ちょうど1週間前の話になります。
息子の、今一番の不安の原因となっていることが分かりました。
息子は、理科の授業の前か途中、終了後に調子が悪くなっているので、
「理科で、何か心配なことがある?」
と、聞いたところ、
「サッカーロボ作ってるんやけど、どうしたらいいんかよく分かれへん。
説明書読んでも分かれへんねん。」
と、答えました。
「先生に、『分かれへん』って、言ってみたら?
他にも分かれへん子、おると思うよ。」
「みんな分かってる。ちゃんと作ってる。一人だけ分かれへんねん。」
「〇〇は理科の授業を何度か抜けてるから、分かれへんでも当然ちゃう?
先生に相談してみ~。
理科の先生じゃなくても、◇◇先生(担任の先生)でもいいから。」
その日は1時間目に理科の授業があるせいか、不安そうな顔で行き渋っている息子にそう言って登校を促し、私も購買ボランティアで学校へ行かなければならないため、一緒に家を出ました。
歩くと股関節が痛むので、私は一足先に自転車で学校へ。
そして、ボランティアのついでに、息子から聞いた話を担任の先生に伝えることが出来ました。
「なるほど、そういうことだったんですね!」
息子の成績は普通ぐらいですが、理科に関しては普通よりもずっと良い方だったので、理科の授業に不安の原因があったとは思わなかったようです。
「確かに、〇〇君の調子が悪くなるのは、理科の前後でした。
これで納得しました。ありがとうございます。」
先生はそう仰って、その日から、担当外の理科の時間にフォローに入ってくださるようになりました。
続いて、購買ルームに通級の先生が来られ、ボランティアの後で懇談してくださることになりました。
通級の先生は、息子がついに休んでしまったと誤解していたようで、
「今、〇〇君は自信を失くして、不安なことから逃げたいという気持ちが強くなっているようですが、どんなに不安がっていても、遅れてでもいいから、学校に来させてください。」
と、仰いました。
「今のところは、本人も学校には行かないといけないと思っているようで、渋々登校しています。
今日は、私が購買ボランティアだったので、早めに一緒に家を出ました。
1時間目の理科が不安なようなので、『理科の先生でも担任の先生でもいいから、『分からない』と伝えたら、だいじょうぶだよ。』と、息子に言っています。」
と、私が言うと、先生は本当にほっとした表情で、
「登校させてくださって、良かった!
一度休んでしまうと、気持ちが前に進めなくなって、休みがちになってしまう子がいます。
〇〇君もそのタイプのような気がします。
サッカーロボを作り始める前から〇〇君の調子が悪かったので、もしかしたら、理論的なことが分からなくて、『自分にサッカーロボを作れるだろうか』と、不安になってしまったのかもしれませんね。
しんどい授業は出られなかったとしても、その他にも学べることがたくさんあるので、学校には頑張って登校させてあげてください。
もし、お母さんが大変でしたら、授業がない時間に私が迎えに行きますので。」
と、仰ってくださいました。
さらに、
「調子が悪くなって、通級教室で過ごすことが増えているので、通級教室で授業以外の学習をすることを了承していただけますか。
学力的には遅れることになりますが、〇〇君が自信を持てるようになることを目標に学習させたいと思います。
爪切りも、以前苦手だと仰っていたので、通級でさせてみますね。
他に何か、お母さんから、こういうことをしてほしいということはありますか?」と。
「算数がだんだん難しくなってきたみたいです。
図形や分数にも苦戦していますし、文章題は何を聞かれているのか分からない時があります。
あと、手先が不器用なので、プリントをノートに貼るとか、端と端を合わせてプリントを折りたたむということが難しいようです。
そういうことが出来るようになってほしいと思っています。」
と、お願いしました。
最後に先生は、
「この不安を乗り越えることが出来たら一番いいのですが、もし、このまま授業を受けられないことが増えるようであれば、支援学級のことも考えた方がいいかもしれません。
中学生になると教科ごとに先生が代わるので、もちろん意思疎通はしっかり行いますが、先生によってどこまで対応してもらえるか分かりません。
〇〇君にとって、一番いい方法を考えていきたいと思っています。
とにかく、今は、〇〇君の不安をなくすことに力を尽くしましょう。
不安の一番の原因は、『自分に自信が持てない』ことだと思います。
〇〇君の小さな変化も認めて、ほめてあげてください。
お母さん、一緒に頑張りましょう!」
ボランティアのついでに一声かけさせていただいただけで、先生方はすぐに動いてくださいました。
その日から1週間、担任の先生が理科の時間に息子のフォローに入ってくださることになり、息子が授業を抜けることがなくなりました。
水曜日の連絡ファイルに、担任の先生は、
「自分の出来ない、出来ないという気持ちに、何度も押しつぶされてしまっているここ最近です。
けど、何度でも立ち上がっていってほしいと思っています。」
と、書いてくださっていました。
心から応援してくれる人がいる。
そのことが力になります。
きっと、息子も!
さてさて、サッカーロボとは、いったいどんなロボットなのでしょうか?
持って帰ってくるのが楽しみです。