hyperclub

パソコン教室アイラブハイパークラブです。
教室に流れるBGMなどを紹介します。

アルハンブラの思い出

2007-03-31 22:51:03 | 音楽

Cycling03  横山の桜はまだ…、と記したのは、爛漫というイメージにはほど遠く感じたから。ましてや、明日の日曜日は「桜まつり」といういう催しもあるのに、

「間に合うのかなぁ」

と正直案じられるほどだ。

 そこで、横山ビジターセンターで一服してるとき、係の方に伺ったら、

「暖冬のせいで開花も早いのだけど(実際のところ今時分がピーク)、その暖かさのために、桜の花芽を好んで食べる鳥が大発生してるんですよ。」

とのこと。Cycling09

 その鳥というのが、スズメの仲間である、

ウソ

というらしいのだが、これホント!

 この鳥のおかげで桜が綺麗に開花しないので、全国各地悩みのタネになっている。

 明日のお天気が心配だが、桜花の下で思い切り遊んで欲しい。

 汗をかいた後、かめ吉さんで、うどんに桜をフィーチャーしたエビおろしの試作品をいただいた。ほのかな桃色といい、優しい春の匂いといい、さわやかで美味だ。

Kamekichi02

 今夜は広垣進氏による、クラシックギターのコンサートが催された。演奏者の名声と、世話役のK氏の人望の高さもあって大会議室がほぼ満員、盛況だった。

 ぼくにはクラシック・ギターは馴染みがなく知ってる曲も少なかったが、しっかり聞き入ってしまった。

 スペインの作曲家の作品が多かった。聞き入るうち、フラメンコの出てこないスペインの、もうひとつの面を見せるグラナダという町の、坂のある光景が脳裏を過ぎった。決して訪れたことのない町なのだが。古来よりイスラム勢力が強く、キリスト教とのせめぎ合いが長く続いた影響からか、どの旋律も神秘的で、エキゾチックに聞こえる。頭がすっぽり紫のヴェールに包まれたかのように無になる。心地よい響きだ。不思議な音楽体験だった。


膝下10センチ

2007-03-29 21:50:30 | 音楽

「クレオパトラの鼻がもう少し低かったら、歴史が変わっていた」

かどうかは、見て来た訳じゃないから分からない。でも、クレオパトラがその美貌と色香でカエサルやアントニウスを翻弄したのは確かなようである。

 もっともクレオパトラにすれば、

「わたしの鼻がもう少し低ければ、シーザーよりもっといい男と逢えただろうに…」

と、うんざりしてるかも知れない。ぼく的にはこう考えた方が面白い。

 歴史における"IF"の世界にはロマンをかき立たせるものがあって、こうした仮定の世界で遊ぶのはけっこう楽しいものだ。

 もっともクレオパトラの鼻にはこんな説がある。

 日本語・中国語では鼻は「高い・低い」で表現するが、他の多くの言語では「長い・短い」で表現する。だから、

「クレオパトラの鼻がもう少し短かったら」

が正しい、と。短い鼻がどんなだかは好奇心がウズウズするが、比較文化の世界である。彼我の差異も興味深い。

 さらに近代の研究から、

世界で最も美しい女性であった。

という認識に疑問を呈する者も現れ始めた。平安美人って言うように、美の基準は、時代や地域によって違う。さらに、人によって著しく異なる。

彼女は魅力的であったが、それは雰囲気や優雅で穏やかな話し方によるものであったとも言われる。

この認識こそ、ぼくをクレオパトラに傾かせる力がある。美醜ではない、人間的魅力。まして、それで歴史を変えたのなら、凄いことだ。

 今日のタイトルの「膝下10センチ」とはこういうことだ。

わたしゃ、も少し背が欲しい

のであるが、厳密に言うと、膝から下がもう10センチ長かったはずなのだ。諸般の事情により現在のサイズに落ち着いた。それもぼくの暢気さのせいだ。

「そのうち、な」

と鷹揚に構えているうちに気がついたら現在に至っている。

 もし、「膝下10センチ」が実現していれば、韓国にあれほど外貨が流れることもなかっただろうし、ジャニーズ事務所の様相も異なるものになっていたと思われる。あの妹姫だって、福岡や石川くんだりまで大移動することなく、スープの冷めない距離でうっとり眺めていればよかったのだ。控えめに言うけど、ハリウッドだって様変わりしてたところだ。実に惜しまれる。

 まあ、そんな訳で平和に"IF"の世界に遊んでいる訳だが、現実の世界では、横山の桜、まだだった。

クレオパトラの夢クレオパトラの夢
価格:¥ 2,800(税込)
発売日:2005-10-26




春の海~ギターコンサート

2007-03-28 22:21:37 | 音楽

 春休みを利用して訪れた旅行者が、宿舎に入ってまずホテルが用意してくれたウェルカム・コーヒーなんぞ啜りながら、

「この町はどんな町なのだろう」

と、期待に胸をふくらまる。少しずつ旅人気分が満ちてくるようだ。

 そんなときに、ロビーの掲示板にピンナップされた一枚の手刷りのポスターが目に留まる。

それは、集会所やコミュニティーホールなどで町の人が催すコンサートやマジック・ショーなどで、
決して洗練されたものではないが妙に懐かしく好奇心をそそる。

行ってみようかなぁ!

 毎日、志摩市のどこの町でも楽しい催しものが用意する場所があって、食後の散歩がてらブラリ出かけることができる。旅する人や出張してきた人の旅情を慰め、楽しませる。もちろん、町のヒトだってともに楽しみ、交流する場なのだ。

 とまぁ、こういう観光町ならいいなぁ、という夢を語ってみた。

 病院のホスピタルに由来するホスピタリティを「おもてなし」と訳したのは素敵なことだ。それは、好意と誠意に支えられている。たまたま春の観光シーズンなので旅人の話を持ち出したまでで、我々地域の人々のためのもてなしのコンテンツが多くあれば、それはそれは楽しい町になるだろう。もとよりこの町にはコンテンツも多く、いろんな団体やグループに恵まれている。それでも、毎日増えていくといった勢いがあればさらに望ましいし、シアターやホールといったあらたまった会場ではなくても、夜店の露店のように、最寄的で、気軽な感覚で、数多く饗されると嬉しい。フローリングの床に車座になって聴く、「バイオリンの夕べ」なんて素敵だと思わない?

Guitarconcert

 畏友、K氏はクラシック・ギターの名手と知られ、ことあるごとに教え子たちに生の演奏を聴かせて来た。音楽室といえばピアノだが、持参のギターの音色で音楽の素晴らしさを教えることのできる教師はざらにいない。「アルハンブラの思い出」、「禁じられた遊び」といった名曲たちと児童たちとの邂逅は、想像するだけで胸がときめく。

 その氏が、クラシック・ギターの真髄に触れてもらおうと、地元のギタリスト、広垣氏を招き、

「春の海~ギターコンサート」を主催する。

  • 日時:3月31日(土)午後7時開演
  • 会場:阿児アリーナ ミーティングルーム
  • 演奏者:広垣進

 春の宵、弦擦れの音が感じられるほどの身近な距離で聴く名曲の数々。定番的な演奏会とは異なる趣きがあって興味深い。あなたをお誘いせずにはいられない。


ブログの強さ

2007-03-26 22:08:00 | 音楽

 Googleを開き、検索キーワードに

「料理研究会 ポトフ」

と入力するか、コピペしてみる。

 するてぇと、検索結果がどうなるか…(ただし、お早めに)。

 ブログと検索エンジンの相性がよいことの証左である。これをビジネスに積極果敢に取り入れたい。現行のネット代金で広告効果を最大限にあげれば、コスト感覚なんて微々たるものである。後は地雷を埋めるように、熟考のうえ適正と思われる言葉を書き連ねればよいと思う。

 SEO対策とは、YahooやGoogleといった大手検索エンジンにおいてキワードを検索した時に自分のホームページを上位表示されるように対策することである。ブログはSEOに優れ、ローコストで最大のメリットをあげることができる。だからブログから始めにゃあ。続けにゃあ…。

横山ビジターセンター

 今日は暖かく、すっかり春の気配。で、横山まで自転車で出かけた。旧道を登るほうが楽のようだ。それでもしっかり汗をかく。

 荒い息とともに見えてくることがある。

  • 競輪の選手には到底成れない。
  • 桜にはまだ時間がかかりそう

 「巨人の星」型の奮闘・努力とはもっとも遠い位置にいるぼくだが、自転車に乗っていると、上り坂と下り坂はほぼイコールであることに気づく。上りばかりの道はないし、下りっぱなしの道路だってない。要は、行きに上るか、帰りに上るかの選択だけである。

 今、良いことを言っているような気がしないでもないが、深遠で、哲学めいて響かないのはぼくが語るからだろうか。

 で、帰り道はずっと下りで、かいた汗がすっかり引いて風邪引きそうな予感。健康管理は難しい。

横山の桜はまだ

 USBケーブルで携帯とパソコンを繋いで、CDから何曲か携帯に取り込んだ。誰もいない山道をブルーグラスが流れる。平和だ。


朝の街に陽が昇る

2007-03-23 23:10:33 | 音楽

 高校時代の友人からの電話があり、時間は止まらないが、少しどころか遥か昔に戻った気がする。

「それでさぁ、オハヨーよ」

 そうだ、ぼくのあだ名はオハヨーだった。

"朝陽のようにさわやかに"

だったから?

"遅刻魔で、お昼前に「オハヨー」と教室に入っってた"から?

"朝帰りのオハヨー"から?

さあ、どれだ?

 OHIO州立大学のロゴ入りの、ぼくのお気に入りのトレーナーを、そ奴は「オハヨー」と読んだ。それから、ぼくはオハヨーになった訳だが、それでも前述の理由だってどれも的を外していない。

 高校時代を象徴するキーワードは、「マルビナ・レイノルズ」。原爆の恐ろしさを歌ったメッセージ・ソング、「雨を汚したのは誰」を作曲したことであまりにも有名なおばあさん(当時)だ。

 あのジョ-ン・バエズをして、

「もっとも物静かな抵抗の歌」

と呼ばしめた反戦歌の作者は、また、

「朝の街に陽が昇る(Morningtown Ride)」

という名曲を残している。

 白み始め、まだ朝靄の残る町を、うろ覚えの英語の歌詞を歌いながら…それもSEEKERSバージョンで…自転車のペダルを漕ぐのが好きだった。シンプルなバンジョーのイントロから、静かに盛り上がって行くエンディングまで、心を真っ白にしてくれるばかりか、何も恐れるものはないぞ、とぼくを励ましてくれたものだ。

 インターネットはありがたい。今、ここで聴ける(音量を下げてね)し、観ることができる。

THE SEEKERS 「朝の街に陽が昇る」
http://www.youtube.com/watch?v=YZNWoAYYf_s

 もし、ぼくがオプティミスト(楽天家)と呼ばれるとしたら、
お気楽なボジティヴ・シンキングの持ち主と思われたら、
いわゆる「さっとん流」に組するとしたら、
まさに「オハヨー」が未だにぼくの中にいるってことだ。

 俺たちに明日がない? だったら、今日があるじゃないか。
こうしなければならない、ではなく、こんなんでもできたよ。

 そうだ、このノー天気さは、「オハヨー」が息づいている。

 辛い思いをかみ締めるとき、心が翳ったとき、どうかあなたもこの曲で癒されて欲しい。

シーカーズ シングル・EP・コレクション(CCCD) シーカーズ シングル・EP・コレクション(CCCD)
価格:¥ 1,300(税込)
発売日:2004-10-20


SECOND LOVE

2007-03-21 22:33:52 | 音楽

「近くのカラオケボックスにいるのでいらっしゃい」

と、お誘いがあった。さっきまで教室にいたのに、休日前となると夜は長い。で、美女が3人、明菜ちゃんや聖子ちゃんになったつもり。年齢が分かるかな? で、ぼくもフミヤくんになるつもり。

 で、この英語でいうところの「KARAOKE」、皆さんには聞いてもらったことはないはずだが、だからこそ言い切れる。

「ぼくは決して下手じゃない」

ぼくのファルセットには腰が砕けるはず。

 中森明菜ばりの

「恋も2度目なら…」

が流れると、すかさず

「二度や、三度どころかぁ」

と野次が飛んで、気の弱いオジは迂闊に乗ってはならない。負け組軍団、もとい美女トリオの前では特に謙虚で、曲目リストに顔を埋めるしかない。

 「セカンド・ラブ」…。この歌好きだ。恋だって、何だって、ファーストよりセカンドが大事なのだ。

 そもそも「second」って単語の意味は深い。 「第2(番目)の、 2等の、 2位の、 …に次ぐ、 劣って…」ってのもあれば、「もう一つの、別の」という意味もある。

 ヤフオクでぼくにはおなじみの「ユーズド」は、すなわち「secondhand=中古の」であるのみか、「受売りの、また聞きで」になるから面白い。また、「second fiddle」とくれば第2バイオリンだが、「play second fiddle」となると、「脇役をつとめる」という意になる。もっとも、「 ぱっとしない」でもあるのだが。

 さてこうなると今夜は「second」を絡めた 熟語集と行きたい。もっとも、試験に出るか、どうかは保障しない。

  • second-banana=(コメディショーなどの)脇役の, ぼけの.
  • second childhood=もうろく、 ぼけること
  • second cousin=またいとこ
  • seconder= 後援者、 (動議の)賛成者
  • second-guess=〔話〕 あと知恵を働かす、 裏をかく
  • secondhand smoke=(喫煙者のたばこの煙による)間接喫煙

ね、面白いでしょ。

  • second sight=千里眼、 先見の明
  • second wind=息切れしたあとの回復した呼吸、つまり、 元気の回復

 secondにはネガティヴなイメージばかりがあるのでは決してない。示唆に富み、含蓄のある意味が隠されている。


読む楽しみ

2007-03-17 22:24:31 | 本と雑誌

 改訂版って…ε~( ̄、 ̄;)ゞフー。

 データが飛んでやり直し。いつもならメモ帳からコピペなのに、手を抜くときに限って事故は起こる。で、本題…、っす。

 初めて時計を買ったときを思い出す。訳もなく、用もないのに手首に視線が行ったものだ。

Shiori

 近ごろ、何の気もなしに本を開けたり、閉めたり…、を繰り返している。すっかり栞がお気に入りである。

 というのも、お友だちの手づくり、仲間同士のコラボの賜物なのだ。kiyoのクロゼットさんの描いた絵に、coco houseさんが装丁を施してくれて、魔法の友だちさんが制作を担当してくれた、世界にたった一つしかない栞なのだ。プロデュースが魔法のじゅうたんさん。どなたも、グレイト・ジョブ! 

 素敵なコンテンツ、皆さん、ありがとうございました。

 個人的なことながら、昨年の「シネマザウルス」のHPづくりを思い出した。楽しい仕事だった。

中原の虹 第二巻中原の虹 第二巻
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2006-11-02

 目下、浅田次郎著「中原の虹 2巻」が8合目までたどり着いた。読み終わるのが惜しい。全5巻というのに3巻以降が未刊なのだ。待ち遠しくてならない。

 「蒼穹の昴」→「珍妃の井戸」→「中原の虹」と連なる系譜、これはお奨めだ。未読の人が羨ましくなる。ワクワクしながらページを捲る楽しみが残されているのだから。

 それと、志摩市立図書館の「利用者カード」がリニューアルされた。一枚のカードですべての市立図書館の利用が可能で、しかも貸し出し冊数が増えた。未登録なら手続きを急ごう。


銀輪の風に

2007-03-14 21:21:29 | 音楽

 日頃の運動不足を解消すべく努めて自転車を漕ぐようにしている。暖冬のおかげで辛くもなく挫折することなく続いている。

 ぼくの自転車作戦、経緯はこうだ。

 まず高校生の頃に馴染んだドロップハンドルのスポーツ車をヤフオクでゲットした。送料込みで2万円を切ってと、値段も軽いが総重量もアルミ・フレームとあって片手でらくらく担げるほど軽い。どうしてドロップハンドルかというと、手の位置がバー・ハンドルのように固定されることなく、自由自在に置き換えられる。長時間乗るとなると姿勢が格段に楽になる。

 オークションにしたのは外でもない。車の免許を獲って以来、ブランクが長すぎて、その間、自転車業界が様変わりしたからだ。

 ママチャリこそ簡単に購入できるものの、ぼくの求めるタイプはロードバイクといい、さらに、正確には「ランドナー」と呼ぶのだが、生産する国産メーカーが激減している。丸石自転車とナショナルの2社のみだから驚いた。

 考えてもみたら、町から「自転車屋さん」の大方が消えている。アッチ向いてる間に、自転車業界の主導権はすっかり部品メーカーが握ってしまった。しかも、スポーツ車の価格は最低10万円だ。メンテナンスの問題もあって、町の自転車屋さんから買い求めたかったが、今は無理と判断。台湾製だと思う写真のものにした。

Drop_handle02

 まず、泥除け(フェンダー)がない。おまけに、ライトもない。ましてや、ベルさえない。シンプル・イズ・ベストの典型だ。こういくこと。

  • 雨の日は乗らない
  • 夜は乗らない
  • 歩行者に注意を促さず自分が退く

 このスリー・エレメンツがぼくの中のルールだ。できるだけ、周りに迷惑をかけない心がけでいる。

 これ以降、拙ブログが自転車をテーマになるのでは…、という心配はない。ペダルを漕ぐ速度がぼくの発想や視点に微妙に影響を与えつつある。芸風が変わることはあってもネタは尽きないだろう。自分を取り巻く音楽もポップなものになった。


Cherryholmes Family

2007-03-11 21:20:35 | 音楽

 カントリー・ミュージックで産湯を使い、ブルーグラスをミルクにして育ってきたぼくにとって…この台詞、一度書いてみたかったぁ…、今日は驚きの日であり、大発見の日となった。

 Windows Media Playerが11になったのを機に使い勝手を探ろうと、久々、

WOODSONGS

を訪れた。

 長い間、怠けたものだ。

  • 410 Janis Ian
  • 418 J.D. Crowe & New South
  • 421 Michael Martin Murphey

といったところを観てみた。もちろんVIDEOアイコンをクリックするとWindows Media Playerが起動して、しばし待つだけで再生が始まる。見終わって、感動したら、即、保存しよう。

VIDEOのアイコンの上で右クリック。
メニューから「対象をファイルに保存」を選択。
適当なフォルダに保存。

 ただし、ISDNなどのブロードバンド環境じゃない場合、MP3アイコンをクリックしよう。このMP3をiPodに放り込んで

自転車漕ぎながら聴く

なんてライフ・スタイルに憧れる。

 今日の大ヒットは外でもない。

374 Cherryholmes Family

である。

Cherryholmes Cherryholmes
価格:¥ 1,608(税込)
発売日:2005-09-27

 カーター・ファミリーに始まってスタンリー・ブラザ-ズやマッカリー・バンドの系譜に連なる、さらに言えばぼくの好きなCox Familyに最も近い家族で構成するバンドであり、もっともアメリカらしいエレメンツである。

 父親のウッドベース、母親のフラットマンドリンに息子と娘の2フィドル、テクの確かなもう一人の息子のギター、そして、ボーカルとバンジョーを担当するもう一人の娘…、もう勝手に息子と娘と決め付けている。嫁と婿ってことも考えられるが、ハテ。聴いて驚いたのは、このバンドの抜群のドライブ感と歯切れのよさ。それに、2フィドルのインタープレイ(交錯というか相互作用というか…硬いな)の見事さ。女性ボーカルのストレートな強さとそれでいて適度にフェミニン。うまくマッチして聴かせる。どこかロンダ・ヴィンセントを思わせる部分もある。これってうまいってことだ。

 確かなテクニックは、リッキー・スキャッグスの「Skaggs Family Records」所属と聴けば納得する。このレーベルのサイトで「グラミー賞ノミネート」を知り、納得する。

 ここのレーベルでは、

Melonie Cannon Melonie Cannon
価格:¥ 1,608(税込)
発売日:2004-08-31

なんかがさり気に在籍しててもう少し繊細な注目が必要なようだ。


ギムレットには早すぎる

2007-03-08 23:06:07 | 本と雑誌

 不遜な言い方を許してもらえば、読書をするなら入院するに限ると思っていた。ところが周りに病院と仲良しの人が多くなって、まぁここらが年齢なのだろう、実際の病室ではそうではないというのがぼくにも分かってきた。アキレス腱を切っただとか、交通事故で…だとか、それはそれで深刻だろうが、さらに重くとんでもない症状で病院送りになるというのが実際の話だ。とても読書どころではなさそう。唯一救われたのはA嬢の

「落語のCD、貸して」

ぐらいか。

 もう一世代若い頃には、書物をお見舞いにすることが多かった。若かったのだと思う。外科的な患者ばかりだったから。

 さて、その見舞いの品というのが、ローレンス・ブロックの「八百万の死にざま」であり、レイモンド・チャンドラーの「長いお別れ」であった。当の患者はシャレと受け取ってくれたし、読後感は好評で、大いに感謝されたものだ。でも、家族の方たちには顰蹙(ひんしゅく)ものだったと聞く。見舞いにもっとも不向きなタイトルだ。

 書名のイメージこそ悪いが、

(ニューヨーク市の人口にあたる)八百万の死にざまがあれば、八百万の生きざまもあるんだというそれぞれの人生を前向きにとらえたものだし、「さよならを言うことは少しの間死ぬことだ」というカッコいいレトリックなのだが…。

 普段忙しく、本読む暇もない人には絶好の暇つぶしになると断言しておく。

 チャンドラーは、病床でなくたって若い人は読んでおくべきだ。ぼくの知り合いに、好きになった女性には必ず読んで欲しいと「長いお別れ」をせっせとプレゼントしていたのがいるほどだ。ぼく同様、ハードボイルドには似つかわしくない男で、でも、理想だけは高かった。読み終えた彼女を射止めたかどうかは、また別の話になるが、これこそ

こうありたい男と
こんな男
との激しい落差

というものかも知れない。

 さて、ぼくにとって今日は特別の日になった。というのも、その「長いお別れ」を作家の村上春樹氏が新たに翻訳し直して、「ロング・グッドバイ」として発売された日だからだ。男女を問わず、生涯に一度は読んでおくべき本の一冊だと思う。文体が素晴らしく、名文が散りばめられている。本の中の有名な台詞が今日のタイトルだ。

ロング・グッドバイ ロング・グッドバイ
価格:¥ 2,000(税込)
発売日:2007-03-08