探せば、この地方都市にも、美味しいものは意外にあるんですね~
今回は、友人が超オススメ、という自宅ショップに案内してくれました。お客は1日1組限定。
同じ広島市内でも、我が家からは車で1時間以上かかる山あいの町にナビ頼りでたどり着きました。敷居の高い和食店を予測しておりました。←展示場のモデルハウスをそのまま移築した豪邸。
亡くなったオーナーの義父様の水墨画のギャラリーも兼ねているとか。
広~いリビング(自動ピアノが何やら奏でている)に、お客は私たちおばさん3人のみ。その3人のためだけにセッティングされたテーブル。真紅の折敷に、こんなアンティークな器と、蓋つきガラス器に野菜のピクルス。箸ももちろん割り箸じゃない。
アンティークの大鉢に盛られた白菜、茗荷、昆布のサラダ。3杯おかわりした。
こんな幕開けでのお食事なので、ここは趣味的な和食のお店だと思うじゃないですか・・・・・・・・
ところが、オーナーが『ピザは何枚にカットしましょうか』『へっ
ピザ
なんで・・・・・・』と面食らっていると、ここを推薦した友人が言いました。『だって、ここ、ピザ屋さんよ。』ええぇ~
なんと。この佇まい、この風情でピザ屋。
ハーフ&ハーフで、3人に3枚のピザ、つまり6種類が提供されました。
チーズたっぷりのスタンダードのものから、和風(チリメンジャコとか、海苔)、韓国風(コチジャン、白髪葱)と味もバラエティ豊か。ピリカラからアッサリまで、味が全部違うので、立て続けに食べても飽きない。
デザートは、手作りのほうじ茶プリンとカボチャケーキ。まるごと梅のシロップ漬。
料理、デザートだけにとどまらず、古布を利用したコースターや、帯をリフォームしたランチョンマットや、テーブルを飾リースやドライフラワーなどの装飾品も、すべて、オーナーのお手製。箸置きも自分で焼いた陶器だって。キッチンとリビングを分けるタペストリーも、お姑さんの形見の古い夏の着物の再生だとか。
いますよね~、手先が器用で、何でもこなしちゃう人。ここのオーナーもそんな人みたい。
豪邸で、こんな調度に囲まれながらの自宅ショップなので、楚々としたマダムを想像するでしょう(パリス・ユキさんまたいな)・・・・・・ところが、これがベタに気さくなフツーのおばちゃん。私たちの会話にも、バッチリからんできた。私たちよりもよく喋るくらいでした。
・・・・・で、3時間の長居をして、さて帰る段になってぶっ飛んだ
何がって、このピザコースのお値段。ナント、1人前、たったの1500円いくらなんでも、安すぎるでしょう~、利益が出てないでしょう~『もっと取ってください』と、お客側から値上げを要求しました。
『いいの、いいの。今日は3人だから、いつもより高いくらい。』『材料はほとんどタダみたいなもんだから』『まだお店とはいえないから』と、1,500円でいい、って。
てなことで、想定外の驚きのピザ屋さんでした。
食べログにもまったく載っていません。タウンページのピザ屋の欄にも掲載なし。でもナビを頼りに行ってみる価値は大ありです。