「夏も近づく八十八夜 野にも山にも 若葉が茂り
あれに見えるは茶摘じゃないか・・・」
と歌われるように、八十八夜の頃には何処も茶摘みで忙しくなる季節です。
今年は5月1日が八十八夜でした。今日はウォーキングをしていると畑で
茶摘をしている人を見かけました。またわたしの隣の人も明日は親戚の茶摘
みの手伝いと言っていました。
例年は4月の終わりごろから始まりますが、今年は少し遅れたようです。
摘んだ茶はJAへ持って行き製茶にしてもらうそうです。今まで隣の町の製茶
屋へ持っていって製茶と交換してきたのですが、今年から製茶屋さんが止め
たと言うことで、JAでは50K単位だそうで、摘むのは家族だけでは無理との
ことです。
私の家も子どもの頃は1反の畑の廻りに茶の木があり、お茶はいっときに
摘まねばならず、学校から変えると、かばんを投げ出し茶摘をしたものです。
1K摘むのも大変なのに50Kとは・・・・・背負い籠いっぱい摘んでも3kあるか
なしです。日曜日などは2籠くらいは摘んだでしょうか。
我が家は父が茶が好きで茶揉み専門のところで習ってきていて、親戚の
炉のある家で汗だくのような格好で茶揉みをしていました。熱い炉の上で一枚
一枚針のように細く揉み上げるのです。(茶の葉は先の芽だけ)わたしは弁
当を届けるついでによく見ていました。
家では母が番茶作りです、これは蒸篭で蒸して熱いうちに筵(むしろ)の上
に広げみんなして手で揉みます。たくさんの生茶もほんの少しとなります。
そして天日で乾かします。焙烙(ほうろく)で炒った記憶もあります。香ばし
くて美味しいおちゃの出来上がりです。これらは2番茶や3番茶でも作りました。
父の作ったお茶は一年間立派な茶壷に入れ小出しして飲んだものです。
今のようにコーヒーやジュースなど飲まないですから、茶は随分飲んだので
しょう。