横山の桜はまだ…、と記したのは、爛漫というイメージにはほど遠く感じたから。ましてや、明日の日曜日は「桜まつり」といういう催しもあるのに、
「間に合うのかなぁ」
と正直案じられるほどだ。
そこで、横山ビジターセンターで一服してるとき、係の方に伺ったら、
「暖冬のせいで開花も早いのだけど(実際のところ今時分がピーク)、その暖かさのために、桜の花芽を好んで食べる鳥が大発生してるんですよ。」
その鳥というのが、スズメの仲間である、
「ウソ」
というらしいのだが、これホント!
この鳥のおかげで桜が綺麗に開花しないので、全国各地悩みのタネになっている。
明日のお天気が心配だが、桜花の下で思い切り遊んで欲しい。
汗をかいた後、かめ吉さんで、うどんに桜をフィーチャーしたエビおろしの試作品をいただいた。ほのかな桃色といい、優しい春の匂いといい、さわやかで美味だ。
今夜は広垣進氏による、クラシックギターのコンサートが催された。演奏者の名声と、世話役のK氏の人望の高さもあって大会議室がほぼ満員、盛況だった。
ぼくにはクラシック・ギターは馴染みがなく知ってる曲も少なかったが、しっかり聞き入ってしまった。
スペインの作曲家の作品が多かった。聞き入るうち、フラメンコの出てこないスペインの、もうひとつの面を見せるグラナダという町の、坂のある光景が脳裏を過ぎった。決して訪れたことのない町なのだが。古来よりイスラム勢力が強く、キリスト教とのせめぎ合いが長く続いた影響からか、どの旋律も神秘的で、エキゾチックに聞こえる。頭がすっぽり紫のヴェールに包まれたかのように無になる。心地よい響きだ。不思議な音楽体験だった。