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業界破壊企業<読書会>最終日 著者の斉藤先生登場~幸せを軸とした経営は旧来の経営と何が違う?スピノザ「コナトゥス」から読み解く~

2020-11-02 17:44:51 | 組織開発・社風改革

今日は、5回シリーズでやってきた斉藤先生の著書「業界破壊企業」の読書会の最終日。

学生から社会人、経営者から様々な方が参加していただいた読書会も今日が最後です。

 

*スピノザ



そして、今回は集大成ということもあり、参加者からのご質問を斉藤先生に受けていただけるということで、皆さん開始からたくさんの質問が。

また、JES、903シティファームのメンバーも今回は参加。両団体とも、まさに斉藤先生の書籍で書かれている通り、ハッピーイノベーション実践版として私達も試行錯誤しながら運営にあたっているだけに興味津々。

 

まず第一部は書籍の私の要約解説から、今回は特にハッピーイノベーション型企業の章の解説と言うことで責任重大です。

 

私が一番関心を持ったのは業界破壊企業とハッピーイノベーション型企業の違いのこの図です。

 

起業の動機がハッピーイノベーション型企業は、「夢中」であるということ。

 

私自身この章を読んでいて頭に浮かんだのは、哲学者であるスピノザの「コナトゥス」という言葉。



スピノザは、「本来の自分らしい自分であろうとする力」を「コナトゥス」と呼びました。ラテン語で、努力、衝動、傾向、性向という。

 

その人の本質は、その人の姿形や肩書きではなく、「コナトゥス」によって既定されると考える。当然のことながら、コナトゥスは多様であり、個人によって異なることになります。

 

この世の中に存在しているあらゆるものは、それ自体として「良い」とか「悪い」とかいうことはなく、その人のコナトゥスとの組み合わせによって決まる、とスピノザは考えたのです。(山口周氏)

 

まさに、事業の軸は「コナトゥス」が本質だと言うことではないでしょうか。

 

ここで私は、いままでモヤモヤしていたSDGsの違和感がやっと腹落ちしました。

私自身がなかなかSDGsを掲げられなかったのは、私自身が掲げている活動がコナトゥスと言い切れるか自信がなかったからだとわかりました。

ディスラプター的に社会の課題は感じていて、起業したとしてもそれが斉藤先生の言うところのエゴの領域であれば、それはハッピーイノベーションではないと言うことです。

 

ハッピーイノベーションは、

私自身の研究課題であるティールの要件の一つであるパーパスと通じるものであり、まさにコーリングの領域ではないかと思うのです。

 

コナトゥスに耳を傾け、感じ合い、場のチカラを高めて、目指すところを共有し、ともに仕事をし、成果を上げていくような、自分自身の幸せ起点の活動が皆の幸せとも呼応して事業が展開されていく。そんな感覚かなあと思います。

 

私自身、今回はJES、903メンバーも聴講して頂いていることから、下記のように自分起点のコナトゥスの在処を振り返りまとめてみました。

ここで気がついたのは今だからこそ、このように文字にして最もらしくコナトゥスをまとめることができるが、日光街道を歩き始めたのを例にしてみれば、ただ弊社の前に日光街道が通じていて楽しそうだったからとしか言いようがないのです。

 

そして仲間と語りあっているうちに数人の物好きが歩こうとはじまったのが、ただなんとなく12年続いている、というのが真相です。

今回は斉藤先生からそんな素晴らしい気付きをいただきました。

最後までお付き合いをいただき、ありがとうございました。