今日のシネマ
2018年 アメリカ
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オークランドで生まれ育った親友同士の2人の青年の姿を通し、
人種の違う者や貧富の差がある者が混在することによって起こる問題を描いたドラマ。
保護観察期間の残り3日間を無事に乗り切らなければならない
黒人青年コリンと、幼なじみで問題児の白人青年マイルズ。
ある日、コリンは黒人男性が白人警官に追われ、背後から撃たれる場面を目撃する。
この事件をきっかけに、コリンとマイルズは互いのアイデンティティや
急激に高級化していく地元の変化といった現実を突きつけられる。
あと3日を切り抜ければ晴れて自由の身となるコリンだったが、
マイルズの予期せぬ行動がそのチャンスを脅かし、
2人の間にあった見えない壁が浮き彫りになっていく。(映画comより)
人種差別を扱った作品を今までたくさん観てきました
その度に悲しい思いをしてきましたし
白人警官の黒人への容赦ない行動は記憶に新しく、
アメリカではあちこちで暴動も起きています
今回の作品は、今までのとはちょっと違っていて
黒人のコリン(ダビード・ディグス)と白人のマイルズ(ラファエル・カザル)という
小さい頃から親友だった二人の関係性を軸に描かれています
そして、なんと この二人、実際にオークランドの高校で出会い
それから友情を温めているんだそうで、この映画の脚本も二人で書いています
それを知ってから観ると尚更この映画が語っていることが
真実味を帯びてきます
それからこの映画の舞台になっているオークランドの事を知っていると
起きる出来事の理解がより深まると思います
カリフォルニア州にあるオークランドは国内でも多く犯罪が発生する場所で
そこには多種多様な人種が生活しています
1960年代には黒人民族主義運動・黒人解放闘争を展開していたブラックパンサー党が結成されており
今でもそれを引き継ぐ人たちがいる
そして、一方では高級化された地域に新しい人たちが入ってきて
そこにはまた違う文化が作られようとしている・・・
タイトルの ブラインドスポッティング は ”盲点” という意味です
そして、
心理学に使われる 「ルビンの壺」↑ が
この映画のストーリーそのものを表わしている・・・
タイトルといい、ルビンの壺といい、深くてものすごく考えさせられる内容でした
日本人には共感しにくい事もあると思いますが、いい映画だと思います
今後、この若き監督(カルロス・ロペス・エストラーダ)に注目したい