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僥倖

 昨日、午前中の授業が終わった瞬間に電話が鳴った。
 自宅で妻が出なかったから、私が出た。すると、
「京都中京区警察署の落とし物係ですけど・・」
 おおおお!!!、妻の財布の件か!!
 すぐに内線を鳴らした。
 今度はすぐに出た妻に向かって、
「おい、京都の警察からだ。財布が見つかったのかな???」
「ええええ、本当?出てみる」

 そのまま私は生徒を送って行き、戻ってきたらすぐに家に走って行って妻に尋ねた。
「財布?」
「そう。見つかったって」
「そりゃよかった。で、どこにあった?」
「タクシーだって」
「やっぱりそうか」
「うん。よかった・・」
「いい人だね。タクシーの人」
「本当にそう。きっとすぐに届けてくれたんだけど、祇園祭で警察も忙しかったんだろうね」
「そうだろうな。でも、ラッキーだったなあ・・」
「なにもなくなってなくて、そのまま戻ってくるって。もう嬉しくって・・」
「よかった、よかった」

 まあ、お祭り気分に浮かれて、やたらビールを飲んでいい加減酔っ払っていたから、多少の失敗は当然のことだったが、お金とカードの入った財布がそっくりそのまま戻ってくるなんて、僥倖以外の何物でもない。

 もちろん、これからは気をつけねばならないが、とりあえず、よかった、よかった・・。
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