長い会議、転勤、飲み会…“昭和型”は本当に悪いの? 4つの特徴にみる隠れたメリット

何かにつけて悪者扱いされる“昭和型”。パワハラおじさん、男女差別といった未熟な慣習・言動は非効率で野蛮な部分はあるが、果たして本当にすべてが悪いのか。合理主義が蔓延るなか、結局、非効率なこともしばしば。
2022年05月31日

5月31日に発売された『週刊SPA!』では仕事、家族、恋愛などにおいて、完全否定される昭和型について、いま一度そのメリットを検証している。今回は、そのなかで「昭和型企業」のアップデートすべき点について書いていこう。
「昭和型=悪」の是非を今こそ再検証
下記に挙げた4つは、今の時代に悪とされる昭和型企業の特徴だ。
1.終身雇用・年功序列 社員のモチベーション低下や人件費高騰を生む昭和の悪弊として批判される終身雇用・年功序列。だが、中長期を見据えた人材・事業育成には不可欠という利点もある。ちなみに、ジョブ型雇用を取り入れた組織は短期的な成果主義に陥り、持続性が低いという指摘も
“昭和型”企業の特徴
2.会議が多い&長い なにかと会議をやりたがるのが昭和型の組織。会議をしただけで「仕事をした感」を得るだけになっている、忖度が生まれやすいとの指摘もあるが……そうした合議を重んじるスタンスは、ひとりに責任を負わせない”責任の分散”にも繋がっていると言える
2022年05月31日
飲み会の強要はパワハラだが…
4.強制的な転勤 強制的に転勤は命じられた社員のみならず、その妻や子どもの生活やキャリアにも大きな影響を及ぼす。だが、強制でさえなければ同じ企業に勤めていながら異なる勤務地・文化・仕事のやり方に触れ、多様な視点を持てる点を転勤のメリットと見ることもできる

“昭和型”のメリットとデメリットは表裏一体
たとえば、ジョブ型雇用が日本でも導入されつつありますが、成果主義に走りすぎたアメリカ型のマネジメントは限界がある。『目先の成果を求めると組織が持続しない』『人材育成に注力する企業を金融市場で評価しよう』という動きも高まりつつあります」 社員を長期的に雇って育てる“昭和型”のマネジメントにも良さはあるのだ。また、テレワークの定着によって社員同士の関係がドライ化した近年は、ワーケーションなど新たなスタイルで懇親や相互理解を図る動きも世界的に増えつつあるとか。このウェットな繋がりこそ、まさに昭和型が得意としてきたところではないか……!?