7月30日、日曜日。
2回戦は、蛇塚スポーツグラウンドで午後3時からのキックオフでした。
息子のチームは、息子を含め13人で参加しています。
そのうち、一人の生徒が昨日の試合で足を軽く痛めたそうです。
息子は、昨日の試合後、メンタル的にプレーするのはもう無理だと言っていましたが、このままみんなと宿泊することを選びました。
朝、6時半、息子から送られてきたLINEメッセージは、
「怪我している人もおるから勝った場合は頑張って残ると思う。」
「でも、負けた場合は父ちゃんと(車で)帰りたい」
「勝っても調子が悪かったら帰りたい」
「今もそんなに調子良くない」
と、頑張らんな!、頑張れるかな?、と、揺れている気持ちが伝わってきました。
「帰りたかったら、すぐに帰ってもいいんやで!
もう十分頑張ったから、〇〇がやりたいようにしたらいいと思う」
と、私はすぐに返信しました。
「試合まで頑張ってみるわ」
「全然ダメでもそれでええやんな、
昨日も頑張れたんやし、最低限それやれたら」
と言うので、
「ママの想像以上に頑張れてる」
「いつでも迎えに行くから、〇〇は〇〇の精一杯頑張ればいいんやで」
と、送ると、
「うん!分かった!」
と、返してくれました。
ところが、8時41分、
「しんどい」
と、息子からLINEメッセージが・・・。
「迎えに行こか?」
と、聞くと、
「ちょっと頑張る」
「試合会場に行くだけ行く」
「スタメンは無理って先生に言っといた」
「でも、ギリギリなんはギリギリやわ」
というような返信がありました。
かなり不安な様子なので、
「今から宿舎に行こか?」
と聞くと、
「うん 来てほしい」
と・・・。
すぐにホテルをチェックアウトして、息子達が泊っている旅館に向かいました。
旅館に到着すると、先生は買い物に出かけたところでしたが、旅館の方が休日診療所を紹介してくれました。
どうやら、36.9℃と、平熱の低い息子にしては微熱ともいえる熱があったようです。
たいした熱でもないけれど、
「もう帰ろうか?」
と、息子に聞くと、
「試合に行くつもりや。」
と、言いました。
再度、熱を測ると36.4℃だったので、緊張と暑さのせいだったのかもかもしれません。
食事があまり食べられていないようなので、
「ドラッグストアに栄養補給のゼリーでも買いに行こう!」
と、先生が帰ってきたら言づけをお願いして、車で片道10分程のドラッグストアに息子を連れて行きました。
車中、
「しんどいのは、みんな一緒や。
スタメンでプレーするのは無理やけど、もし、誰かが怪我したり、調子が悪くなったときは、代わりに出るつもりで準備しときたい。」
と、息子が言いました。
「そう、一緒に戦うんやな!
限界やと思ったら、いつでも言いや。
すぐそばにおるから!」
栄養ドリンクやゼリーと一緒に、チームに差し入れの塩飴や塩分タブレットを買って宿まで帰り、息子と別れました。
息子達は、11時に試合会場へ出発するそうです。
私達は旅館に程近い三保の松原を散策し、昼食を食べてから向かいました。
昨日の13時半からの試合に比べると、風が通っていて、少し日差しも和らいで感じました。
息子はビブスを付け、チームメイトに飲み物を配ったり、ピッチ外に出たボールを拾いに行ったりしていました。
試合は、前半、かなり攻めこんでいて、これは今日も勝ちそうだと思っていたのに、後半、セットプレーから1点取られ、さらに1点を失って、0-2で2回戦敗退となりました。
息子は出ていませんが、心震える緊迫した良い試合でした!
グラウンドのない通信制高校のため、月に1~4回鶴見緑地に集まっての練習。
息子に付き添って練習を見学してきたので、試合終了のホイッスルは胸に突き刺すように響きました。
みんな、よく頑張った!
チームのみんなはもう1泊して翌日帰ることになりましたが、息子は私達と一緒に車で帰ることにしました。
ただ、旅館までは歩いて帰るというので、1時間半後に迎えに行くことになりました。
顧問の先生からは、
「今日の試合はメンタル的にも難しかったと思いますが、みんなにドリンクを配ったり、マッサージをしてあげたりと、自分の出来ることを精一杯やっていました。
彼の気持ちは、みんなにも伝わったと思います。
この経験を、学業の方でも生かしてほしいと思います。」
と、言われました。
もう一人の先生からは、
「『お母さんがいなくても、自分一人で頑張れるようにならなあかんって、分かってるねん。』
って、言ってましたよ。
よく頑張りました!
率先してお水を配ったり、友達の足をマッサージしてるのを見て、ほんまにいい子やな~って思いました。
いい経験が出来て良かったですね!」
一足早く離脱はしましたが、実は息子が2泊3日も耐えられるとは思っていませんでした。
チームメイトや先生、それに温かい旅館の方々、みなさんのお陰で貴重な経験が出来ました。
本当に良かったです!
息子は、帰りの車中で、旅館の息子さんとサッカーの話をしたこと、食堂に飾ってあった仮面ライダーのフィギュアのこと、旅館のある地域は「どうする家康」の舞台だということなど色々話してくれました。
そして、
「ずっとスタンバイしててくれて、ありがとう!」
と、言ってくれました。
「父ちゃんも、ありがとう!」
と。
私達の方こそ、ホットで忘れられない思い出をありがとう!