1月29日(日)
今日は旧暦のお正月です。今は太陽暦ですべてを考える時代ですが日本も昔は旧暦でした。だから桃の咲かない時期の桃の節句なんかあるのでしょうね。多分本当は旧暦の3月3日を桃の節句というのでしょう。そんな訳で日本史を見る上で旧暦で史実を理解しておくと季節感がよく合うんじゃないでしょうか。
さて今週はどんな話をしましょうか。今企業でいろいろ取り組まれている課題に対する私見をいくつか述べてみましょう。CS・ソリュションビジネス・マーケティング・競争優位の戦略・・・・・etc。
まずはCSですが、みなさんご存知のことと思いますがCustomer Satisfactionの略ですね。日本語では顧客満足と言っています。今はデフレの時代ですから消費者が決定権を持っています。しかるに消費者の満足を得る商品が市場を制します。従ってどこの企業も自社の商品を選んでもらうために血眼になってサービスの改善活動に取り組んでいます。本当に良いことです。お客様からの希望・要望に答えて、我々消費者へのサービスがどんどんよくなることは大歓迎です。ところで企業にとってはそれだけでいいのでしょうか?これだけでは企業間の消耗戦です。もうちょっと気の利いたCS戦略を考える必要があるのではないでしょうか。私は現在企業で直接タッチしていないのであくまで評論ですが、CSは企業活動全体にわたって根本から見直す必要があります。個々の企業によりその特徴は様々ですが、それぞれの全体像をとらえるところから始まるべきもののような気がしています。あなたの会社の商品は何ですか?それぞれの商品のお客様は誰ですか?その商品の経営寄与度はどうですか。といった視点がまずあって、次にその商品が購入者の手に渡り料金をいただくまでの過程を一つ一つ把握してますか?そしてこれらの過程をお客様が購入する前、お客様の購入時、お客様の購入後に分けて分析してみてください。いろいろな業務が一応3つに分類できたと思います。さて次はこれらの一つ一つをお客様にとってどうあれば一番いいのかを考えてください。この時予算が?とか仕事がなくなる?とか余計なことを考えてはいけません。それはあとで考えればいいのですから。ここまでは結構根気と社内全員の協力が必要です。従ってそんな取り組みをしている企業はほとんどないと思います。誰も取り組んでないからこそすごく価値のあることなのですが。このあとはお客様にとって一番良いと考えたことを実行するタイムスケジュールを作って実践していくのみです。ここで注意してほしいことは企業経営の本質に合わないことを実践しろとは言ってませんので。商品を販売する以上利益のでないビジネスはありません。どうしたら利益が出てかつ一番良いお客様満足が得られるか知恵を出さねばならないところもあります。そしてこれらの知恵を出し続けることができる企業が最後に残る企業となるのです。だだ単にお客様が言っていることを改善していくことは企業としてあたり前のことで、最低限のことをしているにすぎません。これだけでは市場を制するなんて夢のまた夢です。ビジネスの変遷の歴史をみていくと企業の根幹を揺るがすようなお客様満足事項こそがイノベーションの源泉になっています。そしてその実現を可能とした企業が次代を担っていくことになります。
要するに、CSとは単なるお客様要望事項の検討ではないですよ。まず、お客様要望事項の改善は改善としてすぐ実行する。さらにすべての業務を紐解いてみれば、必ず”あたりまえのイノベーション事項”が存在し、その解決を勇気を持って実行していくことが必要です。
ちょっと長くなりすぎてしまうのでもうやめますが、企業というところはあたりまえのことがわかっていても実行できないものですよ。それは多元方程式を解くようなもので経営トップや上司の勇気や庇護が必要なところです。次回はソリューションビジネスの話をしましょう。では