1月30日(月)時々
今日は私見第2弾”ソリューションビジネス”についてです。最近の営業のスタイルとして課題解決型の提案営業をするように指導されているのではないでしょうか?お客様のニーズをよく聞いて、お客様の課題を自社の製品を使ってこのように解決できますと言った提案書を作って営業活動をするスタイルです。商品が特別な差別化できているのならまだしも、同様な物が一杯ある中でそんな提案書がビジネスの決め手になる訳がありません。しかも雛形提案書と言うまったく手前勝手の仮説提案書を使って、さもお客様の話を聞いて作ったように修正し、お客様のニーズに答えた提案書を持参し説明をすると言った営業活動になっているのが現状ではないでしょうか?ニーズを聞くと言ったってそんなに簡単に教えてくれる訳ないでしょう。仮に教えてくれてもそれは結論だけです。○○を導入したいから見積りをくれと言うケースは多々ありますが、その背景やどうして導入したいのかを把握できているかどうかが大事なことです。これらのことがわかっていれば、単に○○の必要性を訴えるだけでなく、この○○を導入する必然性を訴えることが可能になります。そのためにはお客様の事業のワークフローや取引形態や意思決定のしくみ等々把握する必要性があります。またお客様のキーマンの性格もかなり重要です。提案や提言の組み立てがまったく変わるからです。大雑把には未来志向型か過去重視型かを見分けておけばいいと思いますが。同じ○○でも営業ストーリーの組立て方は前者は将来こんなことも可能となると言ったところを重点的に組立てれば良いし、後者は今までにこんな実績がありますと言ったところを重点的に組立てると良いと言うことになります。
このようなソリューションの根本的な活動を見ずに、目に付く形だけを言うマネージャーの多いこと極まりないのが残念です。ほとんど実践経験がなくても形だけなら誰でも言えます。実践をしている者なら暗黙知的な領域まで指導できるのですが、その違いの分かる経営層は最近いなくなったような気がします。あまり苦労せず、高尚な知識を振りまき、取り繕うことだけに天才的な力を発揮するコンプラ・サラリーマンが多くなったせいだと思います。現場の一線で戦う者は必ず勝ち負けを経験するし傷もつきますが、スタッフ部門ではコンプライアンスが重要だ人事が重要だと言っても、根本となる生産にはほとんど関係がなく、勝ちはあっても負けはない世界ですから業績評価は良くなるに決まってます。歴史のある大企業はこんな状況になって、やがては歴史の舞台から消えていくのでしょうね。そうならないためにも現場の一線の諸君には頑張ってもらいたいものです。ちょっと話がずれてしまいましたが今日はこの辺で。