【臨時法話】
読者女性が「1月25日の投稿法話を読みました。住職さんは奥様を、本当に大切にしておられるんですね。私の知人、友人には、亭主関白の夫婦が多いので、是非ともこの日の法話を紹介したいと思います」と連絡が。対し、拙僧「結婚は、競馬で馬券を買うに同じ。どれが勝ち馬か負け馬かもわからんのに、男女共が人生を賭けての大博打です。そんな大勝負を私に賭けてくれた人(妻)を裏切る訳にはいかんでしょ。勝敗(各々基準は別)は時の運もありますが、相手(伴侶)を納得させられるだけの努力はやらないとですね。この話も含め、学校講演に呼ばれましたら、保護者の方々に向けて、必ず次の様な話をします。
『世に、頭が高い、と言われる人達がいますが、案外に力のないのが多い。力がないから威勢を見せつける為、威張った態度をとる。弱い犬ほどよく吠える、とはこの事にて。能ある鷹は爪を隠す、と言いますが、能(実力)がないから、爪を剥き出しにして威嚇してくる。本当に力のある人は、弱い人を支える側に立つもの。拙僧は買い物などに行った時、妻(拙僧より4つ下)に荷物を持たせた事がありません。どんな軽い、小さな荷物でも、必ず拙僧が持ちます。街中に出ると、か細い奥様が両手に荷物を持って歩かれているその前を、主人の威厳を履き違えた旦那が、手ぶらで偉そうに歩いている姿を、ほんとによく見かけます。バカと変わらん。荷物を持ってやらんかい、と周囲は見とりまっせ。それと、家庭のゴミ出しですが、これを奥様にさせている旦那が多いと、結構耳にするんですよね。拙僧は妻にゴミ出しをさせた事がないので、これには、ほんなこつ、たまげました。旦那がゴミ出しをしない理由ですが、その中で最も呆れた理由は、男(主人)にゴミ出しなんかさせるな、というもの。ほとほと空いた口が塞がらん。今1つは、昨今はあまり聞かなくなった言葉ですが、あまりですよ、俺が働いてお前(奥さん)に飯を食わせてやってるんだ、というもの。いやいや、違うでしょ。交通事故で1ヶ月入院された専業主婦さんの賠償を、どこぞの地裁が、1日9800円×日数、つまり、専業主婦の月給は約30万円と言いおった。この金額が妥当かどうかは、各々異論はありまっしょうが、旦那が安心して外で働けるは、奥さんが家庭を守ってくれてるからでっせ。まさか、とは思いますが、この講演会におらっしゃるお父さん達に、こんな情けなか旦那はおらんでしょうな。この話は、拙僧が妻を大事にしている事の自慢話をしている訳じゃなかですよ。父親と母親がお互いを尊敬し、助け合い、労りあって生きている姿を見て育った子供は、やはり違いますもんな。躾(しつけ)は、するものじゃない。躾は、見せるものですばい』
と、学校の講演会では常に保護者さん達に。すると講演後、決まって数日後に数名ですが、奥様から『あの講演会以来、旦那が荷物を持ってくれる様になりました。有難うございました』とのお礼の手紙が拙僧のところに届きます。昭和の頃に比べたら、奥様を大切にする旦那は増えてきた様には感じます(拙僧への夫婦間相談の範疇)が、それでもまだまだ、亭主関白の話は耳に入ってきますよね。『蛙の子は蛙(父親と息子、母親と娘)』のケースが多いのかな」と。
続けて拙僧、この読者女性に「偶に、檀家の独身女性から『結婚相手を選ぶ時、どこを注視して決めたらいいですか』なる問い掛けが。対し、拙僧『確認せにゃならん事は色々、様々あるが、結婚してもいいかな、と思う彼氏の家に行って、彼の母親が、彼の父親から、どういう扱い(仕打ち)をされているかを見てきてごらん。将来(結婚後)の君の姿(状況)が見て取れるかもよ』と。限度や内容にもよりますが、まあ、亭主関白は見ていると、不愉快でしかない。かかあ天下の方は、夫婦円満、なる言葉がある様に、幸せそうに見えるケースが多いかな。わが寺の檀家夫婦の狭い範疇での事ですが、そう感じる事が多いよね。何にしろ、家庭円満の秘訣は、やはり、夫婦の絆が最も大事かな。家庭の要は、夫婦だもんね。明治時代の教育者の森信三さんが『人間は一生のうち、逢うべき人には必ず逢える。しかも、一瞬早過ぎず、一瞬遅過ぎない時に』との言葉を残されておられますが、但し、その縁を活かせるかどうかは、本人次第かな。徳川将軍家の兵法指南役を務めた柳生宗矩公が『縁に逢って、縁に気付かず。縁に逢って、縁を活かさず』の言葉を後世に。拙僧も妻と出逢えたタイミングは、当にそれだったかな」と、この読者女性に。
過去の法話が下記で読む事が出来ます。
金剛寺ブログ :https://blog.goo.ne.jp/junko-0808
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拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」
金剛寺インスタグラム:https://www.instagram.com/tentokuzan_kongouji/?
次回の投稿法話は、2月1日になります。