hyperclub

パソコン教室アイラブハイパークラブです。
教室に流れるBGMなどを紹介します。

壁紙

2007-08-30 23:39:31 | 音楽

 お盆からこっちずっとひとつの小説に没頭していた。ブログの更新が滞ったのはその所為だ。

太公望〈上〉 太公望〈上〉
価格:¥ 1,850(税込)
発売日:1998-05

 紀元前1100年前後というから気が遠くなる。古代中国、商王朝といえば商人の語源として有名だ。その商王である受王の人狩りで、家族はおろか一族を殲滅させられた少年が子どもら4人を連れて過酷な逃亡の旅に出る。もうハラハラドキドキ、とても本から目を離せない。それほど面白い。

 3千年前という時代感覚が想像もつかなくて出だしは幾分戸惑うのだが、もしかして挫折するかも…、時代考証なんぞ脇に置き、想像力を思い切り自由に働かせればカクンと楽になる。登場人物の最年少、「継」という少女が実に可憐でけなげであり、その魅力で前半読み進むことができる。

 今回で3度目の読了となったが、まだ読んでないという人が羨ましくなる。この小説に初めて出会うその時の感動は、再読、再再読のそれと格段に違うものなのだ。

 若い人たちには、アニメの「封神演技」を観ていれば、逆にイメージが掴みやすいかも知れない。ま、アニメのキャラが強烈過ぎて、小説ならではのふくらみや深みはかき消されそうだが。周りにいる誰かの顔を登場人物に重ねると、案外、物語に溶け込みやすいかも知れない。Hyper流読書術である。

 教室ではイタリアの話題でもちきりである。とりわけタオルミナの、この写真に出会ってから、シチリアの壁紙に魅せられている。

 ぼくなりに志摩の夕景に出会って写メのシャッターを切ってみた。磯部町飯浜からの落日だ。ここんとこ雷雨が続いておかしな天気だが、確実に秋が近づいている。

Sunset_summer

太公望〈中〉 (文春文庫)太公望〈中〉 (文春文庫)
価格:¥ 740(税込)
発売日:2001-04

太公望〈下〉 (文春文庫)太公望〈下〉 (文春文庫)
価格:¥ 740(税込)
発売日:2001-04


かなかなないてひとりである

2007-08-14 22:28:47 | 音楽

Furusato_rindou02

 

 油照りとは、薄曇りで風がなくじりじりと蒸し暑い夏の天候のこと。でも、今日の感じは少し違っていて風を感じるから嬉しい。重い雲が低く覆うけど風に流されて行く。それが重なるように流れては次々現われて。まるでぼくにパラソルをさしだすかのようだ。雲の隙間からは突き抜けるような青空がしっかり覗いて真夏をアピールしているのかも。

 自転車乗りにとって磯部は興味深い地域である。今日は的矢大橋から山田道(的矢-山田)をたどって比較的新しい「ふるさと林道」を越えてきた。山田から直角に左に折れて飯浜に向かう、林道というより山道である。

 デジャヴというか、初めての道のような気がしないのは、迫子道(穴川-迫子)にそっくりだからだろうか。この道路の仕様は写真の通りである。

 

Furusato_rindou01

 山頭火の、

「分け入っても分け入っても青い山」

を思い出す。この林道、ほとんど自動車らしきものと遭遇しない。マイ・プライベート・ロードのような観がある。気の遠くなるような長い上りにうんざりしながら、それでも独りである。鳥の鳴き音に励まされて、

「あの峠越えたらどんな景色がひろがってるのだろう」

なんて余裕はない。道路として距離は短いが勾配はたっぷりある。

 

Furusato_rindou

 

 もひとつ思い出して、記憶の総ざらえだ。

「鴉啼(からすな)いてわたしも一人」

 

Iihama

 

 飯浜から対岸の坂崎を望む。伊雑浦を渡り、山を越えたら自分の帰る町なのに遠く感じる。まだ3時半。今日の甲子園、第三試合、山商の試合がある。早く帰らねば…。本日の走行距離32.89km。


琉璃

2007-08-12 23:58:21 | 音楽

Ruri

 S氏といえば、ぼくをMacの道にはめ込んだ張本人である。教室では、毎日甲賀・大阪間を近鉄特急で通勤する人として知られている。それどころか出張も多く、福岡、東京を始めとする関東圏一円、いえ日本国中を頻繁に行き来されていて、ものすごくフットワークの軽い御仁である。

 彼は技術者で、ソナーの専門家。つまり超音波を利用して、新幹線の車両や航空機、果ては原子炉に至る超大型バディの瑕疵を発見する機械の設計、さらに実際の検査現場での監督など、こうして言葉でさらっと書いているが、ホントとんでもないことをされている。戦争が起こればこんな人が勝敗の行方を左右するのである。云わば、工業立国ジャパンの最前線で、もっとも重要な仕事に携わってみえる。

 氏の出張先に、新幹線が話題になっている台湾や中国が増えたと承知していたのだが…。氏がこの度再婚されて、新妻を伴って教室に遊びに来てくれた。なんと新婦は中国人女性である。

「いいなぁ、朝昼晩、毎日、中華やん。」

と冷やかしたつもり。そしたら、

「そうなんですよ、料理の腕前が半端じゃなくて香辛料なんか本格的に持って来てるんですよ。」

と、しっかりのろ気られてしまった。

 まだ、日本語に慣れていなくて、夫婦の会話には電子辞書が欠かせない。

「2千円で買った辞書が夫婦の絆を強めます。」

なんだそうだ。電子辞書が2K円?!

Clothstitch

 やはり言葉の問題は話し相手、つまりお友達ができないと上達しない。こうして志摩市に嫁いで来てくれたからにはさっそく仲間に入っていただかねば。

 彼女の趣味はクロス・ステッチ。写真の万里の長城は彼女が制作したもので、長大サイズだから完成までまる2ヶ月を要したという。

「こういうのをやっってみたいという方に指導されながらご一緒に作っていかれたらすぐお友だちになれるでしょうし、言葉なんかすぐ上達しますよ。」

 同じ技術者畑のお隣のシェフがアドバイスをくれた。もちろん料理研究会もご一緒に、と期待は膨らむ。

 シェフと一緒に料理自慢の彼女がこしらえる家庭料理をご馳走になりに行くことが早々と決定。後は同行者を募るばかり。嬉しいことに盆過ぎだって催し物がいっぱいだ。

 トップの写真は「琉璃」。リュウリーと読む。彼女が腕に付けていたブレスレットのようなもの。装飾品としてだけでなく身に付けることであらゆる人間が持つ潜在能力を最大限に引き出す力を持っているということで、男女を問わず中国で流行っているアイテムなんだとか。ガラスでできている。


進化はいつも遅れてやってくる

2007-08-08 23:58:21 | 音楽

「進化はいつも遅れてやってくる」。

 映画「ニュー・シネマ・パラダイス」。火事で失明した映写技師アルフレードが、燃えにくいフィルムの存在を主人公のトトから教えられて返す台詞である。

 皆から待ち望まれた進化もあれば、あまりの変貌に戸惑いや困惑を覚える進化もあるようだ。やがては馴染んでいくものの、それでも過渡期における揺らめきは案外ストレスのもとである。Windows Vista と、Office2007 に触れた途端、誰しもそう思われるようである。特に、Word 2007がはなはだしい。超初心者ならまだしも「こんなものか」と自分を添わせようと頑張るれるが、旧バージョンを使い倒してみえた向きには「なんじゃあ、これぇ!」状態である。

 メニューが消えたのである。これが大きい。

  • 「名前を付けて保存ってどうするのよ?」
  • 「ページ設定ってどこ?」
  • 「タブ設定はどうやってすればいいの?」

一斉にあがる疑問かつ怨嗟の声に不肖、パソコン教室の講師は皆さんの責めを防ごうと必死なのである。

 

「朝、目覚めますわな。隣りに寝てる家内を起こそうとしたら、ナント家内がブリトニー・スピアーズに変わってるんですよ」
「そりゃ羨ましいなぁ」
「ところが嬉しさ半分、何ですな。朝っぱらからあんな濃い顔をすぐ隣りで目の当たりにするとキツイですよぉ…」

 そんなものやろうかと疑問に思いつつも、半面、羨ましくもあるのだが…。ナンセ、これ、夢での話なのだ。まあ、ぼくも付き合いがいいこと。

 濃ゆい、くどいぐらいならまだしも、今まであったものがない、というのは大問題。さて、

「ぼくに任せない」

と腕まくりしたら、教室にはWindows Vistaはおろか、Office2007 なんてどこにもない。

 ここは時代の流れに沿って、Vistaを導入せねばなるまい。自作で新しいマシンを組むしかなさそう。当然、ローコスト・ハイパフォーマンス路線を継承せざるを得ない。にしても…。


夏の気配

2007-08-04 22:09:11 | 音楽

 深い林の道、両脇にはさらに深い森が迫って蝉時雨が喧しい…はずなのだが、少し様子が違うことに気づいている。日盛りに肌から吹き出る汗のようにまとわりつく蝉の声が真夏のものじゃない。薄物のカーディガンをまとって高原を散策する時におなじみのもの。と、いえば秋の気配。まだお盆前じゃないか。冷夏ってほんとう? ペダルを漕ぐのに必死だった春先に比べ、周りの景色や気配に敏くなっている。

 

Hazako_bunki

 さて、どちらへ? 右は、細いとはいえ舗装された下り坂。迫子まで緩い下りが続く(ハズ…未踏)。左は、未舗装のラフな上り坂。しかも長そう。この前は追い越していく軽トラに誘われるように左の道を選んだ。で、今日も、やはり、荒々しい登りの道に一票。奥底にマゾっ気が眠ってるとしか思えぬ。雨上がりだったり、車の往来が激しければキツイ道だが、澄んだ空気に慰められる。ようやく息が荒くなる頃、きれいに整備された舗装道がぼくを迎えてくれる。

 

Hazako_bunki02

「まだ上りかよ。」


地震

2007-08-02 19:50:00 | 音楽

 バアバさんと居るとバアバさんの携帯が頻繁に鳴る。

「メールですか?」

と尋ねたら、津波情報を送ってくれるんだとか。ということは、それだけ地震が多いのだ。ぼくはよくYahoo!天気情報のここをチェックしているが、昨日、今日、地震の数が少なくない。あっちこっちで揺れっ放しという印象が強い。何が起こっても不思議ではない世の中、まして事実は小説よりも奇なりといった時代、どうか大事に至らぬように常に心したい。

 それにしても携帯電話のサービスって幅広いし、ユニークだ。九州を北上する台風よりも、目に見えない地震に心が動く。


アルフレード

2007-08-01 23:54:00 | 音楽

 1日、宮城、福島、茨城、栃木、埼玉、千葉、東京都で震度2、その外の関東一帯でも震度1という地震が、17時16分ごろに発生した。震源地は三重県南東沖。ところが震源地に近いにもかかわらず何も気づかず、「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」に 没頭していたのが、娘とぼく。シアターでは思い切り揺れまくりで、いやぁ、面白いのなんの、シリーズ過去最高ではないかしらん。「アズガバンの囚人」を見逃しているから不安だったけど、最後まで画面に食い入った。ジェット・コースター・クラスのスピード感、ノンストップのハラハラ感はたまらない。重低音の振動とサラウンドがもたらす音の厚みに見終わってぐったりなったほどだ。地震以上に揺れた気がする。

 実は、この日が誕生日で前もって長女と待ち合わせの約束がしてあった。昨年は長男が、ぼくと同じ誕生日の末っ子と二人を接待してくれ、「ゲド戦記」をご馳走になった。今年は事情によりぼくだけになったが、誕生日を映画で祝ってもらうのは悪くない。仕切り屋の娘にすべて預ければ実に楽である。

「父、何が欲しい?」
「亀仙人がかぶっているような帽子かなぁ」
070801_164234 「・・・」
「自転車って意外と焼けるのよ」
「じゃあ、これにする?」
「あんたのミタテかい?」
「みたても何も頭が大きいからこれしかないやん」
「そんなもんかなぁ」
「ええやん、イタリアっぽくって!」
「これからアルフレードってぼくのこと呼んでいいぜ」
「呼ばへん!」

てなやりとりを久しぶりに交わしたが、実にゆったりと過ごせて楽しかった。明日から40歳に戻ったつもりで頑張れる。

 

 戻ったつもりであって、戻ったとは言ってないから。

 後から聞いたけど地震って誰も知らんかったみたい。京都府や能登半島沖が震源地なのに北海道で揺れたりと、ここんとこ動きが怪しい。注意が必要だ。