昨年芥川賞を受賞された宇佐見りんさんのこの本を、半年ほど前に図書館で予約しておいたら、先週やっと順番が来て、今日読み終えました。
「推し」というのは、予想していたとおり「一押し」とかいう時の「推し」で、この本では主人公の山下あかりさんが熱烈なファンである上野真幸(うえの まさき)さんのこと。
「燃ゆ」というのは、どうもその「推し」がSNSで炎上したというより、本当に火の車状態(本人はそうではないかも?)になった状況のことかな?と思います。そして、それは、上野さんだけの問題ではなく、山下さんの問題でもあるように思いました。
それにしても、ある人の大ファンになったことの経験がない私からは想像もつかない世界です。
なぜ、そこまで心酔できるのか?わかりません。
でも、そういう経験がある人には非常にわかりやすい世界なのかもしれません。
わからない世界ではありましたが、主人公の境遇から現代の闇をえぐった作品ではあると思いました。
ところどころに私の付箋(気になった所という意味)がつきました。
でも、芥川賞が持っている特に印象に残ったシーンとか魅かれる表現という感じはあまりなかった気がします。
さて、夢からさめた主人公がこれからどうしていくのか??どうなってゆくのか?が気になります。