短気な人は、行ってはいけない。
雑居ビルの5階にあります。あらかじめ目星をつけておかないと、絶対にたどり着けない。三条交差点近く「喫茶葦島」
(食べログのお写真)
特徴的なカウンターは、奥行1メートル以上。オーナーの作業台も兼ねたカウンターに置かれていたのは、コーヒー豆をすくう、混ぜるためのスプーン。こんなにたくさんの本数が置かれているのは意味がある。
香りが混ざらないようにか、ただ豆をすくう、曳いた粉を掻き寄せるためだけに、いちいちスプーンをとり替えてました。モカならコレ、キリマンならその横、みたいに。「あっ、しまった、これモカのだったよ」なんて、間違いはしないんでしょうね。わたしなら、確実に間違う。
まずは、注文ごとに、豆を挽くところから始まります。
そして、慎重に、ゆっくりゆっくり、細いケトルの口から糸をひくようにお湯を注いでいきます。
とりかかってから、15分くらいかかって、ようやく1杯が出来上がります。座禅でも組んでいるような気持で、その工程を眺めていると、まるで禅寺の僧侶のような佇まいのオーナーが、深いお辞儀と共に、静かにカップを差し出す。
そうして出来上がったのが、こちら「葦島ブレンド」600円。
こんなに丁寧に時間をかけて出来あがって、しかもお値段高めで、おいしくなかったら、どうしよう~。
大丈夫。美味しかったです。ほっとします。まろやかで底に苦味のある味わい。
今回は一人で訪れましたが、待つことの出来ない性分のオットを連れてこなくてヨカッタ、と心から思いました。
冒頭にも書きましたが、せっかちな人がこのお店に行くのは、止めといた方が良いです。