息子抱いたママが蹴りでクマ撃退 元自衛官だが「倒し方学んでない」
9/15(日) 16:00配信
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朝日新聞デジタル
クマに突進され、「まだこの辺りにいそうなので心配」と話す、斉藤歩叶さんと、桜虎ちゃん=2024年9月12日、岩手県大槌町、東野真和撮影
岩手県大槌町で11日午後9時ごろ、元自衛官、斉藤歩叶さん(21)が生後1カ月の長男を抱いて歩いていたところ、ツキノワグマ3頭に遭遇した。
【写真】クマが突進してきた場面を現場で再現。「こんな感じで蹴りました」
半年前に夫の出身地の大槌町に移り住んだばかり。クマを見たのは生まれて初めてだった。
すると、うち1頭が突進してきた。
元自衛官でも、クマの倒し方は学んでいない。どうしたらいいかわからない。
「この子を守らなくちゃ」
とっさに右足で思い切りクマを蹴りあげた。硬い毛皮に触れたような感触があった。腹あたりに当たったようだ。
クマが少し遠ざかり、道が開けた。そのすきに、体重4.5キロの長男を抱きかかえて逃げた。クマはしばらく追ってきたが、振り返るといなくなっていた。
料理に使う調味料がなく、近くのドラッグストアにいく途中だった。「熊よけの鈴を買います」
岩手県自然保護課によると、岩手県内では今年、8月末までに1人が死亡、7人が負傷している。今回はたまたま攻撃し、逃げて助かったが、同課は、クマに出合ったら興奮させずに走って逃げず、目を離さず静かにゆっくり後退することを勧めている。(東野真和)