今日のシネマ
2020年 ギリシャ・ドイツ・ベルギー合作
移動式のスーツの仕立屋を営む主人公が、初めてのウェディングドレス作りに奮闘する姿を通して、
人と人とのつながりや人生の希望を描いたドラマ。
ギリシャ最大規模のテッサロニキ国際映画祭では、
ギリシャ国営放送協会賞、青年審査員賞、国際映画批評家連盟賞の3冠に輝いた。
アテネで36年間、高級スーツの仕立て屋店を父と営んできた寡黙なニコス。
そんな中、不況がギリシャを襲い、店は銀行に差し押さえられ、ショックで父は倒れてしまう。
途方に暮れたニコスは、手作り屋台で、移動式の仕立て屋を始めることを思いつく。
しかし、道端で高級スーツはまったく売れなかった。
そんなある日、ウェディングドレスの注文がニコスに飛び込んでくる。
紳士服一筋だったニコスは、隣人の母子に手伝ってもらい、
女性服の仕立てを学びながら、人生初めてのウェディングドレス作りに挑むことになるが……。
(映画comより)
ギリシャ映画って珍しい・・
何かの映画を観た時にトレーラーで流れていて
わ、面白そう!
・・って てっきりコメディかと思って観たら全然違いました (9月下旬鑑賞)
まずね、主人公を演じている役者さんが、いろんな人に見えちゃうんですよ
ミスタービーンとか(だからコメディ?)デニーロとかスタローンとか
時には細川俊之・・って もう 誰、この人・・って思ったら
ギリシャではとても有名なベテラン俳優さんだそうです(ディミトリ・イメロス)
↓
老舗の高級テーラー・・
昔は当たり前にあった仕立屋さんですが、不況や時代の流れで
人は安価な既製品に流れていく・・
それはある意味、仕方のないことなのかな~
日本だってそうですよね
そんな中、主人公のニコスは、客が来ないならこっちから出向いてやるぜ、って
手作りの屋台でテーラーを始めるのです
しかし、店舗と同じやり方でやるものだから、
高いし時間はかかるしで全く売れず・・・(そりゃそうだろう)
ある時、突然 ウェディングドレスの注文が入ったことから
ニコスの新たな挑戦が始まります
台詞が少なくて淡々と進むので
もしかしたら苦手な人(あるいは眠くなる人)もいるかもしれませんが
私はニコスって人がなんだか面白くて目が離せませんでした(この人、ひょっとしてアスペ?)
人って、求められると自分でも気付かないくらいの力を発揮するものですよね
困難にぶち当たっても絶望せずに ひたむきに乗り越えていく姿は
なんだか勇気をもらえました
ウェディングドレス作りを手伝ってくれた隣人のオルガ・・
オルガには夫も娘もいます
二人はどうにかなるのかなぁ~って思ったけど
娘の存在は大きい・・
この二人の関係でもニコスの気持が計りかねました(やっぱりアスペ?)
最初は自転車で引いていた屋台が どんどん進化していくのが面白かった
監督は ソニア・リザ・ケンターマン ↑(次世代のアキ・カウリスマキと言われてる)
登場するドレスはすべてベルギーのデザイナー、
ジュリー・ルブランがデザインしたオーダーメイドだそうです
2022-60