勤労感謝の日、息子は、友達と家で遊ぶ約束をしていました。
その友達は中学受験をするらしく、学校が終わってからも毎日5時間くらい塾で勉強をしているのでなかなか遊ぶことが出来ず、23日なら12時から3時半まで遊べるということでした。
ばあばからのランチのお誘いも断り、早めに昼食をとらせ、じっと待っていましたが、友達は来ません。
「お昼時やから、1時頃になるんとちゃう?」
と、1時まで待たせて、友達の家に電話をかけさせましたが、留守電になっていました。
さらに1時間待ち、もう一度電話をかけさせましたが、やはり留守電だったようです。
「用事が出来たんかなぁ。残念やなぁ・・・。」
私がそう言うと、息子は何も言わずに自分の部屋に入ってしまいました。
「うわ~、うわ~!」
泣き顔を見せまいと自分の部屋に入って泣いているのに、泣き声(と言うより叫び声)が大きすぎて家中に響き渡っています。
気持ちが切り替えられず、昼から何も手に付かずにいる息子が不憫でもあり、2時半頃、今度は私が電話をかけてみました。
2回目で繋がり、その男の子が出ました。
「お母さんに『家から出たらあかん』って言われてて・・・、〇〇君に代わってわってもらえますか。」
息子に電話を代わると、
「うん、分かった。それじゃあ・・・。」
文句の一つも言うことなく、拍子抜けする程あっさり話を終えました。
ところが、友達と遊べないことが分かってからも、息子の調子はよくなりません。
サッカーゲームを始めても、ゲームの設定がこれでよかったのかと不安になり、集中することが出来ずに泣きながらやめてしまいました。
「どうしたらいいか分からん。」
不安は募るばかりで、ついには、
「明日学校へ行けるかなぁ・・・。」
と、言い出しました。
結局、夜になっても息子の調子は良くならず、不安で自分の部屋では眠れず、その日は寝室にやってきました。
「せっかくの休みやのに、残念やったね。」
息子が落ち着くように、ハンドマッサージをしてあげました。
都合が悪くなって、遊べなくなってしまう。
連絡がないのはちょっと…、とは思うけれど、子ども同士ではよくある話です。
「遊ばれへんようになったんやな。」
と、気持ちを切り替えられればいいのですが、息子は、仕方のないことと分かっていても心が落ち着かなくなってしまうのです。
うまく気持ちの切り替えが出来たなら、もっと楽に過ごせるのに・・・。
その日の交換日記には、
「つかれた・・・何か分からんけど落ち着けへん・・・
どうすればいいのか分からへん・・・
どうしても先の事を考えてしまう・・・」
と、書かれていました。
この先のこととは、どれくらい先かというと、「今からやることをやったあと」だそうです。
つまり、今からやることがうまく出来るように思えなくて、自信がなくて不安になるということでしょうか。
繰り返し繰り返し「だいじょうぶだ」ということを経験するしかありません。
うまく出来ないことだって、なんとかなるものだし、そこから学ぶこともあるのです。
頭ではなく、心からそう思えるように・・・。