夕映えに

陽が落ちるまで輝きたい、くさぐさの記録(日々の出来事、読書、スポーツ、友だち)

雨の一日  午後は読書 「生きかた名人」

2006-05-23 20:45:08 | Weblog
  昨日のゴルフは好天に恵まれ、ありがたい一日でしたが、今日はまた雨
 となり、午前中はスイミングに行き、ノルマはこなしてきました。

  午後は読書と決めこみました。私は一冊の本を読んでしまわなければ、次
 の本と言うなでなく、集中して読むのは、夜なのです。昼間は何かの用で、
 中断と言うこともあり得るので、どこから読んでもいいもの、随筆などにな
 ります。

 「生きかた名人」(たのしい読書術) 池内 紀 著
   生きのびるための20編  普通ならマイナスの要素であるものを、い
 かにしてプラスに転じたか、作家名人技を書いています。
  名だたる方をあげてみます。
 
 林 芙美子 「貧乏」 貧乏は貧しいとは限らない。貧乏であって豊かな人
           も、金持ちでも貧しい人もいる。貧乏とまずしさは別だ。
            行商人の子どもで育っても、季節ごとにちがう町々で
           いろんな人と出くわした。寸足らずの着物の帯が解ける
           と裾を股にはさんでキュット後ろではさむすべも心得て
           いた。貧乏の豊かさをこの上なく楽しく描いた。

 太宰 治  「心中」 3度心中していて、1度は片方だけが死に、2度めは
           両方生き残り、3度目は両者とも死。心中失敗体験記を
           克明につづっている。
 
 堀 辰雄  「病気」 病弱で、喀血の繰り返し、20年余、死の病すら、
           「あたかも蜜月の旅に出かける」ようにして、またとな
           いテーマを独占したのも同然だった。

 吉田 健一(英文学者 吉田茂の長男)
        「飲み助」 酒はぼんやりした気持ちで飲むのが良いのであり、
            自棄酒は下の下、思惑ずくの飲み方は悪酔いのもと
             飲む話、酒の話は多いが、泥酔していても紳士で
            知性は緊密の度を失わなかった。

 与謝野晶子 「子沢山」 鉄幹との間に12人の子持ち「情熱の歌人」
            「君しにたまふこと勿れ」時代に対する発言反戦詩                        
             わが子エレンヌ、アウギュストと名を付け、西暦
            だけの年号を使った。 
             女と言う生活者の立場から、男社会を批判し、異議
            を申し立てた。

         ガザニア(クリーム色)