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「風立ちぬ」

 映画「風立ちぬ」を見た。
 特別ジブリファンでもないが、新作が発表されるとついつい見に行ってしまう。まあ、見終わった後に損した気分になったことがないのが一番の理由だろうが・・。
 この「風立ちぬ」もそうしたジブリ的な水準を保った映画だった。


 私は堀辰雄の「風立ちぬ」は読んでいない。その内容をほとんど知らないくせに、自分の読むべき小説ではない、と若い私は勝手な判断をしていたように思う。だから、この映画がどこまで堀辰雄の小説を基にしているのかわからないが、それが少しばかり悔しいから、ボチボチ読んでみようかな、という気になった。今すぐには、無理だけど・・・。

 しかし、主人公・堀越二郎の声には最後まで違和感が去らなかった。理知的な風貌の主人公にあんなくぐもった声で話されては、興趣が削がれる。調べたところ「新世紀エヴァンゲリヲン」監督の庵野秀というひとらしいが、どういう意図があるにせよ、ミスキャストだと私は思う。
 それと、物語が終わって、最後に流れたユーミンの「ひこうき雲」。久しぶりに最後まで聞いたが、初期のユーミンはやはり素晴らしい。観客の誰一人として立ち上がらなかったことからも、この選曲は最高だった。
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