八千草薫さん。
私は倉本聰さんのドラマが大好きで、
『前略おふくろ様』の料亭の女将さんがとても印象に残っています。
現在も放映されている『やすらぎの郷』の続編『やすらぎの刻~道』
そこで見た八千草さんが最後となってしまいました。
ほわ~~~~ん とした雰囲気が大好きでした。
山好きのご主人の影響で登山をなさっていた、というのも
ちょっと意外で嬉しかった。
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私にとっての別の世界。その一つが「山」になります。
主人は山登りが大好きで、結婚してからは私もよく連れていってもらいました。
2人とも、冬の雪山が大好きでした。
主人は背が高くて歩幅が大きいので、私を置いてどんどん先に登っていく。
それを後から追いかけていくのですが、たった1人で真っ白で幻想的な風景の中を歩いていると
山に大きく包み込まれているような感じがしたのです。
「山に登る」というより「山に入る」という感じ。
自然の中に自分が入っていく、という感覚です。
人間も動物なので、自然と一緒になるとすごく気持ちがいいんです。
「自然」というと、紅葉などの景色を思い浮かべる方が多いと思うのですが、
そういう「眺める自然」だけでなく、肌に触れる空気がヒヤッとしていたり、
「五感で味わう自然」もあるのです。(文藝春秋2019年8月号手記より)
その通りだなぁ、と思います。
心からご冥福をお祈りします。
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