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女児行方不明の山梨・道志村 警察より先に人骨を発見した「ボランティア」の捜索力

2022年05月10日 09時30分38秒 | 事件と事故
女児行方不明の山梨・道志村 警察より先に人骨を発見した「ボランティア」の捜索力



家族や友人たちと訪れたキャンプ場から当時7歳の小倉美咲さんが忽然と姿を消してから2年7か月──。

行方不明になった山梨県道志村のキャンプ場から約600メートルの山中で子どもの頭部とみられる人骨が発見された。人骨の身元の確認を進めていた山梨県警は5月2日、個人の特定には至らなかったことを明らかにしたが、周辺では美咲さんが当時履いていたものと特徴が似ている左右の靴と片方の靴下、さらに衣類や新たな人骨らしきものも相次いで見つかっている。


 膠着状態が続いた現場で、なぜ今になって続々と関連が疑われるものが発見されているのか。  

当初から現場取材を続ける元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は、3つの可能性があると言う。 

「1に人骨の発見場所周辺で行方不明になった可能性、

2に別の場所で行方不明となり、台風などの増水によって発見場所まで流された可能性、

そして3に第三者があの場所に置いたという可能性があります。

現状から考えると、自然現象が重なり偶然地面から露出する形になって発見者の目に留まったと考えるのが最も合理的だと思います」  

事態を動かすことになった人骨を発見したのは捜索ボランティアの40代男性だった。4月23日に骨のようなものを発見、写真を撮って確認し、25日に駐在所に届け出たという。 

「今回、発見したボランティア男性については警察も詳細の発表をせず、情報をかなり絞っています。男性に取材が行かないようにするためのようですが、本人からの希望もあったのかもしれません」(全国紙社会部記者) 

 2019年9月に美咲さんが行方不明になってから県警に地元消防団、自衛隊なども加わり大規模捜索が行なわれてきた。さらには今回の発見者となった男性のような捜索ボランティアも、団体や個人で現地入りした。

 「2019年の発生当時は地元消防や猟師、ボランティアの方々とも協力体制を敷くような形で捜索をしていましたが、はじめの大規模捜索は16日間で打ち切りに。その後ボランティアが捜索する際はあくまで自発的な形で、警察が要請したり、介入したりするようなことは基本的にありません」(小川氏)

そうしたなかで警察よりも早く、捜索ボランティアによって人骨が発見されたのだ。  

発見者となったボランティアの対応について、発生当時の捜索現場を知る民間山岳捜索隊員の三苫育氏はこう語る。

 「通常であれば警察は秘密保持の観点から捜査情報を教えてくれることはないので、警察と連携するようなことはありません。私たちが捜索ボランティアとして参加した際に、遺体や遺留物などを発見した場合は手を触れずに警察に知らせることになります。触ってしまってあらぬ疑いをかけられるのも問題ですから。 

 あくまで憶測ですが、今回、ボランティア男性が駐在所に届け出たのが発見から2日後になったのは、警察にも予定があるので緊急性がなければまずは写真を撮ってからという対応になったのかもしれません。ボランティアの男性は以前から捜索に参加されていたとのことなので、何か発見した場合はまず写真を撮るといった注意点が前もって共有されていた可能性もあります。いずれにせよ、捜索ボランティアとして賢明な判断をされたと思います」  

県警は新たに見つかった衣類や人骨についても、美咲さんとの関連について鑑定を進めている。  5月13日には、美咲さんは10歳の誕生日を迎える。 

※週刊ポスト2022年5月20日号


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オンライン授業で広がる教育格差。「なんとなく」勢が置いてけぼりに

2022年05月10日 03時30分42秒 | 教育のこと
新型コロナウイルスの影響によりオンライン授業の導入が広がり、新しい学校教育の形が注目されている。そんななか、各家庭におけるネット環境の違いや整備するためにかかる諸経費など、オンライン授業特有の問題点やデメリットがたびたび議論されている。  

学習意欲が高い学生にとっては悪いことばかりではないそうだが、実際は大部分の学生が将来について模索している段階。「なんとなく」学校に通っているという人が多いのではないか。いま、学生間での教育格差も広がっている。 

「意識高い」学生は満足、オンライン授業のメリット

専門学生の坂田由貴さん(20歳・仮名)。本人提供写真
「5月の緊急事態宣言解除日までは毎日オンラインで授業を受けていました。解除後は分散登校とオンライン授業の半々です」  

そう話すのは、京都府在住の専門学生・坂田由貴さん(20歳・仮名)。彼女はこの春から大阪の美容系専門学校へと進学し、美容師免許の取得を目指している。高校卒業後、2年間の社会人経験ののち進学した彼女にとって、オンライン授業は学習意欲を高めてくれるものだという。 「世間では色々言われているけど、個人的にオンライン授業は嫌いじゃないです。私の学校の場合、YouTubeライブを利用して行われています。授業後も録画を残しておいてくれるので、分からなかった部分をもう一度しっかり聞けるのが良いところですね。リアルタイムで視聴している時も、先生がゆっくり話してくれるので分かりやすいです」  

YouTubeライブの場合、授業に関する質問はコメント入力する必要がある。教師側がコメントをモニターで確認し答えていく形だ。Zoomなどの双方向映像・音声でのオンライン授業とは違うため、分からない部分を質問したい時には不便だが、坂田さんは概ね満足しているそうだ。 「先生たちがすごくゆっくり話してくれているので、リアルタイムでは見ずに録画を1.5倍速で見て、時短で要領よく勉強する時もあります。本当は良くないんでしょうけど……」 

 坂田さんは自ら工夫してオンライン授業を楽しんでいるが、同級生の中には「家だとやる気がでない」という生徒も多い。そのため、分散登校が始まってから学力の格差が広がっているという。 「リアルタイムで受ける必要がないからか、オンライン授業を何日も受けていない人も多く、理解度や学習速度に遅れが出ているようです。オンライン授業では基本的に座学と、ワインディング(パーマを巻く際の作業練習)をやっています。登校日もワインディングの授業があるので、自宅で練習している子としていない子の差がわかりやすいですね」  

ワインディングをはじめとした実技は、入学前に学校から配布されたマネキンを使用する。カットやヘアアレンジなどは指導が複雑なため、オンラインではなく分散登校時に教わるそうだ。 


 だがワインディングに関しては、オンライン授業後に完成形の写真提出やレポート提出などはなく、分散登校時の授業でしか教師のチェックが入らない。生徒の自主性に任せる形で進んでいるため、生徒間で技術格差が生まれる結果となった。

取り残される「なんとなく」学校に通う生徒たち


オンライン授業における問題点として当初話題となっていたのは、各家庭におけるネット環境・教育環境の差だ。今回取材に答えてくれた坂田さんも、「自宅のWi-Fi環境が弱い時は、映像が上手く流れない」と話してくれた。  

ネット環境の格差については、各自治体や学校が端末・ルーターを配布するなどして、比較的早期から解決が図られている。 

 筆者が在籍する大学院でも、前期授業はすべてZoomを利用したオンラインでの開講となった。それに伴い、オンライン授業支援給付金として3万円が全学生に支給され、PCの有料貸出も開始された。  

PCのレンタル料は1~2万円。有料である理由を大学側の事務職員に尋ねたところ、以下の回答が返ってきた。 「無料で貸し出した場合、学生も雑な扱いをしてしまう。破損リスクを避けるため、あえて有料にした。学生からお金を巻き上げるものではない」 

 大学構内のメディアセンター(PCルーム)も開放されているが、オンライン講義が行われている時間のみ利用可能で、大学入構の際には事前予約が必要となる。  図書館利用についても同じく、前日までの予約手続きと利用時間の制限がある。  

三密を避けるために必要な対策ではあるものの、施設利用に制限を設けてしまえば、結果的に学習意欲が低い学生を排除してしまうリスクも生じる。  

高等教育においては、入学時のやる気の差が学校生活・勉学への意欲に影響しやすい。  

坂田さんの通う専門学校でも、「勉強したくないけど社会人にもなりたくないから進学した」学生が多いという。  

現在、大学院生でもある筆者が見てきた限り、大学も同じように「就職に有利だからなんとなく進学する」学生は多く、そういった学生ほどドロップアウトしやすい傾向にある。 「なんとなく」で入学しても、学校生活を送る中で目的や学びの価値を見つける学生もいる。しかし、オンライン授業がメインとなったコロナ禍では、授業以外での刺激を得られず、学習意欲を持てないままフェードアウトする学生も出てくるのではないか。  

第二派の到来が危惧されるなか、夏以降も各教育機関にてオンライン授業や分散登校は続くと思われる。小中高とは違い、学生の自主性が大いに求められる専門学校や大学では、「学習意欲が低い、もしくは低下した学生をどう救済するか」が今後の課題となるだろう。

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満員電車で「クラスター」が起きない「意外なワケ

2022年05月10日 00時00分08秒 | 感染症のこと 新型コロナウイルス

新型コロナウイルス感染症が1月に日本に流入してからすでに丸10ヵ月が経過し、いま再び第3波と言えるような事態が起きている。この間、コロナウイルスについては様々な研究結果が発表されているものの、その量はあまりにも膨大なうえ、報道などで伝えられるのはその一部で、その一部すら日々追えていない人がほとんどだろう。 

11/30/2020

【写真】死ぬ瞬間はこんな感じです。死ぬのはこんなに怖い 


そこで、この感染症治療の最前線にいる国立国際医療研究センターの国際感染症センター国際感染症対策室医長で感染症専門医の忽那賢志氏へ緊急インタビュー。新型コロナについて現在まで分かっていること、わかっていないことを整理したうえ、第3波ともいわれる状況下にあって、いま「知っておくべきこと」を掘り下げた(本インタビューは11月18日時点までに行われたものであり、その時点での知見に基づいている)。 ----------


「気温の低下」は大きい

 ―日本国内での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行については、3~5月の感染者急増と緊急事態宣言が発令期間を第1波、そして6月下旬から再び感染者報告が増えてきて8月をピークにした第2波、そして11月に入ってからは第3波ともいわれる感染者の報告が急増していますが。 

 夏にかけての第2波は8月をピークに徐々に収束に向かいつつあったものの、なかなか収束し切れずにくすぶっていました。いわば感染者が減少する要因と増加する要因が拮抗する綱引きのような状態だったわけですが、ここにきてそれが増加する方に大きくバランスが崩れてしまったようです。 

 この原因は今のところ明確ではありませんが、寒さが増したという気候的要因や感染症対策に関するちょっとした油断などが重なってしまったのだと思います。


「日本全国」で警戒すべし

気温の低下とともに日本全国で警戒が必要になってきた photo/gettyimages

 第1波と第2波を比べた場合、検査体制の充実により比較的軽症の段階から感染者を発見できるようになったことや治療体制の整備で、第2波の重症者の報告は第1波と比べてかなり減少し、医療機関にかかる負担も当時ほどではありませんでした。 

 ところが今回の第3波は1日当たりの感染者数が第2波よりも多く、しかも若年世代の感染者の割合が多かった第2波当初と比べ、感染者に占める高齢者、つまり重症化リスクが高い感染者の割合が多くなった第2波後期の状態のまま、全国での感染者が増加しています。実際、私たちの病院でも重症者が入院するペースが第2波より早く、緊張感が漂い始めています。  

―北海道で感染者が増えていますね。  

気温低下についてウイルス感染症は蔓延しやすいという方向もありますし、当然ながら寒さゆえに換気もままならないという事情も関係している可能性もあります。今後気温の低下とともに日本全国で警戒が必要と言えるでしょう。


  ―感染経路として第1波、第2波と比べ、家庭内感染が増えているようですが。  

確かに現在は家庭内感染が一番多いのですが、それも元はと言えば家庭外で感染して持ち込まれているものです。その意味で、手洗い励行、3密回避、屋内でのマスク着用などの基本的対策を徹底することが何よりも重要です


マスクは感染リスクに応じてつけるべき

 ―一方でマスクについては逆に頻用し過ぎとの指摘もあるようですが。  私も含め感染症専門医は屋外かつ常にマスクを着用すべきとは言っていません。屋外で近距離で他人に接することがない場合、屋内でも自分以外に誰もいない場合にマスクを着用する意味はありません。マスクは感染リスクに応じてメリハリをつけて使用することが望ましいと言えるでしょう。  

また、基礎疾患として心不全、呼吸不全があり、マスクを着用すると酸素飽和度が保てないケースや正しい着用ができない小児などは敢えてマスクを着用しなくてもよいかとは思います。  

―新型コロナ対策では、スウェーデンのような強制的な政策は行わないことで緩やかな集団免疫の獲得を目指す政策の是非もしばしば議論になります。 

 現在のスウェーデンは一時期よりかなり感染者は減っていますが、人口当たりの死者数は今のところ日本よりはるかに多くなっています。そして集団免疫が獲得できるほどの感染率にはまだまだ到達していません。  

そもそも「人口の〇割が感染すれば、流行がなくなる」という集団免疫の考え方は、一度感染すれば再感染がほとんど起こらないことを前提としています。  ところが、新型コロナの場合は既に再感染事例が報告されているので、集団免疫については無理とまでは断言しませんが、少なくとも実現の可能性は遠のいたと思いますね。  

その意味ではスウェーデンの戦略はやや危険とも思えますし、少なくとも私個人は日本が真似すべきと考えません。



屋内での接触時は「無症状」でもマスク着用が基本
 ―その意味では、これまで一般的に感染症ではマスクの予防効果は懐疑的な報告が多かったと思いますが、今回はマスクの効果が強調され始めています。  もっともよく知られている呼吸器感染症であるインフルエンザの場合、他人への感染性が最も高い時期は発症直後です。このことを念頭に従来、私たち感染症専門医や世界保健機関(WHO)は症状がある、すなわち咳をしている人たちへマスク着用を推奨し、それがマスク着用の常識でした。  ところが新型コロナの感染性のピークは発症前、詳しい解析では発症の約3日前からと報告されています。しかも、二次感染が発生するのは、発症後よりも発症前の方が多いとも推定されています。  具体例を挙げると、1月にドイツで初めて確認された新型コロナの感染例です。この例はドイツを訪問した中国人が帰国後に新型コロナを発症。後にその中国人と同じ会議に出席していたドイツ人2人も感染が判明し、さらにこのうちの第1例目のドイツ人と接触があった別のドイツ人2人も後に感染が確認されました。  最初の中国人とドイツ人2人の接触期間、第1例目のドイツ人と接触したドイツ人2人の接触期間では、誰も発症していませんでした。つまり互いに症状がない時期に接触し、その後発症しています。  また、台湾で新型コロナの感染が確定した100人とその濃厚接触者2761人を調査した結果から、濃厚接触者のうち後に発症した22人はいずれも感染確定者の発症前、あるいは発症から5日目までに接触した人で、発症から1週間以上経った人と接触した人では感染は確認されていません。  これまでの研究結果からも二次感染が起こるレベルの感染性は概ね発症3日前から発症5日後ぐらいまで、重症患者の5%程度からは発症から約15日後まで、最大で約20日後で、それ以上経た感染者から感染すること基本的にほぼないと言えます。20日以降でも感染者に対するPCR検査で陽性が続く事例は数多くありますが、この場合は感染性があるわけではありません。  いずれにせよ症状がない感染者も会話で飛沫を飛ばし、感染を広げていることが明らかであるため、症状が無くとも屋内で他人と接触する際は全員がマスクを着用しようという「ユニバーサルマスク」という考えが提唱されています。


日本の満員電車でクラスターが起きないワケ

ユニクロのマスクが売れるなど、マスク着用はかなり定着してきた photo/gettyimages

 ―実際のマスクの効果はどの程度なのでしょうか?   アメリカの事例ですが、ある美容室で働く美容師2人が新型コロナに感染していたという、正直そんな美容室には絶対行きたくないと思うような事例に関して興味深い報告があります。この美容師2人、お客さんともに全員マスクを着用していたため、2人と15分以上会話をした濃厚接触者と定義できるお客さん139人のなかで感染者はいませんでした。  また、アメリカでの医療機関からの報告では、病院の医療従事者全員にマスク着用を義務付け、後には来院する患者全員にマスク着用を義務付けた結果、徐々に院内の医療従事者の感染が減少したことも報告されています。  今回の新型コロナに関する「ユニバーサル・マスク」とは感染性のピークが発症前であるため、理論的にマスク着用が望ましいと言われていたのですが、現在はそのエビデンスがこのように出てきているわけです。  ―また、ニューノーマルとして盛んに提唱されているのがいわゆる「3密の回避」ですが、その経緯を改めて教えてください。  新型コロナウイルス厚生労働省対策本部クラスター対策班が、2月26日までの国内感染事例110例の分析から、このうち8割は他人に感染させていないにもかかわらず、2割の人が二次感染を引き起こしていると発表しました。  この二次感染を起こしている2割の人が置かれていた環境が(1)換気が悪い密閉空間(2)多数が集まる密集場所(3)間近で発声や会話をする密接場面、という3つの「密」が重なるケースでした。このためこの環境を避けることが非常に重要になると強調されています。  韓国では新興宗教団体・新天地イエス教会の礼拝所を起点に5000人を超える感染者が発生したメガクラスターが報告されています。この教会の礼拝の写真を見ると、あまり換気がされていないだろうと思われる密閉空間で、多数の人がマスクを着用せずに密集している様子がうかがえます。また礼拝では、長時間にわたり声を出したり、歌ったりということが想定されます。このような環境では大変なことが起こるわけです。  ちなみに日本国内の満員の通勤電車などを指して「3密なのになぜクラスターが起きないのでしょうか?」と疑問を寄せられることがありますが、これはおそらく電車内で皆さんがあまりしゃべらないからだと思います。  クラスターが発生しているケースの多くは、合唱している、カラオケをしているとなど大声を出しているところです。これに加えて最近は電車内でも多くの乗客がマスクを着用し、換気されていることも影響していると思われます。


マスクは感染リスクに応じてつけるべき
 ―一方でマスクについては逆に頻用し過ぎとの指摘もあるようですが。  私も含め感染症専門医は屋外かつ常にマスクを着用すべきとは言っていません。屋外で近距離で他人に接することがない場合、屋内でも自分以外に誰もいない場合にマスクを着用する意味はありません。マスクは感染リスクに応じてメリハリをつけて使用することが望ましいと言えるでしょう。  また、基礎疾患として心不全、呼吸不全があり、マスクを着用すると酸素飽和度が保てないケースや正しい着用ができない小児などは敢えてマスクを着用しなくてもよいかとは思います。  ―新型コロナ対策では、スウェーデンのような強制的な政策は行わないことで緩やかな集団免疫の獲得を目指す政策の是非もしばしば議論になります。  現在のスウェーデンは一時期よりかなり感染者は減っていますが、人口当たりの死者数は今のところ日本よりはるかに多くなっています。そして集団免疫が獲得できるほどの感染率にはまだまだ到達していません。  そもそも「人口の〇割が感染すれば、流行がなくなる」という集団免疫の考え方は、一度感染すれば再感染がほとんど起こらないことを前提としています。  ところが、新型コロナの場合は既に再感染事例が報告されているので、集団免疫については無理とまでは断言しませんが、少なくとも実現の可能性は遠のいたと思いますね。  その意味ではスウェーデンの戦略はやや危険とも思えますし、少なくとも私個人は日本が真似すべきと考えません。



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