニタ~っと笑った気がしたの。きっとブログのネタが浮かんだんだよ。

「じゃ、今日のブログでお答えします!」

彼女、いっぱいに脹らんだ謎がお預け。たくまずしてシェフの放置プレイ。

 で、授業の終わり際、シェフのブログを覗いたら、もうアップされてたの。

「さすがシェフ、素早いね」

って感心してたら、

「その1ってことで、これからってトコで終わってます。あーん、続き読みたいデス」

シェフの焦らしは冴えを増してる。新たな芸風?

 その間、彼は海老を剥いて写真にとって、殻と身を選り分けては撮影して、オニオンとマッシュルームをバターで炒め写真にとって、さらに、身と殻を炒めて…と一人プレイ。調理しながら撮影もと大忙しだったんだろうな。

 やがて、ブログのネタとしての一品が出来上がり、さらにシェフの賄い料理としてグラタンがドリアに変身したん。

本日、僕の晩ご飯は「海老グラタン」なのですが、もし良かったら一緒につくります。

 いつもの甘いお誘い、

「誰がお断りできましょうぞ!」

Doria  夜も更けてドリアを届けてもらったの。いただく前に、

「これってkiyoさんの手柄で、本来なら彼女が食すべきだよな」

加えて、魔法のともだちさんの強い言葉を思い出しもしたん。

「(このようなsceneがあれば)ぜひ声をかけてください、何をおいても駈けつけますから…」

 でも、時間が…なぁ。遅いよねぇ。

「妙齢のレディと人妻をこんな時間に、いくらなんでも、呼びつけられんわなぁ…」

海老そのものの香りが立ち、味にも深みが増して、またサフラン・ライスとのからみが絶妙で美味しかったぁ、と事後報告なの。


タイ風レッドカレー

2006-06-28 23:20:47 | 食・レシピ

 梅雨は開けない。日中30度に達するかという暑さにバテたという方が多い。お隣のシェフ、ヴェル・ヴァーグ・ヴィアンフェさんからメールが入った。授業中では、いう配慮からである。

本日非常に暑く、食欲も減退・・・・
っで、タイ風レッドカレー作りました。食べますか?
体調保持の為に沢山は食べれませんケド・・・(劇辛ですので)

 もちろん、いただきますとも、と速攻で返信。それが写真だ。Thailand_red_curry 海老、烏賊、蛸と、海の幸がふんだんに盛り込まれている。

「量が少ないと思われるでしょうけど、ほんの一口をお口に入れてから召し上がってください。これだけの量でも汗が噴出しますよ」

 シェフのアドバイスがぼくの命を救った。ほんの一口で燃えるようだ。これをガバーッとかき込んでいたら死ぬに違いない。しかし、旨い。後を引くどころでない、自重しつつもスプーンが止まらないのには困った。たちまち額に汗が浮かぶ。胃袋は赤道直下状態である。ぢ主であることなぞすっかり忘れ完食する。

 お世辞抜きで、この夏、お勧めである。ただし、

激辛平っちゃら

という人に限る。玉の汗が噴出し、猛暑も忘れると、請け合おう。後から運んでくれたレモングラス・ティーが爽やかだったこと、これも絶妙のハーモニーである。ハマる、ハマる。

 魔法のじゅうたんさんのブログにある通り、この度、教室の女性陣が集い、そのヴェル・ヴァーグ・ヴィアンフェのシェフを講師に招き、料理講習会を催す運びとなった。仕掛け人は、魔法のじゅうたんさんとそのお友だちである。日時の設定、内容の精査等、惜しみなく骨を折ってくれた。当クラブ内部活ということで窓口は教室になる。面白いのは、参加者はほとんどの方が初対面になるということ。しかも不思議なことに、それでもこうした催しがある度、和気藹々(あいあい)の雰囲気が醸し出される。皆さん、社交の達人揃いである。


ヴェル・ヴァーグ・ビアンフェ

2006-04-17 22:58:14 | 食・レシピ

 夕方、ヴェル・ヴァーグ・ビアンフェのシェフがお詫びに来てくれた。土曜日、満員で食事できなかった件である。いつもながら律儀で、丁寧な対応をしてくれて、こちらの方が恐縮してしまう。昨日、娘から、ケーブルテレビの10チャンネル、「志摩ステーション」でシェフのお店が放映していたことを聞かされていたので、その旨伝えると、どうやらシェフ自身もまだ観ていないらしい。

 娘が言うには、冒頭、教室の前で前説があって、教室のドアが映っているとのこと。

「そのためにガラスのドアに変えたんさ」

と、ぼく。まあ、これは嘘。

 シェフ、テレビカメラの前だといつもと違ってさすがにカタイ表情だったらしい。料理に関しては薀蓄が豊かで、語らせれば教授のような風情が漂う人であるが、ふだんは温厚な笑顔がよく似合う。さっそく、観てみようと思う。

 さらに連続2回も喰いッぱぐれている娘が言う。

「季節感漂うパスタのコースが目に毒」

だったらしい。

 ここで、トリビアである。店名の「ヴェル・ヴァーグ・ビアンフェ」であるが、どういう意味だぁ? 

 パスタが売り物であるが、基本的にフレンチ・レストランである。フランス語で書かれた看板には、「Belle Vague Bienfait」とある。これは以前教室でも話題になったことがある。一種の推理ゲームだ。ある会社の幹部研修の時で、ツワモノが揃っていた。

  • 映画で、昔、"ヌーベル・ヴァーグ"ってあったよね。アレ、「新しい」っていう意味じゃなかったっけ
  • "Bienfait"は英語の"Benefit(利益・恩恵)"じゃないかなぁ~
  • "Belle"はうちの奥さんの愛称だよ…

 喧々諤々の意見の後、「美しき波の恵み」と衆議一決したのである。これが教室の公式見解。シェフに確認を求めたところ、

「さぁ~」

と言ってニヤッと微笑んだ。自由にイメージして欲しいということだろう。

 で、livedoor 翻訳のフランス語に行ってみた。原文欄に「Belle Vague Bienfait」と入力し、「翻訳」ボタンをクリックしてみる。すると、「訳文」欄に、「beautiful wave kindness」と表示された。美しく、奥行きの深い豊かな言葉ではなかろうか…と、しみじみ感じ入る春の宵である。