向田邦子 著。
実家の父の書斎からかなり前に持ってきたもの。
向田さんの作品はドラマでは良く見ましたが
こんな風に原作を読むのは初めてかもしれません。
「隣の女」
「幸福」
「胡桃の部屋」
「下駄」
「春が来た」
の五つの短編集。
いくらでもその辺に転がっていそうな日常の一コマ。
幸せの感じ方って人それぞれで、自分では不幸だと思ってることが
他の人にはごく普通の範疇のことだったりするんですよね。
感情の裏と表。
まあ、そんなこともあるさ、人間だもの。
なんて思わせてしまうのは、必ず優しさというフィルターを通して人を見ることができるからなのかな。
向田さんが亡くなられてもう30年以上も経つのですね・・
この方のファンは多かったから当時のショックは大きかったと思いますが
活字や映像で作品が残り、30年経った今でもこうやって余韻に浸れるってすごいことだなぁ。