ヤマトって、一作目からさらば、2、新たなる旅立ち、永遠に、3そして完結編とあった訳です旧シリーズはね。
旧海軍の沈没戦艦大和が宇宙戦艦に生まれ変わり、地球の命運を背負って戦うことにカタルシスを感じ、反射衛星砲やワープ、波動砲の当時なりのリアリティ、なんといっても人間模様それも地球側だけでなく敵であるガミラスにも戦う理由があることを教えてくれたのです(後付けだけどね)
二作目、三作目とその精神はどんどん劣化し、あれほどブームになったヤマト人気はあっという間に鎮静化しました。毎年のように現れる地球への侵略国家、無敵化するヤマト(たった一隻で幾つもの星を滅ぼすなんて…)次々に死んでは復活する乗組員。めちゃくちゃな主人公の言動とかもう、ね。
2012年に2199が始まりました。懐疑的に見ていた私も、PVを観てこれは本気だな、と。
昨年秋の第7章まで楽しませていただきました。それこそ此れが終わるまでは死ねないぞ、みたいな。毎回毎回柏の葉まで時間と金を掛けて通うのですら楽しみでたまりませんでした。
終わってしまった2199。虚脱感いっぱいだった自分に2014年に新作映画公開の御知らせ。
先行の「追憶の航海」ははっきり言って期待外れでしたが…
「星巡る方舟」よかった!!!!!!
劣化していったオリジナルヤマト続編に失望した自分が、観たかったヤマトです。
1~7章ではオリジナル第1作に遠慮がちに作られていたような気がしますが、総監督の「立場の異なる者同士も必ずわかり合える」という2199を貫く精神が、はっきりわかりやすく描かれていると思います。
どの人物もキャラが立っていて見応えありました。
7色星団の戦いから生き残ったヤマトへの復讐に燃えるフォムト・バーガーが如何に心を開き、ヤマトと共闘するに至るのかが柱なのかな。バーガーかっこよかったな。
元ネタは明らかに「2」「新たなる旅立ち」から引っ張ってきたもなのだけど、私はこちらの方がずっと好きです。
よく云われてるヤマトホテルの間延び感もきになりませんでした。
バーガーの亡き恋人、メリアの姉、ネレディアの美しさと存在感(どんでん返しがあるのですが)
土方と斉藤の会話で始まり、会話で終わるのですが、これがまた泣かせるんだな。
わたしどの映画でも此処で泣き所かな、と思うと涙が出てくるのですけど、「星巡る方舟」は勝手に涙が溢れて止まらなくなるシーンがいくつもありました。
私にとって宇宙戦艦ヤマトの物語とは
「大切な人との約束を命を懸けて果たす者達、またそれを理屈をこえて信じて待つ者達の物語」
だと思っています。この物語のエンディングはまさにそれに相応しいもので、いまこれを打っていてもそれが思い出され、涙が止まらなくなるのです。